なぜ「AI画像は気持ち悪い」のか 嫌悪感が止まらない一方で「デザイン会社」の倒産ドミノが始まった

安くて早いAI時代、「デザイン会社」は倒産ドミノ

一方で生成AIは、デザイナーの仕事を本格的に奪い始めたようだ。東京商工リサーチは2026年8月2日、グラフィックデザインやインテリアデザインなど「デザイン業」の倒産が急増していると発表した。26年上半期(1~6月)の倒産件数は40件。前年同期から166.6%も増えた。

倒産した企業のうち、従業員5人未満が36件で全体の9割を占め、小・零細企業の苦境が見える。現在のペースが続けば、年間では11年の80件を上回る可能性があるという。

苦境の背景としては、紙媒体からデジタル広告への移行、住宅市場の不振によるインテリアデザインの需要減などが指摘されている。さらに、東京商工リサーチが不振の大きな要因に挙げたのが、顧客による「デザインの内製化」だ。生成AIなどの普及によってデザイン会社に頼らず、短時間かつ低コストで広告や画像を作れるようになった。

かつてならデザイン会社へ発注していたチラシや掲示物も、今では生成AIに文章で指示を入力すれば、それらしいイラストや実写風の画像がすぐに出てくる。レイアウトまで自動で提案するサービスもあり、飲食店のメニューやセール告知、地域イベントのポスターといった小規模案件ほど、デザイン会社に外注する必要性が薄れている。

AI時代になっても「人間の目」は必要

価格と速さだけで比べれば、人間がAIに勝つのは難しい。独自性を打ち出せない事業者を中心に、今後も淘汰(とうた)が続くと東京商工リサーチはみている。

一方で、AI生成物には著作権などの確認が欠かせない。問題を見逃せば、発注元のイメージまで傷つく恐れがある。AI時代となっても、権利面や品質管理まで担えるデザイン業者の存在感は、むしろ増す可能性があると同社は分析した。

このまま生成AIはデザイナーの仕事を奪っていくのか。それとも、AI画像への拒否感が広がることで、「人が生み出すデザイン」が再評価される日がくるのだろうか。

配信元: J-CASTニュース

あなたにおすすめ