でも、それで正解なの? 子どもが小さいうちは、男の子と女の子の育児、それぞれにパパにはどんな風にかかわってもらうのが良い? 教育カウンセラーで明治大学文学部教授の諸富祥彦先生に聞いた。
「父親の育児参加の仕方に、男の子・女の子の差はありません。それよりも、大前提として『ママは大変』だという事実をパパが十分知っておくことが大切です。パパとママがそろっている家庭でも、『ママは実質シングル』の家庭が多いのです」(諸富先生 以下同)
共働きの家庭が多くなっている今でも、子育ては圧倒的に女性の負担が大きいもの。だが、男性はそれを理解していないと諸富先生は言う。
「男性は、『子育てくらい』と軽く思ってしまいがちですが、仕事と違い、子育てには休みがありません。リフレッシュできない大変さを理解すること。そして、ママがゆっくりできる環境を整えてあげることが大切です」
パパにとっていちばん大切なことは、「ママの心の安定をはかる」ために、理解し協力することだそう。
では、パパに子育てにきちんと参加してもらうためには、どうすれば良い?
「男性は攻撃されると、かえってやる気をなくします。男の子の子育てと同じで、男性は否定されたり、プライドを傷つけられたりすると、逆ギレしたり、反発するだけ。まずは『パパを育てる』という姿勢を持ちましょう」
子育てと同じく「期待と信頼」を前提に、相手を責めずに「パパなら、手伝ってくれるよね」「パパは優しいから、支えてくれるよね」などと声かけすることが大切だそう。
「パパは大きい子どもと同じ」などとボヤくママも多いけど、正論で相手を攻めてケンカになるよりも、上手に動かす技術を身につけることを考えたほうが省エネになりそうだ。
男の子を育てるように、ちょっと面倒でも、パパも「子育ての戦力」になるよう育ててみては?
(田幸和歌子+ノオト)