◆X JAPANのYOSHIKIと同じステージに

配信やライブ活動に加え、女装メイド喫茶でも働くなど、次第に表現活動が生活の中心となった。Rioさんは就職活動を見送り、歌い手として生きる選択を行う。
そんな23歳の頃、ソニーミュージック・ニコニコ動画・音楽事務所のマーヴェリックが共同主催する、“ビジュアル系のダンスバンド”を育成のオーディションが開催される。Rioさんはそのコンペでグランプリを獲得して、バンド活動を本格的に始めていく。
「さいたまスーパーアリーナや幕張メッセなどの大舞台で、X JAPANのYOSHIKIさんや、L’Arc〜en〜CielのHYDEさんなどとも一緒のステージに立てて感動しました。
ビジュアル系の方って、男性でも綺麗に化粧していて、雰囲気が美しいじゃないですか。そうした晴れ姿を見て影響されたことも、自分の美意識がより一層大きく変わったきっかけだったと感じています」
◆自分のなりたい姿に近づきたかった

「20代のうちに、可愛く着飾って、髪の毛を伸ばして生きたいという思いが強くなったんです。その頃はビジュアル系のバンドが解散して、歌い手として男性と女性を演じてきた中で、どうせなら自分のなりたい姿に近づいて花の20代を謳歌したいなと。
そこで貯金をはたいて、ヒアルロン酸とボトックスを打ったんです。世間的には、いまでも男性が美容医療(プチ整形)を受けることに、違和感を覚える方も多いかと思います。ただ私としては、素朴に『なぜやっちゃいけないんだろう』という感覚なんです。別に悪いことをしているわけではないし、好きなファッションに身を包むのは当たり前のことじゃないですか。
プチ整形も同じで、女性が当然のこととしてやっている行為を、なぜ男性が行うと後ろ指をさされるのか。むしろ男性である私が、このような身体表現を行うことで、世間的な反響が大きいのが痛快でもあるんです」
なぜ男性がプチ整形をして、それを堂々と公表してはいけないのか——。そう主張する彼の言い分は頷ける部分もあり、いまでは整形を公開するホストやインフルエンサーだって珍しい存在ではない。Rioさんにとって豊胸は、美容医療の延長線上のような選択だったのかもしれない。

