5泊6日で〈港区3A・広尾・銀座〉の“優良物件”を巡り、箱根温泉でシメ…中国人富裕層が日本の高級住宅地を狙う「不動産ツアー」の実態

5泊6日で〈港区3A・広尾・銀座〉の“優良物件”を巡り、箱根温泉でシメ…中国人富裕層が日本の高級住宅地を狙う「不動産ツアー」の実態

1ドル=160円を突破し、約40年ぶりの歴史的な円安水準となるなど、円安トレンドが続いています。こうした状況のなかで注目されているのが、日本の不動産を積極的に購入する「外国人投資家」の存在です。とりわけ中国人富裕層は、都内を中心とした“優良物件”を探すために、専用の「不動産ツアー」で高級住宅地を巡っているのだそう。牧野知弘氏の著書『「外国人不動産」問題』(祥伝社)より、中国人による「不動産ツアー」の実態に迫ります。

5泊6日で優良物件を見学…中国人の「不動産ツアー」

外国人が日本の不動産を買うのがいくら自由だといっても、どこで情報を仕入れ、どのようにして物件にアクセスしているのでしょうか。

中国人などは、日本の現地不動産業者から物件情報を仕入れていると言われます。在留中国人が経営する不動産業者は、都内にも多数あります。私の知り合いの中国人はすでに日本に帰化していますが、会社を設立して宅地建物取引業者となり、主に中国人投資家のための物件探しのお手伝いをしています。

また、中国の旅行会社と連携して日本の不動産投資ツアーを実施しています。あるツアー内容は都内での優良不動産見学、マーケット解説、購入相談受付などを行なったあと、箱根の温泉を楽しんでもらうもので、日程は5泊6日程度のものが多いようです。

見学する物件は投資家の好みに応じて、投資用、居住用どちらにも対応し、マンション、戸建て、新築、中古などさまざまな要求に応じてチーム分けされます。

日本の不動産業者も、こうしたツアーをしかけています。あるアパート・区分所有マンション業者は中国の旅行会社と提携、中国人投資家に対して自社物件や仲介物件を案内し、現地での購入手続きを一手に引き受けています。そのために中国人従業員を多数採用し、営業体制を構築しています。

大手デベロッパーや系列の販売業者などは、新築マンションや中古マンションの仲介をするのに海外オフィスを構えていますので、集客は容易です。しかし中小の不動産業者になると、上海や香港、シンガポールなどに出向く、ましてや営業所を構える余裕はありません。

またその都度、出張して説明会を開催するほどの営業力を持ち合わせてもいません。おのずと現地業者と連携する旅行会社にツアーを仕立ててもらい、日本に連れてきてもらうのです。

港区3A・広尾・銀座…中国人に人気な「高級住宅地」

東京都内でのツアーで中国人などに人気があるのは、港区の3A(青山、赤坂、麻布)地区、渋谷区では広尾、恵比寿、代官山、千代田区の番町近辺、中央区の銀座から月島にかけてのエリアなどです。

価格的には、2億円から6億円程度。区分所有マンションは、新築でも中古でも人気があります。

投資用では利回りで3%から4%程度を求める人が多く、居住用で購入する人は当面は空室にして、自身が訪日した際のホテル代わり、子息などが日本に留学した時のための住居、将来的に日本に永住した時の住居にするなどが目的とのことです。

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