●第1子の育て方
「長子は初めての子どもなので、ママは不安や緊張感をもって子育てをしがちです。そのため神経質になりやすく、その空気が子どもに伝わってしまうことも。ときには肩の力を抜いて、子どもを安心させてあげられる雰囲気づくりが大切です」(窪田さん 以下同)
また、下の子が生まれると自動的に「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」になり、親から「お姉ちゃんなんだから」と言われ「(妹や弟に)譲ってあげないといけない」と我慢を強いられている子も珍しくない。
「特に男の子は、幼い頃より“後継ぎ”として期待され、息苦しさを感じていることもあります。あまり長子としての役割を押しつけないよう、下の子が生まれてからも甘えさせてあげましょう」
●第2子(中間子)の育て方
「中間子は、親の目が届きにくくなりがち。上の子は注目を浴び、下の子は末っ子だからと甘やかされ“自分が放っておかれている”と寂しさを感じていることもあります」
兄弟姉妹の年が近いとげんかが多くなるが、3人以上の場合、上と下がタッグを組んで、中間子だけが浮いてしまう、というケースも。
「ママが意識的に中間子に注目してあげるのがポイントです。何かをする時に、『大きい子から』や、『小さい子から』というのはありがちですが、『真ん中の子から』ということは、少ないでしょう。意識的に真ん中の子を先に呼んだり、何かをしてあげる機会をもったりするのもいいでしょう」
●第3子(2人兄弟の場合は第2子)の育て方
「末っ子は、ママや周囲がいつまでも子ども扱いをして世話を焼きすぎると『何でもやってもらって当たり前』という感覚を身につけてしまうことも」
「最後の子育てを楽しみたい」と、ママが子離れできないことも多い。上の子も手がかからなくなるので余裕ができ、ついあれもこれもと世話をしてしまうそうだ。
「子どもにできることは本人に任せることで、自立を促しましょう。末っ子ばかりかまうと、ほかの兄弟姉妹が不公平感をもつこともあるので気をつけたいですね」
子どもの健全な発育のためにも、今一度接し方を振り返り、出生順位別にコツを実践してみよう。
(北東由宇+ノオト)