得たもの2:迷っても先延ばしにしない姿勢
仕事では、自分の努力だけではどうにもならない場面が何度もありました。
価格変動や社会情勢の影響で、長年取引のある仕入れ先を続けるのか、新しい仕入れ先へ切り替えるのか、判断を迫られることも。価格や品質だけでなく、これまで築いてきた信頼関係や会社のこれからも考えると、「これが正解」と言い切れる答えはありません。
そんなとき私が思っていたのは「先延ばしにしても何も変わらない」ということ。迷うし、不安もある。でも、誰かが決めなければ前には進みません。「よし、腹をくくろう」。そう自分に言い聞かせ、優先順位を考えながら、決断をしてきました。
毎回、怖いし不安でしたが、今振り返ると、あの経験があったからこそ、決断することから逃げなくなれたのだと思います。
今のサロン経営でも、思いどおりにならないことはあります。それでも、「今できる最善は何だろう」と考え、一つ一つ前に進むことを大切にしています。
得たもの3:言い訳せず向き合う姿勢
会社員時代、思うようにいかなかった仕事もあります。
取引先と契約を結び、進めていた仕事が計画どおりに進まず、目標を達成できなかったことがありました。真っ先に頭に浮かんだのは、悔しさより「信じてくれた取引先の期待を裏切ってしまった」という申し訳ない気持ちでした。
さまざまな事情が絡んでのことでしたが、誰かのせいにしても信頼は戻りません。契約を結んだ責任は自分にもあると思い、取引先へ足を運び、自分の言葉で状況を説明し、お詫びしました。
でも、言い訳をせず向き合ったことで、以前より率直に話せる関係になれたように思います。
この経験から、失敗しても大切なのは、その後どう向き合うかだと考えるようになりました。今でも何かうまくいかないことがあると、「この経験から何を学べるだろう」と自分に問いかけています。
そして私自身も、誰かがうまくいかないときには寄り添える人でありたいと思っています。
会社員を辞めた今でも、この経験は私の仕事や生き方の土台になっています。28年間の会社員人生で得た一番の財産は、肩書きではなく、こうした経験だったのだと感じています。

