在京イスラエル大使館の公式Xアカウントが2026年8月11日、毎日新聞が掲載した記事について「ジャーナリズムを装ったプロパガンダ」などと非難した。

同大使館は前10日にも、NHK報道に反論。日本の主要メディアの報道を相次いで名指しし、Xを通じて反論する形で情報発信を強めている。
「何の反論もないままにしておくつもりはありません」
イスラエル大使館公式Xは、エマニュエル・ナヴォン次期駐日大使による英語でのX投稿を引用し、「8月9日に毎日新聞が掲載した記事は、バランスの取れた報道とは言えません。歴史の一部のみを取り上げ、出典を明示しない統計を用い、重要な事実を省くことで、結果としてハマス側の主張をほぼそのまま再現しています」と切り出した。
問題とされたのは、同紙が9日に公開した「娘奪われても『普通のこと』と言わせるガザの状況 日本で伝える」との記事だった。
ナヴォン氏は「次期駐日イスラエル大使として、私は、私の国に対するこのような一方的な描写や、歴史を歪めるような記述を、何の反論もないままにしておくつもりはありません」とし、記事に書かれた死者数などの情報をめぐり「これらの数字の出典が、ハマスの支配下にあるガザの保健当局であることを明示していません」と主張。
「その結果日本の読者には、イスラエルが2023年10月、何の理由もなく突然ガザへの爆撃を始めたかのような印象が与えられます」とした。
「記事の歴史的な説明も、同様に大きく偏っています」
さらに、戦争の発端となった出来事に触れられていない点も疑問視し、「ハマスのジェノサイド的思想や、同様の残虐行為を繰り返すとの主張、無差別ロケット攻撃、民間地域の軍事目的利用についても記述がありません」などと反論。「イスラエルはガザの民間人を相手に戦争を始めたのではありません」とした。
イスラエルの標的は「ハマスやその他武装組織」であり民間人ではないとし、「武力紛争法に従って軍事行動を行っています」と主張した。
また、イスラエル建国をめぐる記述にも疑問があるとし、「これは歴史というより、政治的神話と言わざるを得ません」とした。
「パレスチナの民間人が苦しんでいることは事実であり、悲劇」とした上で、「しかし、それを一方的で事実と異なる物語を広めるために利用するべきではありません」。
「自由な報道には、イスラエルを厳しく検証する権利も、そうする責任もあります」とした上で、「しかし、ハマスの支配下にある当局が発表した数字を出典を示さずに提示し、この戦争の発端となった虐殺を消し去り、テロ行為を『抵抗』という婉曲的な表現で描き、政治的な主張を確定した事実であるかのように報じることは、報道の自由とは別の問題です」と主張した。