「ちいかわってなんですか」
別の記者は、映画について、
「偏向報道という言葉は、兵庫県で斎藤知事の支持者が知事を事実に基づいて批判するメディアを攻撃する象徴的な言葉として、使われてきた」
と指摘。
「今回の知事の発信は、公然かつ明確に県民を分断する一方の勢力の側に知事が立ったと見て取れる。これまでの言動とは質的に違うと思う。全体の奉仕者である公人の立場と相いれないのでは」
と問いかけた。
「映画というものは、先ほど申し上げましたけれども、やはり文化、コンテンツの上映を通じて、私たちの暮らしを豊かにする大切な地域産業だという風に考えている」
とし、「大切な地域産業である映画、劇場産業をやはり多くの人たちにご利用いただきたいということ。私自身はこれまでも映画鑑賞については発信させていただいたりしている」と語った。
記者は「すべての県民のために働いて、どんな県民の意見も丁寧に聞くべき県知事の立場をもはやかなぐり捨てたといってもおかしくないのではないかと思う。もはや県知事の資格はないのではないかと痛感している」と主張した。
また別の記者は、告発文書問題を巡る書籍などで知事が「行政の長ですから特定の書籍や作品について言及を控えます」という発言をしていたと指摘し、
「非常に問題作というか、挑発的な、あるいは内容的にちょっと疑問符のつく映画をあえてSNSで発信され、この場でも感想を述べているのはなぜか」
と尋ねた。
斎藤知事は、映画や劇場が大切な地域産業だとした上で「これまでも映画鑑賞した際には、マイケルや国宝とか発信してきた。これまでやらせていただいたりしている中で今回もさせていただいた」と話した。
記者は、文書問題をモチーフにした作品を発信することは、ある種報道に対するメッセージ、見解を出している風に受け止められても仕方ないと思うのですが、その意図はあったのか、と尋ねた。
そして「映画に行きましょうというのであれば、ちいかわ(アニメ映画「映画ちいかわ 人魚の島のひみつ」)でいいじゃないですか」とヒット作品を引き合いに斎藤知事に聞くと、知事は、
「ちいかわってなんですか」
と知らない様子。記者が「ちいかわ知りませんか、むっちゃ話題になってますよ」と答えると、知事は、笑みを浮かべながら「本当ですか。次はそれを見てみたいと思います」と応じた。
記者の質問には「映画の内容については、いろいろいわれましたけど、ネタバレになる可能性もありますので、この場でのコメントは控えたいという風に思う」と述べた。