バランスボールを最大限に活用!効果的な使い方情報

第3802回 はじめてライフ
プロポーションの維持や健康な体作りのために、ダイエットがしたい、体を鍛えたいと考えている人もいるでしょう。しかし、忙しい日々に追われて本格的にスポーツを取り組む時間が取れなかったり、いざ始めてみても長続きしなかったりといったことになってしまう人は少なくありません。そのような人でも家庭で気軽に始めることができるエクササイズグッズが「バランスボール」です。バランスボールを使用して、バランスを保つ際に使用する筋肉を鍛えるトレーニングを行います。そこで今回は、体に良いさまざまな効果が期待できるバランスボールの選び方や効果、具体的な活用法について詳しく紹介します。

バランスボールの効果やメリット

バランスボールを使用したトレーニングでは、弾力性のあるボールに体を預ける姿勢を取りながら一定のバランスを保ち続けることが必要です。そして、不安定な状態の体勢でバランスを維持しようとするときにはインナーマッスルが使われます。普段の生活では使用することが少ないインナーマッスルにバランスボールを使ったトレーニングで刺激を与えることにより、体へのさまざまな効果が期待できるのです。そこで、実際にトレーニングによって見込める効果やメリットについて具体的に見ていきましょう

ダイエット効果

ダイエットをするためには基礎代謝を上げることがポイントとなります。基礎代謝とは人が生きていくために最低限必要となるエネルギーで、活動していない状態で消費されるカロリーのことです。基礎代謝が高くなると体脂肪が燃焼しやすくなり、カロリーが消費されやすい痩せやすい体になります。基礎代謝を上げるためには血液の循環を促し、体温維持に関わりを持つインナーマッスルの存在が重要です。バランスボールを使ったトレーニングはインナーマッスルを鍛えることができることから、基礎代謝の高い体を作ることが期待できます。特に、日常生活では動かすことが少ない腰周りやお尻といった下半身太りの解消にも効果的です。

筋トレ効果

身体の筋肉には表層部にあるインナーマッスルと体の外側に存在するアウターマッスルの2種類があります。アウターマッスルは腕立て伏せや腹筋などの体を動かす際に使われ、瞬発的に動かすことを得意とする筋肉です。対して、インナーマッスルは体の安定を図る筋肉であり、持続的に筋肉を使用するときに活躍します。インナーマッスルへの効果が期待できるバランスボールを使ったトレーニングでは、筋力を長く維持する深層筋を鍛えることが可能となります。アウターマッスルとは異なり目で見て意識することができない筋肉を動かし、体幹部の筋肉量の増加に役立つのです。

身体のむくみ解消効果

身体のむくみの原因は体内の細胞間に水が過剰に溜まってしまうことです。水分を含んだ血液やリンパ液などの組織液の循環が悪くなると水分が溜まりやすくなってしまいます。組織液の循環が悪くなる要因の1つが筋力の低下です。筋肉の力が弱くなると、重力により下半身などに下がった血液などを心臓へと戻すことができなり、水分が停滞しやすくなってしまいます。長時間同じ姿勢でいるときにむくみやすくなるのはこのためです。不安定なボールに体を預けてトレーニングをするバランスボールでは、常にさまざまな筋肉が動かされます。そのため、全身の血液などの循環が促され、体のむくみの解消にもつながるのです。

姿勢の改善

バランスボールを使ったトレーニングとして、イスの代わりに座るという運動があります。バランスボールは形が丸く弾力性のある柔らかい表面をしています。そのため、ボールの上に座るには身体に力を入れないリラックスした状態ではバランスが取れません。バランスボールの上でバランスを取るためには、背筋を伸ばし安定した姿勢でいることが必要となります。このことから、バランスボールに座るトレーニングをするだけで自然に良い姿勢が保たれるようになるのです。無意識のうちに猫背などの悪い姿勢も改善できるようになります。

腰痛の解消

腰痛は腰の骨や周囲の筋肉に過剰な負担がかかることで生じる症状です。姿勢が悪いと、通常では分担されるはずの上半身の重さによる負担が腰の一部に大きくかかってしまうことがあります。バランスボールによって良い姿勢で過ごすことができるようになれば、腰への集中的な負担が軽減され腰痛の解消へとつながるでしょう。また、腰への過剰な負担は体重増加によっても起こります。体重が1kg増えればその分ずっしりと腰に体の重さがのしかかるのです。そのため、ダイエットして体を軽くすることでも腰痛が解消されることもあります。

バランスボールのタイプや選び方

バランスボールで期待できるさまざまな効果に魅了されて、さっそくトレーニングを始めたいと考える人もいるでしょう。バランスボールにはいくつかのタイプがあるため、まずは種類を知り、自分に合ったバランスボールを選ぶことが大切です。主なバランスボール商品の種類と選ぶときに気を付けておきたいポイントをチェックしておきましょう。

バランスボール商品の主な種類

バランスボールには主に4つの種類の商品があります。1つ目が「バーストタイプ」です。バランスボールの中でもシンプルな造りとなっていて、比較的安価に手に入れることができます。ただし、空気が抜けて破裂したり、つぶれてしまったりするリスクもあります。バーストタイプのリスクを解消した安全性の高いタイプが2つ目の「ノンバーストタイプ」です。「アンチバーストタイプ」と呼ばれることもあります。二重構造で作られているため、たとえ穴が開いてしまった場合でも、すぐに破裂することはありません。すーっと空気がゆっくり抜けてしぼんでいくため、安全に使用しやすくなっています。バーストタイプやノンバーストタイプよりもボールの形が平たく、転倒しにくい形状となっているのが3つ目の「バランスクッションタイプ」です。球体ではないため完全にひっくり返りにくく、初心者や筋力が低くバランスを取ることが苦手な人でも比較的使いやすい商品となっています。サイズが小さ目であるため、気軽に持ち運んで使用することも可能です。そして、4つ目が「半球タイプ」です。その名のとおり、半球状のドーム型をしています。フラットな面を下にしたり、球の面を下にしたりとさまざまな活用をすることができる商品です。

バランスボールの選び方のポイント

自分に合ったバランスボールを選ぶためには、4つのポイントに気を付けるとよいでしょう。まず、適性サイズを選ぶことです。バランスボールには形状だけではなく、サイズにもいくつかの種類があります。自分の身長に合っていないサイズのものを選ぶと腰痛などの体のトラブルを引き起こす原因となるため注意が必要です。腰を下ろしたときに膝が90度になるものを選ぶことが適性サイズを選ぶポイントとなります。次に、耐荷重や耐久性をチェックしておきましょう。バランスボールのトレーニングでは自分の体全体をボールに傾けたり、乗せたりします。ボールが体重に耐えられなくなると破裂してしまうこともあるため、何kgまでの重さに耐えられる性能があるかを事前に確認しておくことは重要です。また、耐荷重や耐久性が使用に十分なものであっても、どのようなトラブルで破裂してしまうかわかりません。もしも破裂してしまった場合に安全性の配慮はなされているか、破裂時のリスクが低いアンチバーストであるのかといったことにも気をつけて選んでおくと安心です。さらに、滑り止めが付いた椅子用のものなど球型とは異なり動きに制限があるタイプのものもあるため注意が必要です。サイズや形によって、使用方法やそれによって期待できる効果にも違いが出てきます。そのため、自分の目的を明確にして、それに合った商品を選ぶようにしましょう。

選ぶときの注意

商品を購入する際には、つい価格の安いものに目がいきやすくなるかもしれません。しかし、安易に価格の安さだけで選んでしまうと、安全性が低い商品を購入してしまう可能性もあります。商品によっては値段相応な造りとなっているものもあるのです。膨らましにくいといったことだけではなく、破裂しやすいものであったりするとケガの元となってしまうこともあります。バランスボールを選ぶときには値段だけではなく、性能やレビューなどもチェックして、きちんとこだわりを持った選び方をするようにしましょう。

バランスボールを安全に利用するための注意点

信頼のおける商品を手に入れることができても正しく使用しなければケガなどのトラブルが生じる可能性はあります。注意点を把握しないままに、やみくもにボールに飛び乗ることは避けなければいけません。特に、慣れていない初心者がこのような行動を取るとボールから落ちてケガをする可能性が高くなるため注意が必要です。安全に利用するためにも、しっかりと注意点を押さえておくようにしましょう。

マットの上で使用すること

バランスボールはバランス感覚が必要となるトレーニングです。そのため、人によってはボールと上手にバランスを取ることができずに床に倒れてしまうこともあります。また、転倒した際に床に着いた足が滑って足首などにトラブルが生じてしまう可能性もあるのです。足元の滑り防止など転倒時のリスク軽減対策として、エクスサイズ用などのマットを敷いておくようにしましょう。

周囲に物を置かないこと

バランスボールから転倒してしまった場合のリスクは床に倒れることだけではありません。周囲に物が置いてあった場合には、ぶつかってケガをしてしまうこともあります。転倒してしまう可能性がある範囲には物を置かないようにしておきましょう。また、バランスボールは転がるものでもあるため、余裕を持って周囲のスペースを片付けておくと安心です。

持病がある人や妊娠中は注意

バランスボールは男女問わず、子どもから中高年者まで幅広い人に利用することができるトレーニンググッズです。ただし、心臓や血圧関連に病気を持っている人は激しい運動をすることにより体に危険を及ぼす可能性があります。事前に医師に相談してから始めるようにしましょう。また、妊娠中の人は特にバランスを崩しやすい体形となっています。転倒してケガをするリスクがあることも踏まえて用心して利用するようにしましょう。

バランスボールを効果的に活用する方法

バランスボールは家庭でも気軽に使用することが可能です。すきま時間を利用した簡単なエクササイズから本格的な運動まで、自分の生活リズムや体力に合わせてさまざまな方法で楽しむことができます。バランスボールの使い方次第でダイエットや筋トレ、健康維持など幅広いことに役立てることができるため、上手に活用しましょう。

エクササイズやトレーニングの活用方法

バランスボールはエクササイズやフィットネス、トレーニングとして使え、ダイエットや筋トレまで役立てることができるものです。さまざまなトレーニング方法により全身をバランスよく鍛えることがベストですが、時間や体力に応じて特に鍛えたい部位に絞って行うという方法もあります。そこで、実践的なトレーニングとして目的別に3つのトレーニング方法を紹介します。ウォーミングアップを目指したトレーニングをしたいなら「ベーシックバランス」がおすすめです。バランスボールの中央に座り、バランスを取ることができたら足を片方ずつ床から離していきます。完全に体重をボールに預けることができたら、30秒ほどそのままの状態を維持しましょう。筋肉に刺激を与えて、体を温める効果が期待できます。美しいくびれを手にいれたいという人には「シッティングサイドスライド」がよいでしょう。ボールの中央にお尻を乗せ安定した姿勢を作ることができたら、両腕を左右に広げます。腕を床と平行にした状態を維持しながら上半身を左右に交互に倒していきましょう。これを左右それぞれで10回行います。このトレーニングでは腹斜筋(ふくしゃきん)を鍛えることが可能です。体幹部、肩、胸、腹部の筋肉を期待得たいなら「バランスボールインクラインプッシュアップ」が効果的となります。ボールを軽く挟むように両手を乗せた状態で腕立て伏せの姿勢で肘を曲げ伸ばしするトレーニングです。肘は胸部がボールに触れるくらいまで曲げることと、膝は曲げずに頭から足首まで真っ直ぐな姿勢を保つことがポイントとなります。最初は10回程度、慣れてきたらさらに5回ほど増やして行うとよいでしょう。

普段から椅子として活用

バランスボールは、ただ座っているだけでも体を安定させるように体を維持することが必要となるため体幹への高い効果が期待できます。自宅で本を読んだり、音楽を聴いたりしているときに椅子として利用するだけでも効果を感じることができる場合もあるのです。あらためて気合を入れなくては始めることができないトレーニング方法とは異なり、気軽に日常生活に取り入れやすいトレーニング用品であり、ダイエットグッズとなっています。

目的に合わせてバランスボールを効果的に使う!

バランスボールは筋力をつけて体を鍛える効果だけではなく、健康へのメリットにも期待できる商品です。一言でバランスボールと言っても、その種類や大きさなど、さまざまな商品があります。それぞれの種類の特徴をつかみ、ポイントを押さえた上手な商品選びをすることが大切です。そして、自分の目的に合った使用方法で実践するようにするとよいでしょう。