30代独身で老後の孤独が怖い…今からできる「つながり投資」とは?

「老後、誰にも看取られずに一人で亡くなるのが怖い」。こうした不安を、30代以降の独身女性から聞くことがあります。ライフプラン相談でも、話の延長線上で、「老後に頼れる人がいないかもしれない」という不安に行き着くケースもあります。警察庁が2025年に公表した集計によると、2024年に警察が取り扱った遺体のうち、自宅で亡くなった一人暮らしの人は年間7万6020人にのぼりました。

こうした現状から不安を感じる人もいるかもしれませんが、必要以上に悲観する必要はありません。30代からの備えやお金の使い方で孤独リスクを軽減していくことは可能です。本記事では、「つながりへの投資」と「老後の安全網の整え方」をFP視点で解説します。

「独身は寂しい」の正体:老後孤立リスクのデータ

「独身だから老後が不安」の背景にあるのは「将来困った時に相談できる人がいない」「健康を損なった時に、一人で生活を続けられるかどうか分からない」といった心配や心細さではないでしょうか。実際、内閣府「令和7年版高齢社会白書」では、65歳以上の人のうち「孤立死を身近に感じる」と回答した人は48.7%にのぼっています。

また、内閣府の「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和6年)」では、孤独感が「たまにある」「時々ある」「しばしばある」「常にある」と回答した人は39.3%という結果が示されています。さらに驚くことに、千葉大学などによるJAGES(日本老年学的評価研究)の報道発表によると、社会的孤立状態にある高齢者は、孤立していない高齢者と比較して総死亡リスクが1.20倍高く、非婚姻では1.33倍になったことも報告されているようです。

ただし、こうした不安やリスクは独身者だけの問題ではありません。既婚者でも配偶者との死別によって一人暮らしになる可能性があり、子どもがいても日常的な交流が少ないケースだってあります。つまり、老後の孤独や孤立は婚姻状況だけで決まるものではなく、「人とのつながり」や「必要な支援につながれる環境」があるかどうかという視点で考えることもできるのではないでしょうか。

だからこそ、不安を抱え続けるのではなく、将来に向けて安心できる仕組みを少しずつ整えていくことが大切です。実際に元気なうちから地域活動や交流の機会を増やしたり、将来頼れる支援先についてFPに相談したりする方もいます。

お金で買える4種類の安心と費用の目安

老後への備えは「貯蓄」だけでなく、お金をどう使うかも大切です。ここでは、将来の安心に繋がる備えを「お金で整えられるもの」という視点で4つに分けて紹介します。

お金で買える4種類の安心と相場費用

お金で買える安心の種類4つ

情報と相談先が買える

老後資金や保険、税金、投資などはFP、任意後見や終活、法的手続きは司法書士が相談先になります。継続して相談できる専門家との接点を持つことは、将来の安心に繋がります。費用は内容によりますが、FP相談は無料または1時間5000円程度から、司法書士相談は初回無料の場合もあります。

つながりが買える

習い事や地域活動、オンラインコミュニティへの参加は、人とのつながり作りに役立ちます。費用目安は、習い事・地域活動が月5000~2万円程度、オンラインコミュニティが月1000~5000円程度です。

住まいの安心が買える

独身女性の老後において、住まいも重要な備えです。賃貸では、高齢になると見守り体制や緊急連絡先などを求められ、選べる物件が限られる場合があります。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、安否確認や生活相談を利用しながら暮らせる住まいで、費用は月15万~17万円程度が目安です。

緊急時の体制が買える

身元保証サービス、死後事務委任契約、任意後見制度なども備えの一つです。身元保証サービスは入院や施設入所時の保証人対応や緊急連絡先の役割を担います。死後事務委任契約は、亡くなった後の葬儀や行政手続き、住居の解約などを事前に依頼できる仕組みです。任意後見制度は、判断能力が十分なうちに将来支援してもらう人や内容を契約で決め、判断能力が低下した際に支援を受ける制度です。

費用目安は、身元保証サービスは30万~50万円程度、死後事務委任契約が100万~150万円程度、任意後見制度は公正証書の作成費用や専門家報酬で15万円前後です。なお任意後見制度は後見開始後に月3万~5万円程度の費用がかかります。契約前に支援範囲や追加費用の有無を確認しておくと安心です。

配信元: mymo

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