でも、考えてみると、妻が夫を嫌いなら、夫もそれを感じ、妻を嫌いになる可能性もあるのでは? 夫婦修復カウンセラーの鈴木あけみさんに聞いた。
「『夫婦は、思ったように思われる』という言葉があります。男性のほうが忍耐力、責任感が強く、感情に流されにくいだけ、我慢して言わないだけであり、ストレスが溜まっている可能性は十分ありますよ」(鈴木さん 以下同)
実際、離婚を考えた男性がカウンセリングに来る際、「初めて口にした」「自分が我慢すれば、そのうち気づいてくれると思っていた」と語ることは多いそう。
「男性が奥さんを嫌いだと思い始めている予兆は、『帰りが遅くなる』『家であまり喋らなくなる』『奥さんを見なくなる』などです。それが、安心感によるものか、ノーサンキューと思っているのかを見極められる関係性を作っていくことが大切ですね」
「夫が嫌い」と思っていると、相手も自分に不満を持っているかも
鈴木さんいわく、「妻力(つまりょく)」とは、「夫の顔色を見て、落ち込んでいる、不機嫌、疲れている、うれしいなどの気持ちを察してあげること」だそう。
「男性にとって家庭は、『安らぎ』『癒し』がキーワードなのに、それが得られないと、『何のために働いているのだろう』と、ふと思うときがあります。そんなとき、褒めてくれる女性に浮気するケースがよく見受けられます」
不満をグチとして表に出すことの多い女性に比べ、男性は言葉にしないことが多い。だが、黙っている「意味」を感じ取れない人は、いつか必ず痛い目に遭うと鈴木さんは指摘する。
「『ある日突然、夫が浮気して』『ある日突然、夫に離婚しようと言われて』と女性は言いますが、『ある日突然』はありません。日々の積み重ねのうえに、何らかのきっかけがあって爆発するだけで、予兆はあったはずです」
たとえば、男性と同じような言葉を使う、言葉使いが汚いといったことからも、少しずつ気持ちは冷めていくそう。
「どんなに時代が変わっても、男性は女性に女性らしさを求めています。『ダンナが嫌い』『臭い』『汚い』などと言っている人は、自分が嫌われて崖っぷちに立たされるかもしれないと思いましょう」
夫のことを嫌いだと思っている人は、夫が自分の言葉に耳を傾けなくなっていないか、夫が自分のことを見なくなっていないかどうか、チェックしてみては?
(田幸和歌子+ノオト)
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