◆オーナーの登場で男の態度に変化が
その後すぐ、店員とともに、がっしりした体格のいい男性がパンチパーマ男のほうへ向かっていったのだとか。「その体格のいい男性を見るや否や、パンチパーマの男はなにやらソワソワし始めたらしいんです」
男性はパンチパーマの男に親しげに話しかけながら「今日も混んじゃっててごめんな〜」と笑いながら対応していたそう。するとパンチパーマの男は、ヘコヘコしながら「いやあ!こっちこそ騒いじゃって申し訳ないっす!」と突然態度を一変させたという。
実は、この体格のいい男性は店の料理長兼オーナー。パンチパーマの男は、個人的な縁からオーナーと親しくなり、店に出入りしていたという。その男のあまりの変わり身の早さに、あかりさんの夫はあっけに取られたそうだ。
「“あんなに態度が変わるなんて、なんだか情けない人だった”とトラブルが収まった後に夫は笑いながら言っていました」
最終的にアカリさん一家は別の席へ案内され、食事を続けることができたというが……。
「迷惑料なのか、会計時にいくらか割引され、店側から謝ってもらえましたが、オーナーがあんな面倒な人と関わりがあるとわかった以上、いくら料理がおいしくても、もう行くことはないでしょうね」
アカリさんは苦笑いしながらそう話してくれた。
――自らの態度のせいで数々の店を出禁になった男。唯一入店を許された空間で自分の居心地だけを優先しようとした結果、いい歳をして小さな子ども相手にまでイライラするような“ダサい大人”となってしまったのだろう。本当に未熟なのは、一体どっちだったのか。
(取材・文=瑠璃光丸凪/A4studio)
【瑠璃光丸凪】
編集プロダクションA4studio(エーヨンスタジオ)所属のライター。興味のあるジャンルは、アングラ・音楽・ファッションなどサブカルチャー全般と、ジェンダー問題、政治経済問題について。趣味はレコード集め。

