いくらなんでも安すぎないか?…見積額に抱いた“疑念”
話によっては自ら叔母の施設費用を負担することも考えていた荒井さんは、一連の話を聞いて少し安心しましたが、買い取り金額を確認して驚きました。
A社:査定額1億円、買い取り金額7,000万円「査定額」とはその物件が市場で売れそうな相場価格のことをいい、「買い取り金額」とは業者がいますぐ買うために提示する仕入れ価格のことをいいます。最近の不動産価格高騰を受けて、由美さんが住むエリアは1億円近い相場になっているにもかかわらず、なんと、由美さんが住むマンションの買い取り額は7,000万円だというのです。それより3割も安い金額です。
「古くて部屋も傷んでいるから安くなるそうなの。そんなに長生きしなければ、施設費用はなんとか足りそうだけど」
亡き夫との思い出の詰まった自宅を安く手放したくはないものの、業者の提案に由美さんは「もうここで決めるしかない」と思い込んでいる様子でした。すでに話は進んでおり、来月にはA社と契約する予定だといいます。
いったん電話を切った荒井さんですが、どうにも金額が腑に落ちません。そこでインターネットの査定サイトを使い、別の不動産会社2社に叔母の自宅を査定してもらうことにしました。
相見積もりしてみると…差額「2,000万円」の衝撃
そして迎えた当日。荒井さん・由美さん立ち合いのもとで2社が査定した結果は驚くべきものでした。買い取り金額に、想像以上の差がついていたのです。
B社:査定額1億1,000万円、買い取り金額8,000万円
C社:査定額1億円、買い取り金額9,000万円
2社の買い取り額だけでも1,000万円の差があり、由美さんが契約予定だったA社とC社を比べると、実に2,000万円もの違いがありました。しかも、部屋の隅々まで丁寧に確認したB社に対し、より高い金額を提示したC社の担当者は、部屋に入るなりほとんど見もせずに金額を提示したのです。
いったい、なぜこんなに差がついたのでしょうか。
