長年にわたり絶対王者として君臨していた「丸亀製麺」の業績にも異変が生じています。

◆丸亀製麺に急ブレーキ
丸亀製麺は2026年4月~6月の事業利益が前年同期間比16.0%減少しました。2026年3月期は事業利益が5%増加し、過去最高を更新していました。今期に入って急ブレーキがかかった形です。運営会社のトリドールホールディングスは、減益の要因として人件費等のコスト高を売上で吸収できなかったと説明しています。言い方を変えると、コストを吸収するに足りるほどの売上がなかったことを示しています。
丸亀製麺は2026年1月に一部商品の値上げを実施しました。「釜揚げうどん(並)」は税込370円から390円に上がっています。丸亀製麺の既存店の客数は、2026年1月に前年同月比で0.5%減少しました。客単価は0.9%の増加。結果として売上は0.3%の増加に留まっています。
2月は客数が3.5%増加したものの、客単価は1.3%減少。3月は客数が7.0%増加で、客単価は0.1%の減少でした。丸亀製麺は2月に、対象の商品を買うと1杯無料で「釜玉うどん(並)」がつくキャンペーンを実施。3月にも「ぶっかけうどん」各サイズ1杯の注文で「ぶっかけうどん(並)」1杯無料、1日限定で「釜揚げうどん」を半額で提供するキャンペーンなどを実施していました。
値引きと集客とで絶妙なバランスをとっていた様子がわかります。
今期は6月の集客に大苦戦しています。既存店の客数は前年同期間比で9.9%の減少だったのです。客単価は3.3%増加したものの、売上は7.0%減少しました。
客数の伸び悩みは7月も続いており、4.9%減少。売上は2.5%減りました。
ハンバーガーや牛丼、カレー、ラーメンなど、従来は気軽に食べられたものが、物価高で値段が高騰しました。うどんは庶民の救世主とも言うべき食べ物。それだけに、値上げに対して消費者が敏感だった可能性があります。
◆多角展開を図る資さんうどんの強み
うどんは低価格であるが故に、市場の伸びしろがありそうに見えます。検索需要を見るGoogleトレンドで「うどん店」と「ラーメン店」を比較すると、「ラーメン店」が2023年にピークを迎えて需要が一服している一方、「うどん店」は2025年に入ってもじりじりと数字を伸ばしています。
こうした状況のなか、出店に勢いがあるのが資さんうどん。すかいらーくの買収時は74店舗でしたが、2026年6月末には110店舗まで拡大しました。
すかいらーくは主力の「ガスト」が中価格帯へとシフトしつつあります。そうなると、従来のような集客力が失われ、必然的に低価格路線の資さんうどんへの転換が必要になるのです。
ガストは2026年6月までで15店舗の業態転換を実施、13店舗を閉鎖しました。一方、資さんうどんは2027年以降も50店舗以上を出店、出店エリアも全国に拡大するという強気の計画を立てています。すかいらーくはブランドポートフォリオの再構築を急いでいるのです。
資さんうどんの強みは価格以外にもあります。利用シーンの広さです。一部の店舗ではおでんなどの料理や、ビール・日本酒などのアルコール類も提供しています。

