値上げディズニーの「オワコン化」が始まった 「子ども200万人減」の裏で増える40代以上の来園者

東京ディズニーリゾートが、また値上げに踏み切る。2026年10月から、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの「1デーパスポート」は、大人の上限価格が1万900円から1万2400円に引き上げられる。ネット上では「もう家族で行けない」「さすがに高すぎる」と悲鳴が上がっている。

東京ディズニーランドが開園したのは1983年

相次ぐ値上げで「ディズニー離れ」が危惧されているが、実は売上高は過去最高を記録。にもかかわらず、株価は低迷中というパラドックスが起きている。その背景には、投資家たちの「将来性への不安」があると指摘されている。その不安要素の正体は、値上げだけではない。より深刻なのは、子どもや若者層の来園者が減っていることだ。

家族4人なら1日で10万円かかる場合も

東京ディズニーランドが開園した1983年、大人の1デーパスポートは3900円だった。2006年には5800円、2019年には7500円となり、変動価格制の導入後も上限額は上昇。2023年には最大1万900円に達し、今回さらに1500円引き上げられる。

大人2人、中学生1人、小学生1人の家族なら、繁忙日は入園するだけで4万円前後になる。食事や飲み物、お土産、交通費まで含めれば、日帰りでも総額10万円近くになる可能性がある。

以前は中高生が小遣いやアルバイト代を使い、放課後や夏休みに友人同士で遊びに行く場所としても親しまれていた。だが現在は、家族で事前に予算を組んで臨む一大イベントになりつつある。

こうした高価格化を背景に、運営会社のオリエンタルランドは、2026年3月期の売上高が約7045億円となり、過去最高を記録した。入園者数は前年度とほぼ変わらなかったが、チケット、飲食、グッズのゲスト1人当たり収入や、ホテルの平均客室単価が上昇したことで売り上げが伸びた。まさに高価格路線を象徴する出来事だ。

ところが、2023年に5700円台まで上昇した同社の株価は、現在は約半値にまで下落し、低迷が続いている。高価格路線で本当に成長を続けられるのか。投資家たちが将来性を疑っているようにも見える。

子どもの来園は減り、40代以上が増加している

オリエンタルランドによると、2025年度の来園者の75.6%は18歳以上。裏を返せば、18歳未満は約4人に1人しかいない。総来園者数から単純計算すると、子どもや中高生は約672万人となる。2016年度の18歳未満の来園者数は単純計算で約876万人。9年間で200万人以上も減少した。少子化の影響もあるだろうが、それだけで片付けていいレベルではない。

さらに18歳~39歳の若者層も減少傾向にあり、一方で40歳以上は増加している。こうしたデータは、ディズニーの「子ども離れ」「若者離れ」を示している。

子どものころにディズニー作品に夢中になり、家族でパークを訪れた人が、大人になると友人や恋人と再訪し、やがて自分の子どもを連れていく。この循環が長年にわたって「夢の国」を支えてきた。子どもや若者が行かなくなれば、10年後、20年後のファンまで失うことになる。

子ども離れの要因として見逃せないのが、近年のディズニー作品の傾向だ。

ディズニー映画自体が売れなくなったわけではない。2025年公開の『ズートピア2』は大ヒットし、2026年7月3日公開の『トイ・ストーリー5』も好調だ。しかし、いずれも既存シリーズの続編であり、『ズートピア』の前作は約10年前、『トイ・ストーリー』の第1作は30年以上前で、当時の子どもたちはすでに大人や親世代になっている。

ディズニーの代名詞であるプリンセス系の作品では、直近の大ヒット作は『アナと雪の女王』だが、第1作の公開からすでに12年が経つ。また、近年は『ピノキオ』『リトル・マーメイド』『白雪姫』などディズニー作品の実写化が盛んになっているが、これも主要な観客は大人世代で、子どもに響いている気配はあまりない。

現在のパーク人気を支える中心は、1990年代の『リトル・マーメイド』『美女と野獣』『アラジン』『ライオン・キング』など、ディズニーアニメの黄金期に触れた大人世代だ。子ども世代に向けたヒット作があまりない状況では、子どもや若者がディズニーへ行く動機が弱まってしまうのも無理はない。

配信元: J-CASTニュース

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