●働くママは増加傾向!
小倉さんによれば、最近は国の支援もあって、働くママたちが増えているそうです。
「昔は『子どもが3歳になってから再就職する』ことが一般的と言われましたが、現在、再就職の時期は若い世代を中心に早まっています。個人差はあると思いますが、一番下のお子さんの平均年齢が2.2歳というデータがあります。実際ブランクが浅いうちに社会復帰したほうが、スキルも錆びつきません」(小倉さん、以下同)
パートや派遣、契約社員、正社員など雇用形態は様々ではあるものの、働きたいと思っているママを歓迎する企業も増えているとのこと。
●ママに適した職種・働き方とは?
ママたちの働き方も様々です。いきなりフルタイムは難しくても、派遣で週3日、◯時までというように働く日数・時間を決めることもできるそう。
「女性が志向する求人は事務職ですが、再就職で大企業の正社員を目指すのは難しいのが現実です。ある程度の規模の企業で働きたいのであれば、派遣社員や契約社員から始めてステップアップしていくのも手です。あとは正社員を探したいのであれば、地元の中小企業も狙い目。通勤時間を短縮することもできます。それまでの専門性を生かしたいのであれば、最近では専門性の高い職種に特化した人材派遣もあるので、相談してみるといいでしょう」
また、バリバリと働く姿を想像しがちな職種のなかにも、じつはママたち向きのものがあるのだとか。
「じつは、営業職は女性におすすめなんです。転職市場でも、事務職より営業職のほうが求人倍率は高いです。女性はコミュニケーション能力に長けているので、すぐにお客様と親しくなったり、人と人とをつなぐということが自然にできます。営業だと年収も上がっていく可能性が事務職よりも高いので、稼ぎたい人には向いていると思います」
ママたちの秘めたる能力に期待している企業は多いようです。働きたいと思ったときがチャンスかも。
「子育ては世界で一番大変な仕事だと思います。忍耐力もつくし、相手の立場でものを考える力も身につきます。それは職場でも活かされることです。今すぐ、再就職を考えていなくても、子育てしながら勉強するとか、『稼ぐ力』を身に付けることをあきらめないでほしいです。ぜひ、自信を持って再就職にトライしてもらいたいですね」
ブランクがあるからといって自信をなくさずに、前向きにチャレンジすることが大切なようです。
(文・末吉陽子/やじろべえ)