産後ヘルスケアプログラムの開発・普及に取り組むNPO法人マドレボニータ代表の吉岡マコさんに、「肩コリを自分でほぐすエクササイズ」を教えていただきます。
「肩コリの原因は大きく2つ。首から肩にかけての筋肉(僧帽筋)がこわばっていることと、首から肩にかけての部分に疲労物質が溜まっていることです。こわばった筋肉を動かしてほぐし、血流を活発にして疲労物質を押し流すことで、コリをほぐしていきましょう」(吉岡さん 以下同)
●肩コリケアのポイントは肩甲骨
「首から肩にかけての筋肉『僧帽筋』は、肩甲骨を覆うように広がっています。右手の甲を腰に当てると、右側の肩甲骨がボコッと浮き出ます。その骨を左手で触って確認してみましょう。本来、肩甲骨は非常に可動性のある骨で、その周りの筋肉を常に動かしていれば、肩周辺はこわばらず、しなやかな状態を保つことができます。そのため、肩コリ解消のエクササイズは、肩甲骨を意識して行います」
●ひじを曲げて前後に動かす
「まずは右ひじを肩の高さまで上げ、前後に動かします。先ほど触った肩甲骨が左右に移動するのがわかります。肩甲骨の移動を感じながら5〜10回ほど腕を前後に動かしましょう」
●ひじを回す
「次に、ひじを曲げたまま回します。前回し5回以上、後ろ回し5回以上、肩甲骨ごと動かすつもりで大きく回しましょう。背中の筋肉だけでなく、首から肩にかけての部分も縮んだり伸びたりすると思います。前回しするときは、肩甲骨がゴリゴリと動くのを感じながら、後ろ回しするときは、胸の筋肉がストレッチされる気持ちよさを感じながら回しましょう」
●腕を勢いよく回す
「最後に、曲げていたひじを伸ばして、大きく勢いよく回しましょう。前回し5回以上、後ろ回し5回以上。肩甲骨ごと動かすつもりでブンブン回してください」
●ほぐすだけで体のラインがこんなに変わる
「ここで左右の違いを見てみましょう。ほぐした方の肩が下がって、ラインがなだらかになっています。鎖骨の角度も違います。ほぐしていない方の鎖骨は上にひっぱられ、首も短く見えます。肩甲骨回しで僧帽筋をほぐすことで、デコルテラインもこれだけ変わってしまうのです」
見た目だけでなく、体の内側も、ほぐした側は血流が活発になってスッキリした感じがします。同じように、反対側も動かして、左右揃ってスッキリさせましょう。
(文・やまもとさくら+クレッシェント)