ママたちの不倫、最大のリスクとは?

ママたちの不倫、最大のリスクとは?

第3回 家族愛と別腹? ママたちのリアル不倫事情
不倫は、得るものより当然失うものがたくさんあるはずだけれど、なかでも最大のリスクはどんなこと? ママたちへの多数の取材経験を持つノンフィクションライターの杉浦由美子さんに聞いた。

「ママたちにとって不倫の最大のリスクは、ダンナさんにバレることではありません。女の人は相手をすごく観察するのに対し、男の人は奥さんの不倫に気づかないことが多いんです。夫がいつもと違うにおいをさせていたら、妻はピンときますが、奥さんのシャンプーの香りがいつもと違っていても気づかない男性は多いのではないかと思います」(杉浦さん 以下同)

では、ママたちの不倫の危険はどんなところにあるの?

「まず、噂になりますよね。気を許して、つい話してしまった友だちや同僚が誰かにポロリと話し、 そこから広まるケースも多いです」

そして、家庭不和よりもママ友同士の関係や職場の同性付き合いのほうが大問題に発展するのだとか…。

「ママ友コミュニティや職場で排除されかねないからです。今は離婚のハードルが非常に低くなっていて、すぐ離婚する夫婦も珍しくないですよね。ですから、女性にとっても不倫の最大のリスクは、離婚より『社会的地位を落とすこと』になっているように思います」

ママたちの不倫の最大のリスクとは?

昔から「浮気は男の甲斐性」なんていう人がいるが、確かに女性はそうはいわれないもの。また、浮気したことを妻に自慢げに話す夫はいても、反対のパターンはまず聞いたことがない。

「昨今はコンプライアンスが強くなっていますが、特に今の30代以下には、不倫を許さない女性が多い。彼女たちは、同性の浮気や不倫に対しては厳しい見方をします」

不倫が噂されることで、周囲から白い目で見られ、孤立する。それが自分だけならまだ良いが、子どもがイジメにあうリスクだってあるのだ。

「特に、未婚女性の不倫は、同情的に見るのに、既婚女性の不倫や略奪婚は、風当たりが強いですね。この傾向は強まっているので、不倫が周囲にばれると想像以上に厳しいことになるでしょう」

一時的な情熱で理性を失い、大切な家族や、周りからの信頼・自分の居場所なども失ってしまわないよう、十分注意したいものだ。
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

杉浦由美子
ノンフィクションライター
1970年生まれ。『婦人公論』『AERA』『文藝春秋』などの総合誌でルポタージュ記事を執筆。著書は『女子校力』(PHP新書)など12冊。講演やトークショーの司会なども。
1970年生まれ。『婦人公論』『AERA』『文藝春秋』などの総合誌でルポタージュ記事を執筆。著書は『女子校力』(PHP新書)など12冊。講演やトークショーの司会なども。