◆支えてくれた人たちへの、涙の感謝
――かなり深い話が聞けましたが、現在、同じようにセクシャリティで悩んでいるトランスジェンダーの方へ、メッセージをいただけますか。雄乃:「あなたは嘘つきじゃないから大丈夫だよ」と伝えたいです。私がこうして表に出て発信することで、若い世代の子たちが少しでも楽に生きられるように、世間の理解を広げていきたいです。だから、踏ん張って、少しだけ安心して過ごしてほしいなと思います。
なので、私はとりあえずSNSのフォロワー1万人を目指して頑張ります(笑)。
――素晴らしいメッセージです。
雄乃:それに、この問題はトランスジェンダーの子たちだけのものではなく、社会から「男性らしさ」「女性らしさ」を求められて苦しんでいるすべての人にとっても、生きやすさに繋がる話だと思うんです。みんなで考えていくことで、人々がもっと楽に生きていけるのではないかと思っています。
――ちょっと蛇足になりますが、テレビのバラエティ番組などに出演するトランスジェンダーやニューハーフの方が、いわゆる「いじられキャラ」や「自虐」として振る舞うことについてはどう思われますか?
雄乃:私自身も自虐をして生きてきた時期があるので、気持ちはすごくわかります。社会に受け入れてもらうために、先輩方が必死に努力して道を切り開いてくれたんだなと思っています。ただ、だからといって、それを見た一般社会で、トランスジェンダーの人たちが差別的な言葉でからかわれたり、いじめられたりすることは、私は絶対に許しません。「エンタメと一般社会は別物だ」ということをみんながしっかりと理解することや、身近にいる大好きな友達のことだと、もしもの想定をしてほしいです。それに当事者の人には、厳しいことを言いますが、勉強でも容姿でも何でもいいのでひとつ周りの人より努力して、受け入れてもらう体制を整えるのがいいかなって思います。残念ながら、私たちはひとりで生きているわけではなく、社会と共存しているので。
――最後に、これまで支えてくれた周囲の人や友人に向けてメッセージはありますか。
雄乃:自分の人生を振り返って、自分の性と生に正直なだけなんだと思います。この時代の日本に生まれたことは本当にラッキーでした。そして、これまでの人生でたくさん迷惑をかけてしまった周囲の人たちには「ごめんね」ということ、私を今日まで生かし、受け入れてくれて「本当にありがとう」という感謝の気持ちをこの場を借りて伝えたいです。あなたたちがいなかったら、私は絶対に生きていけなかったです。
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「男か女か」という単純な二択では語れない人生を歩み、自分自身を受け入れ続けた先で「私は私になった」と言い切る雄乃ゆめさん。その言葉には、長年の葛藤を乗り越え、自分らしく生きることを選び続けてきた強さがにじんでいた。
このインタビューが性別に限らず、「自分らしさ」や「生きづらさ」に悩む誰かにとって、少しでも心を軽くするきっかけになれば幸いだ。

X:@onoyume_
<取材・文・撮影/神楽坂文人(X:@kagurazakabunji)>
※性の在り方は多様です。
・性的指向:どのような性別の人に恋愛感情や性的な関心を抱くか
・性自認:自分自身の性別をどのように認識しているか
・身体的な性の特徴:身体的・生物学的な特徴による性
・性表現:服装、髪形、仕草、言葉遣いなどを通じた性の表し方
これらは必ずしも一致するとは限りません。
―[雄乃ゆめ]―
【神楽坂文人】
世界一セクシー女優を取材しているカメラマン、ライター、インタビュアー。元成人誌編集者のため、最後の砦として活躍中。年間イベント取材数300本超え! 年間インタビュー数200本超え! バイクで都内を駆け巡り1日で複数の仕事を受けている。X(旧Twitter):@kagurazakabunji

