子どもにイライラしてしまう理由は?
「子どもにイライラしてしまう」という悩みは、ほとんどの親が直面する問題です。
子どもがイライラの原因をつくることもありますが、「育児・家事の負担が大きい」「体調が悪い」など、ママ側に原因があるケースもあります。
思う通りに動いてくれない
子どもは1歳半を過ぎたあたりから、何でも「自分でやる」と言い出したり、ママの言うことに「イヤ!」と抵抗したりと、反抗が激しくなります。
イライラの大きな原因は「子どもが思い通りに動いてくれないこと」でしょう。
本来、子どもは「1人の人格を持った人間」ですが、ついそのことを忘れ無意識のうちに支配しようとしてしまいます。
子どもの「これがやりたい」という気持ちと、ママやパパの「こう育ってほしい」という願いとの間にズレが生じるとき「なぜ分かってくれないの?」という怒りにつながってしまうのです。
子育ての想像以上の過酷さに打ちのめされてしまうママは少なくありません。
忙しい、体調不良なときも
育児はママ側に負担が集中しやすく、育児・家事(+仕事)を1人で担う「ワンオペ育児」になっている家庭も多く見受けられます。
やるべきことが山積みのときは、普通なら微笑ましく感じる子どものいたずらも、煩わしいものに変わってしまうこともあるでしょう。
「子どもは悪くないのに…」と頭では分かっていても、忙しさで疲労がピークに達しているときは、怒りが止まりません。
また、生理痛・寝不足・風邪など「体調不良」がイライラの原因になっている場合もあります。
体調が悪いときに子どもが言うことを聞いてくれないと「お願いだから勘弁してよ…」と思ってしまうのも無理はないでしょう。
イラっとしたときもすぐにできる対処法
イライラして子どもを叱ると、その後「自己嫌悪」に陥ってしまうママもいます。イラっとしたときは深呼吸して、自分の気持ちを落ち着ける努力をしましょう。
いったんその場を離れてクールダウン
「このままだと子どもを怒鳴りつけそう…」と感じたときは、感情が爆発する前にその場を離れましょう。
旦那や両親が自宅にいるときはいったんお世話を代わってもらい、軽く散歩をしたり、ベッドで横になったりして時間を過ごします。
イライラの対象が子どもであれ何であれ、いったん視界から見えなくなると徐々に怒りが落ち着き、冷静な自分が戻ってくるでしょう。
子どもに非がないときは「なぜこんなにイライラしてしまったんだろう」と我が身を振り返る余裕も生まれます。
また、自分が部屋を離れている間、旦那や両親が子どもに「今度はこうしようね」と、うまく言い聞かせてくれているかもしれません。
自分が対処するよりも物事がよりスムーズに進む可能性もあります。
曲のフレーズ、数字のカウント
怒りを感じると、脳は「アドレナリン」という物質を分泌させます。その作用で血圧や脈拍が上がり、体は「怒りの状態」へと変化していくのです。
怒りの元となるアドレナリンは、数秒でピークが過ぎるといわれています。つまり、最初の数秒さえぐっとこらえれば怒りは静まる可能性があります。
怒鳴りそうになったときは、お気に入りの「曲のフレーズ」を心のなかで思い出してみましょう。
深呼吸しながら「1、2、3、4、5、6…」とゆっくり数を数えるのもよい方法です。
Vol.89 怒ると、体に異変が起こる?|大日本住友製薬 健康情報サイト
6秒間で怒りを可視化~感情的ではなく理性的に~ | 日本アンガーマネジメント協会
イライラが止まらない?日常で心がけること
イライラが止まらないのは、すでに自分のキャパをオーバーしているからかもしれません。
1人で抱え込んでしまうと、そのストレスは子どもに向いてしまいます。心の糸が切れる前に、頼れる人や相談先を見つけましょう。
頑張りすぎないことが大切
初めての子育てでは「自分が母親なんだからしっかりしなくちゃ」と頑張りすぎてしまうものです。
「レトルトは使わない」「毎日育児日記をつける」など自分に多くのノルマを課してしまうと、育児はつらく大変なものになってしまうでしょう。
ポイントは「適度に手抜きをすること」です。はじめは抵抗を感じる人もいるかもしれませんが「明日できることは明日でいい」と割り切ってしまうと、心に余裕が生まれます。
子育ての壁に直面したとき「育児書」を参考にしすぎるのも控えましょう。育児のプロが書いた「理想の子育て」ができていないことに焦りを感じ、自分にプレッシャーを与えかねません。
旦那や家族にしっかり頼る
育児を自分だけでやろうとすると、頑張りすぎてダウンしてしまいます。
大変なときは旦那や実家の両親に育児や家事のサポートをお願いし、自分の休養もしっかりと取るようにしましょう。
特に、専業主婦は自分の時間を持つことに「申し訳なさ」を感じてしまう人が少なくありません。
共働きの場合は家事代行サービスなどを利用し、少しでも負担を軽くするのが賢明です。
また、旦那や両親、同じ世代の子どもを持つママ友など「育児の悩みが相談できる相手」がいると、1人で悩みを抱えずに済む場合があります。
行政や民間のサポートも活用
周りに相談できる相手が見つからないときは、自治体の保健師さんや支援センターを頼るのもひとつの手です。
各市町村には乳幼児の子どもと子どもを持つ親が利用できる「子育て支援センター」があり、育児相談や情報提供、子育てに関する専門的な支援を行っています。
同じ境遇のママと知り合いになれるチャンスもあるため、積極的に利用してみましょう。
育児のサポートが必要な場合は「ベビーシッターサービス」を利用する手もあります。単発での依頼も可能なため、ちょっと息抜きがしたいというときにも重宝するでしょう。
子どものお世話のほかに、家事や買い物をサポートしてくれるところもあります。
子育てに疲れる前に!リフレッシュ方法
子育て中のママはどんな方法で息抜きをしているのでしょうか?5分、10分のスキマ時間でもできるおすすめのリフレッシュ方法を紹介します。
おうちヨガなど運動をする
育児が忙しくなると、なかなか外に出られず「運動不足」になってしまいます。
抱っこや授乳で無理な姿勢が続き、肩こりや腰痛に困っているママもいるのではないでしょうか?
そんなときは「ストレッチ」や「おうちヨガ」で体をほぐしましょう。体の緊張が和らぐと、心もリラックスした状態になります。
体を動かすことが好きなママは、インターネットで動画を見ながら「エアロビ」や「ズンバ」に挑戦してみるのもおすすめです。
子どものアルバム、ムービーを見る
子どもにイライラが止まらない場合、赤ちゃんだったころのアルバムやムービーを見るというママもいるようです。
出産時の大変さや子どもが生まれたときの感動を思い出せば「明日からまた頑張ろう!」という気持ちが湧くかもしれません。
赤ちゃんの時期があっという間に過ぎたように、子育ての時期もいつかは終わります。「子どもとこんなに触れ合えるのは今だけ」と考えれば、1日1日が大切に思えてくるでしょう。
子どもが寝たあとに、ゆっくりと寝顔を見て癒されるというママもいます。
短時間でも1人でゆっくりする
子どもを旦那や実家の両親に預けて、1人の時間を確保することも大切なことです。
ママのなかには自由な時間を持つことに罪悪感を抱く人や「後回しになった家事のしわ寄せが怖い…」という人もいますが、自分のために割り切る勇気も必要です。
カフェでお茶をしたり、美容室で髪を切ったりと普段できないことをやりましょう。
半日や1日の時間が取れない場合は1時間でもかまいません。近所を散歩して、外の空気を吸うだけでも気分転換になります。
スキマ時間で実践できる自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
まとめ
子育ては大変なものと分かっていても、疲れや忙しさでイライラしてしまうのはなかなか止められません。
家事や育児は女性に負担がかかりやすく、ワンオペ育児を頑張っているというママも多いのが現状です。
「家事は適当でいい」「明日できることは明日に延ばす」など、頑張りすぎないためのルールを決めてみましょう。
1人ですべて解決しようとせずに、パートナーや実家の両親に甘えることも大切です。