そんなか、専門のインストラクターが指導し、参加した子どもたちの多くが短時間で自転車に乗れるようになる教室があるという。それが、神宮外苑の「自転車の乗り方教室」だ。
開催場所は、日曜・祭日にサイクリングロードとして解放されている神宮外苑周辺の一角。午前の教室は9:30~12:00、午後の教室は13:00~15:30で、5歳以上の子どもたちを対象にした教室(30名)と小学生~大人を対象にした教室(25名)がある。参加費用は無料だ。先着順のため、受付が始まる1時間半以上も前から並ぶ人も少なくないそう。
今回は、午後の教室に潜入! はたして、どんな様子で行われていたかというと…。
まずは、インストラクターにそれぞれの自転車のサドル位置などを確認してもらうところからスタート。両足で地面を蹴れるように、サドルの位置はやや低め。ペダルはついていない。その後の流れは、次の通りだ。
・自転車の左側に立ってスタンドをあげる動作を覚える。
・ブレーキを握ってみる。
・ブレーキを握った状態で自転車が前後に動かなければOK(ブレーキ操作の確認)。
・両足で地面を蹴って前に進む練習がはじまる。
・地面を蹴るコツがつかめると、足を上げてバランスがとれるようになる。
インストラクターの土田さんに、子どもたちが自転車でバランスを取れるようになるまでのステップを聞いた。
「参加者の7割くらいは、両足をあげてバランスを取り真っすぐ進めるようになります。足をあげてバランスを取りながらコーナーを曲がり、ブレーキをかける動作ができるようになったら、ペダルを付けます」(土田さん 以下同)
バランスを取りながら勢いよく走れていても、ブレーキが握れず足で止まっているうちは、ペダルをつけてもらえない。教室の目的は、安全に自転車に乗れるようになることなのだ。
ペダルを付けてもらったら、今度はスタンドを立てたままペダルをこぐ練習。この後、スタンドを下ろし、右足はペダルに乗せ、左足で地面を何度か蹴ってバランスが取れたら両足でペダルをこいでみる。子どもたちは順調に自転車に乗れるようになっていく。
「2時間半で自転車に乗れるようになるのは5割くらいです。子どもは一緒に走っている子どもたちのバランスの取り方やペダルのこぎ方をよく見ていますよ。そうやって覚えていくんです」
仕上げは、保護者と一緒に神宮外苑のサイクリングコース(1.2km)に挑戦! サイクリングコースを自転車で回れると修了証がもらえるのだ。取材した日は、午前午後合わせて20名前後が修了証をもらっていた。
「うちの子どもの自転車の練習どうしよう」と悩んでいるママさんは、ぜひ参加してみては?
(川野ヒロミ+ノオト)