子ども靴選び6つのポイントと履き方

子ども靴選び6つのポイントと履き方

第4回 実はとっても大切な子どもの靴選び
お子さんの靴、皆さんはどうやって選んでいますか? ついデザイン重視、値段重視で選んだりしてしまいがちですね。しかし、実はお子さんのすこやかな成長、足トラブルから守るためには、足に合った靴選び、正しい履き方がとても重要。そこで、理学療法士で足と靴の専門家・佐々木克則先生に、靴選びのポイントと履き方についてうかがいました。

「子どもの靴選びをするうえで理解していただきたいのは、まず、ぴったり合う靴というのは、オーダーメイドでもほとんどないということ。つまり、市販の靴の場合はあくまでも一般的なサイズの型で作っているため、ぴったり合うはずがないのです」(佐々木先生 以下同)

確かに子どもの足も千差万別ですね。では、どうやって選ぶべきなのでしょうか?

「お子さんの足の“足長”“足幅”“足囲”を靴店などで専門家に測ってもらい、正確なサイズを知る。さらに選び方のポイントをしっかりチェックしたうえで、限りなくぴったりに近い靴を選ぶ。そして、正しい履き方をすることなんです」

●子どもの靴選びで大切な6つのポイント

ぜひ、実践してほしい正しい靴選びのポイントと正しい履き方は次のとおり。

(1)ひもかマジックテープの靴を選ぶ

「締め具合を調節して、足にぴったり固定できることが大切。テープの場合は、折り返して貼りつけるタイプがより望ましいです」

(2)つま先の適度な広さと高さ

「靴の中で指が自由に動くよう、つま先に5mm~1cm程度のゆとりがあるものを選んでください」

(3)かかとのしっかりした硬さ

「靴はかかとが命です。足を固定できるしっかりとしたかかとの靴を選んでください。かかとがやわらかいと、足が靴の中でぐらつき支えられないため、足のトラブルにつながります」

(4)靴底の適度な硬さと弾力性

「靴底は、地面からの衝撃を吸収する適度に弾力があるものを選び、“ぞうきん絞り”できるようなやわらかすぎるものや、逆に硬過ぎて曲がらないものは避けてください」

(5)指の付け根にそって靴底が曲がる

「足の親指と小指を結ぶ線(足の屈曲線)にそって曲がる靴を選んでください」

(6)革など通気性のいい素材

「内側は通気性がよい革などの素材がいいです。さらに中敷きが外せるものは、その上に足をのせて目でサイズが合っているか確認できるうえに、乾燥させられるのでおすすめです」

●正しい靴の履き方 つま先トントンは絶対ダメ!

「正しい靴選びをしても、履き方が正しくなければ意味がありません」と佐々木先生。では、正しい履き方のコツとは?

子ども靴選び6つのポイントと履き方

(1)ひもやマジックテープをゆるめ、履き口を大きく広げて両手で靴をしっかり持ち、足を入れます。(決してかかとを踏まないこと!)

(2)かかとにぴったり合わせるために、かかとをトントンと軽く地面に打ちつけます。このとき、絶対につま先でトントンしないように!!

(3)つま先をあげたまま、ひもやマジックベルトをしっかり締めます。

(4)歩いてみてブカブカしないか確かめます。

これだけのポイントがあるとは、あらためて靴選びと履き方の大切さを実感させられますね。ぜひ、靴への認識を見直して今日から実践してみてください。
(構成・文/横田裕美子)

お話をうかがった人

佐々木克則先生
佐々木克則先生
理学療法士 日本体育協会公認アスレティックトレーナー NPOオーソティックスソサイエティー理事
企業病院勤務、企業の強化スポーツ部チーフトレ ーナー、大学ラグビーのトレーナーを経て1990年 にNPOオーソティックスソサエティーの前身であるオ ーソティックス研究会を設立。以後、足と靴の専門 家として研究、講習会などの活動をしている。
企業病院勤務、企業の強化スポーツ部チーフトレ ーナー、大学ラグビーのトレーナーを経て1990年 にNPOオーソティックスソサエティーの前身であるオ ーソティックス研究会を設立。以後、足と靴の専門 家として研究、講習会などの活動をしている。

取材協力

NPOオーソティックスソサイエティー
足の機能や靴、インソールに関す医学的な検地から基礎的な研究と応用について社会に幅 広く貢献するNPO。
〒100-0014
東京都千代田区永田町パレスサイドビル1F
TEL:03-3595-4355
FAX:03-3595-4356
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