こう話すのは、NPO法人市民ZOOネットワークの理事であり、動物園学研究家でもある獣医師の綿貫宏史朗さん。日本中の動物園・水族館を150カ所以上訪れたことのある綿貫さんによると、魅力的な動物園に共通するのは、それぞれに独自のテーマがあることだそう。今回は、都内から日帰りで遊びに行けるおすすめの動物園を綿貫さんにセレクトしてもらった。
●井の頭自然文化園(東京都・武蔵野市)
「広々とした平坦な敷地を子どもが伸び伸びと走り回れ、ベビーカーの移動も楽。武蔵野の雑木林を背景に、日本の自然環境に生息する動物に力を入れているほか、国内で一番飼育期間の長い『ゾウのはな子』とも出会えます。子どもが初めて訪れるのにピッタリの動物園です」(綿貫さん 以下同)
●横浜市立野毛山動物園(神奈川県・横浜市)
「比較的コンパクトな敷地内に、キリンやライオン、ペンギンなど、子どもが好きな動物が勢ぞろいしているので、効率よく見て回ることができます。動物との距離も近く、匂いや息づかいまで感じられますよ」
●埼玉県こども動物自然公園(埼玉県・東松山市)
「見どころは『ペンギンヒルズ』。日本最大のペンギン施設で、なんと草原で活動するペンギンの姿を鑑賞でき、餌やりも体験できます。また、ピーターラビットの世界をテーマにした動物の展示コーナーなどもあり、大人も楽しんで過ごせる動物園です」
子育てにおける動物園の役割について、綿貫さんは「日本の地形や四季を感じさせてくれたり、動物があるがままに活動する姿を観察できたり。動物園は、子どもが楽しみながら、知らず知らずのうちに環境や動物への知識・愛情を深められる場所です。そういう場所は子どもにとって何度訪れても飽きることがないはずです」と話す。
今度の休日に、ぜひ家族で動物園を訪れてみてはいかがだろうか?
(波多野友子+ノオト、写真提供/Koshiro WATANUKI)
お話をお聞きした人
綿貫宏史朗
熊本県出身。獣医師。動物園マニアとして国内の動物園・水族館を150カ所以上訪問。京都大学の研究員として勤務。
熊本県出身。獣医師。動物園マニアとして国内の動物園・水族館を150カ所以上訪問。京都大学の研究員として勤務。
NPO法人市民ZOOネットワーク
「動物園を通して人と動物の関係を考える」をテーマに、動物園と市民のネットワーク形成によって動物園をより良いものにすべく活動を行う。動物たちの幸福な暮らしを実現する「環境エンリッチメント」に着目し、年一回「エンリッチメント大賞」を開催。
「動物園を通して人と動物の関係を考える」をテーマに、動物園と市民のネットワーク形成によって動物園をより良いものにすべく活動を行う。動物たちの幸福な暮らしを実現する「環境エンリッチメント」に着目し、年一回「エンリッチメント大賞」を開催。