遠足のお弁当作りのポイント
遠足のお弁当は、食べる場所の環境や当日の天候を考慮して作る必要があります。特別な1日ですから、見た目のかわいらしさにもこだわりたいところです。それぞれのポイントを具体的に見ていきましょう。
食べやすさを重視する
遠足では、教室とは違う環境で昼食をとることになります。レジャーシートやベンチなどに座って食べることが多いため、普段は上手に食べられるおかずもこぼしやすく、手や服を汚したりお弁当を残したりする可能性があります。
子どもがこぼさず上手に食べられるように、まずは食べやすさを重視しましょう。主食は「手づかみ」でも楽に食べられる、小さめのおにぎりやサンドイッチがおすすめです。
おかずも「ひと口サイズ」にしてピックなどを刺しておくと、片手でつまめます。焼きそばなどの麺類やきんぴらごぼうなどの細かいおかずはこぼしやすいため、遠足のお弁当には不向きです。
なお、ピックやつまようじなどは、「口にくわえたままにすると危ない」という理由から、禁止している園もあるため事前に確認しましょう。
ひと工夫してかわいく仕上げる
「遠足にはフタを開けたときに思わず笑みがこぼれるような、かわいいお弁当を持たせたい」と思うママも多いのではないでしょうか?
キャラ弁のような細かいデコレーションは無理でも、ちょっとした工夫で華やかな見た目に仕上げることは可能です。
子どもの好きなキャラクター・動物をあしらったピックやおかずカップを使う
ハムや薄焼き卵、海苔を花や星の型に抜く
黒ゴマや豆、ケチャップなどで顔を描く
ピックやおかずカップを変えるだけなら、忙しい朝でも簡単にできます。型抜きも100円ショップのクッキー型や海苔用のパンチなどで手軽に作れるため、用意しておきましょう。キャラクターや動物の顔を描くときは、ゴマや黒豆、グリーンピース、ケチャップなどが活躍します。
ただし近年は、キャラ弁・デコ弁を禁止している幼稚園も少なくありません。凝ったお弁当を作りたい人は、事前に園の方針を確認しておくと安心です。
衛生面にも気をつけて
遠足は外にいる時間が長いため、気温が高い日はおかずが傷みやすくなります。おかずの詰め方を工夫し、「抗菌・保冷アイテム」を使って傷まないように気を遣いましょう。
おかずはしっかりと冷ましてから1種類ずつ「おかずカップ」に入れ、お弁当箱に詰めます。おかずカップで仕切ることで、味移りの心配もなく、見た目もカラフルです。
フタを閉める前には、ごはんやおかずの上に「抗菌シート」をかぶせておきましょう。お弁当箱は凍らせたゼリーやペットボトル飲料、保冷剤などと一緒に、保冷バッグに入れて持たせるのがおすすめです。
抗菌シートや保冷剤にはかわいい色柄のものがたくさんあります。子どもの好みに合わせて選んであげましょう。
簡単でかわいいアレンジおにぎり
主食で人気のおにぎりを、遠足用にかわいらしくデコレーションする方法を紹介します。どれも簡単にできて、子どもも食べやすいおすすめのアレンジです。
作るときは、ごはんや具には直接触らず、ラップに包んで握りましょう。握ったらラップを開いて粗熱をとり、完全に冷めてから包み直してお弁当箱に詰めます。暑い時期は梅干しなどの塩分が多い具材を使用するのも有効です。
海苔があればOK、パンダおにぎり
パンダは簡単に再現できて、子どもにも人気があるキャラクターのひとつです。遠足のお弁当にパンダのおにぎりを入れると喜ばれるでしょう。
ごはんを俵型に握ってボディを作り、海苔を顔や手足の形にカットして貼るだけで、かわいいパンダおにぎりが完成します。
海苔だけでもOKですが、耳や手足に黒豆を使ったり、ほっぺたの部分に丸くカットしたハムをのせたりするとさらに見栄えがよくなるでしょう。
食べやすいスティックおにぎり
スティック型に成形したおにぎりは、子どもの手で持ちやすく、小さな口にもぴったりです。ごはんに鶏そぼろや炒り卵を混ぜ込んでラップにのせて棒状に巻くだけと、作り方も簡単です。スライスハムや薄焼き卵にごはんをのせてから巻けば、見た目もカラフルに仕上がります。
巻いた後にラップを外し、型抜きした海苔やチーズでデコレーションするのもおすすめです。ラップの両端はキャンディのようにねじって、針金リボンでとめてあげるとさらにかわいらしくなります。
パクパク食べられるコロコロこむすび
ひと口サイズの小さなおにぎりなら、フォークや箸を使ってパクパクと食べられます。真ん丸なおにぎりを三つ串に刺して、串団子風にしてもよいでしょう。
海苔をカットして表情を付けたり、様々な種類のふりかけを使ってカラフルに仕上げたりと、アレンジも自在です。
たくさんの小さなおにぎりがお弁当箱に詰まっている様子はとてもかわいらしく、お弁当箱のフタを開けたとたんに笑顔になれそうです。
手に持って食べられるサンドイッチ
遠足のお弁当では、手に持って食べられるサンドイッチも人気です。サンドイッチを作るときは、水分の多い野菜や生ものを避け、一度火を通して冷ました具材を使うようにしましょう。焼いたベーコンや蒸し鶏、トンカツなどもおすすめです。
レタスは、しっかりと水気を拭いておけば問題ありません。ポテトサラダやゆで卵、マヨネーズも傷みやすいため、使う場合は保冷剤などでしっかりと対策しておきます。
食べやすいひと口サイズ、ミニサンドイッチ
サンドイッチは食べている途中で具がはみ出してきたり、パンがはがれたりすることもあり、口が小さな子どもにとっては意外に食べにくいメニューです。
子どもの口に合わせて、いつもよりも小さなサイズにカットしてあげましょう。通常の食パンを十字にカットした「4分の1サイズ」であれば、子どもの口にも運びやすい大きさです。
ミニサイズなら色々な具を楽しめるので味に飽きることがなく、入れる具材の種類を増やせば栄養バランスもよくなります。
簡単巻くだけ、くるくるサンドイッチ
パンに具材をのせて巻くだけでも、子どもが食べやすいサンドイッチを作れます。ラップにサンドイッチ用のパン、ハム、スライスチーズ、ゆでたアスパラガスをのせてくるくると巻き、お弁当箱の高さに合わせてカットしましょう。
炒り卵を巻き込んで同じようにカットしたサンドイッチと並べれば、黄色とグリーンが映えるカラフルなお弁当の完成です。具材をのせてから少し時間を置くと、パンがしっとりとなじんで巻きやすくなります。
中の具が見える、型抜きサンドイッチ
パンの一部分を型抜きしてから具材を挟むと、中の具が見えるかわいいサンドイッチを作れます。具材の色に合わせて、色々な型で抜いてみましょう。
ピンク色のハムにはお花の型、黄色い卵には丸や星、月の型が似合います。動物の型を組み合わせれば、絵本の1ページのようなアレンジも可能です。抜いた方のパンにもジャムやクリームを挟んで、デザート代わりにしてもおしゃれでしょう。
子どもが喜ぶおすすめおかず
卵焼きやソーセージなどの定番のおかずも、ちょっとした工夫で子どもが喜ぶかわいい見た目に変身します。遠足のお弁当に最適な、おかずのアイデアを見ていきましょう。
彩りのアクセントに、お花の卵焼き
卵焼きの黄色は、お弁当のアクセントに欠かせません。赤いウインナーを花芯に見立て、卵焼きで花びらを作ればさらに華やかになります。
作り方は以下の通りです。
1.中央にウインナーをのせて卵焼きを作る
2.ラップの上に竹串を5本等間隔に置き、卵焼きをのせて巻く
3.ラップの両端を輪ゴムでとめ、しばらく置く
4.ラップと竹串を外して好きな厚さにカットする
竹串を等間隔に置くことで、花びらのような凹凸のついた卵焼きが形作れます。ブロッコリーや枝豆などの緑色の野菜やミニトマトと並べて、カラフルに仕上げましょう。
見た目にも楽しい、カニさんソーセージ
カニさんソーセージは、簡単に作れる割りに見た目が楽しい、おすすめのおかずです。ソーセージを縦半分にカットして、それぞれに脚や顔の切り込みを入れ、熱湯でさっとゆでるだけで2体のカニさんソーセージができあがります。
目の部分はつまようじで穴を開け、黒ゴマを詰めましょう。ソーセージは薄いため、野菜や卵焼きの上に並べて使うのがおすすめです。
肉も野菜もたっぷり、ころころメンチカツ
メンチカツは肉と野菜がたっぷりと食べられる、ボリュームのあるおかずです。遠足のお弁当にはひと口サイズに丸めて揚げたものに、ピックを刺すと食べやすくなります。
ケチャップなどを添えなくてもおいしく食べられるよう、あいびき肉にしょう油や塩で味を付けておくのもポイントです。お弁当箱にグリーンレタスを敷いてから詰めると、彩りや栄養面もグッとよくなります。
デザートも一緒に持たせてあげよう
食後のデザートも、遠足のお楽しみのひとつです。フルーツやゼリーのような、甘くてサッパリするデザートを一緒に持たせてあげましょう。
デザートは、主食やおかずとは別の容器に入れます。特にフルーツは水分が出やすく、おかずと混ざるとお互いに味が落ちたり傷んだりする点に注意が必要です。暑い季節なら、凍らせたフルーツやゼリーを保冷剤の代わりにしてもよいでしょう。
皮をきれいにカット、かわいい柄りんご
りんごの皮をすべてむかずにカットを入れると、赤と白のコントラストが楽しいデザート「柄りんご」ができます。
抜き型を使って星や花の形を付けたり、包丁で市松やアーガイルの模様にカットしたりして、色々な柄にチャレンジしてみましょう。カットしたりんごを砂糖水に漬けてから詰めると、時間が経っても変色せずきれいな状態を保てます。
食感ぷるぷる、フルーツ寒天
常温で溶けない寒天ゼリーは、お弁当のデザートに最適です。子どもが好きなジュースとフルーツで、ぷるぷる食感のゼリーを作ってあげましょう。
フルーツは、缶詰を使ってもOKです。みかんやパイナップルなら、見た目もきれいに仕上がります。シリコンカップにフルーツを並べ、寒天を溶かしたジュースを流し込んだら冷蔵庫で冷やし固めて完成です。
まとめ
遠足は幼稚園児にとって、いつもと違う場所で新しいことを体験する特別なイベントです。食べやすくてかわいいお弁当が一緒なら、午後も元気いっぱいに活動できます。素敵なお弁当を作って、子どもを笑顔で送り出してあげましょう。