資産家や経営者に激震…「令和8年税制改正」で“これまでの不動産節税”が封印。来年1月スタートの「5年ルール」に耐えうる「新時代の相続戦略」【公認会計士が解説】

資産家や経営者に激震…「令和8年税制改正」で“これまでの不動産節税”が封印。来年1月スタートの「5年ルール」に耐えうる「新時代の相続戦略」【公認会計士が解説】

「5年ルール」を踏まえた「新時代の相続税対策」3つ

ただし、制度が変わるからといって、不動産活用の価値がゼロになるわけではありません。これからは「税率の歪み」ではなく、「資産そのものの価値」で勝負する時代です。

1.「5年」を見据えた早期の資産設計

現物不動産(RC造マンション等)については、5年を超えて保有すれば従来どおりの評価減メリットを享受できます。そのため、資産移転は“早めに着手する”ことが重要です。相続発生を待たず、5年、10年という長期スパンで資産を計画的に移転しましょう。

また、5年ルールの適用期間中に相続が発生するリスクを考慮し、遺言や家族信託を併用して管理体制を整えることをおすすめします。

2.インフレ・金利上昇に勝つ「地力」のある物件選び

節税効果が薄れる以上、物件そのものの収益力が唯一の防御策となります。

なかでも、東京23区の平均賃料は前年比よりと力強く上昇しています*。政策金利が0.75%へ引き上げられる「金利のある世界」では、賃料改定が容易な東京中心部のRC造物件が、インフレ耐性と利回りの両立に最も適しています。

*【東京23区/東京都下/東京都心6区】賃料動向 LIFULL  HOME'S マーケットリポート(2025年10月)

3.相続時精算課税制度による「評価額のロック」

改正が適用される令和9年1月1日より前に、不動産小口化商品などを「相続時精算課税制度」を活用して贈与することで、現行の低い評価額で資産価値を固定(ロック)することが可能です。これは、改正直前のいましかできない「期間限定の高度な対策」といえます。

資産分散や売却を視野に、対策を

税制改正は、ポートフォリオを見直す最大のチャンスでもあります。

これまで節税目的で保有していた低収益物件(郊外アパートや築古物件)は、改正後には単なる“負債”になりかねません。一方で、最新の不動産市場では投資家の姿勢が「積極化」にシフトしており、東京近郊の物件価格は依然として高水準を維持しています。

したがって、低収益物件を売却し、教育資金や、2027年から拡充される「こどもNISA(年間60万円/総額600万円)」、あるいは課税方式が20%分離課税へ見直される方向の「暗号資産」など、他資産への分散(組み換え)も視野に入れるべきでしょう。

まずは、自分の資産が「いま市場でいくらで売れるのか」を把握しなければ、相続税の試算すらできません。以下のステップを踏み、まずは「時価」を確認しましょう。

1.無料オンライン査定:「不動産売却王」などのサービスを活用し、最新の市場価値を把握する

2.純資産の棚卸し:借入残高と時価を照らし合わせ、今回の「80%ルール」適用時の納税額を試算する

3.専門家への相談:試算に基づき、継続保有か、売却による資産分散かを決断する

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