●無闇に台所へ立ち入る
主婦歴が長い姑だけに、台所には特別な思い入れを抱いている可能性もあります。「ここはいいから休んでいてね」といった姑の言葉は気遣いであると同時に、「嫁であれ、自らの持ち場を侵してほしくない」という意思表示かもしれません。いずれにせよ、台所に立ち入る際は「主」である姑にひと言ことわりを入れるのがマナーといえるでしょう。
●何も手伝わない、手伝うそぶりを見せない
「お客さんなんだから、ゆっくり休んでいてね」という姑の言葉。果たして本音なのか建前なのか、判断は難しいところです。しかし、たとえ本音だったとしても、少なくともサポートするそぶりを見せておいて損はありません。台所仕事に備えエプロンを持参しておくなど、姑が気軽に手伝いを頼める雰囲気にもっていくのも手です。
●姑の料理に口をつけない
はりきって作った料理に手を付けない。これは実際、「嫁を嫌いになった」そもそもの原因として、多くの姑が挙げるタブー行為です。好みの味付けでなくても、たとえまずくても「おいしい」といただくのが嫁、というより大人の良識。正直な感想を述べることは、お互いにとって何のプラスにもなりません。とはいえ、苦手な食材がある場合は正直に「これだけは苦手で…」と告白した方がいいでしょう。さもなくば、今後、帰省の度に我慢して食べる羽目になりかねません。
●何もしない夫を非難する。夫に不遜な態度をとる
男性の場合は特に、実家では気が抜け、堕落してしまう人も少なくありません。あまりの腑抜けぶりにイラついたとしても、姑にとっては我が子である夫を非難することは避けましょう。姑としては、育て方を批判されているような気持ちにもなってしまいます。仮に姑自身が息子に注意しても、嫁である自分もそれに乗っかり追い打ちをかけるべきではありません。我が家にもどってから、たっぷりお灸をすえてやればいいでしょう。
●「いい嫁」を演じようとする
アレコレとNG行為を紹介してきましたが、だからといって気張りすぎてしまうのも禁物。「いい嫁を演じよう」「気に入られよう」と思い詰めると、夫の実家への帰省が憂鬱になってしまいます。ネガティブなマインドが姑に伝染し、変にギクシャクした空気になるのは避けたいところでしょう。まずは最低限のマナーを守り、粗相のないよう努めることだけを意識し、基本的には家族で楽しく正月を過ごす気持ちを持つことが重要です。
(前田智行)