ケーキのデコレーションやお菓子の生地作りに使う機会の多い生クリーム。「ちゃんと混ぜているのになかなか泡立たない……」「気づいたらボソボソになっちゃった」という失敗もつきものです。せっかくの生クリームをムダにしないためにも、上手なホイップクリームの作り方をマスターしましょう!また、失敗しやすいチョコレート入りクリームの作り方も紹介します。
泡立てる前に要チェック!上手にホイップするコツ
ホイップクリームを上手に作るには、ちょっとしたコツがあります。まずは基本の作り方をご紹介!
1. 生クリームは事前に冷やしておく&冷やしながら泡立てる!
生クリームの泡立てをスピーディーに行うには、5℃前後の温度で作業するのが適しています。
使う直前まで生クリームは冷蔵庫で冷やしておき、泡立て中も温度が上がらないよう氷水で底を冷やしながら行いましょう。可能であれば、ボウルや泡立て器などの器具も冷やしておくとよいでしょう。
2. しっかりと乾燥させた清潔な器具を使う
多少であれば問題ありませんが、水分や油分が生クリームに混ざると、分離しやすくなり、泡立ちが悪くなってしまいます。水気や汚れを十分に拭き取った器具を使うようにし、作業中も氷水が泡立て用のボウルに入らないように気を付けましょう。
3. 6分~7分立てのかたさになったら泡立て器に持ち替える
生クリームを泡立てるときは、ハンドミキサーを使うと、疲れにくく、時間もかからないのでおすすめです。ただしパワーが強い分、ついつい泡立てすぎてしまうのが難しいところ。生クリームの様子を注意深く見ながら、ある程度泡立ったら泡立て器に持ち替えて手動でホイップしましょう。
特に脂肪分が多く配合されている動物性クリームの場合、泡立ちやすくボソボソしやすいので要注意です。
実際に生クリーム(動物性)とホイップ(植物性)の2種類のクリームを後ほど紹介する手順で8分立てまで泡立ててみたところ、動物性だと1分ほど、植物性だと2分半ほどかかりました。
商品や使用する器具、クリームの量によっても泡立て時間に差が出てくるかと思いますので、実際に泡立てる際は自分の目でかたさをチェックしながら作業してくださいね。
ちなみに生クリームの種類の違いについては、こちらでくわしく解説しています。
好みや目的に合ったクリームを選んでみましょう。
生クリームの泡立て方
動物性・植物性にかかわらず、同じ泡立て方でホイップクリームを作っていきます。
材料
・生クリーム…200g(1パック)
・砂糖…12g~20g(一般的に生クリームに対して6%~10%ほど。お好みで調整しましょう)
手順
1. ボウルに氷水を用意する
生クリームを冷やす用の氷水を、大きめのボウルに入れましょう。
2. 1のボウルより小さいボウルに生クリームと砂糖を入れる
生クリームを冷蔵庫から取り出し、砂糖と一緒にボウルに入れましょう。
3. 1と2のボウルを重ね、ハンドミキサー(泡立て器)で泡立て始める
温度が高くならないように、冷やしながら泡立てていきます
4. ハンドミキサーの場合、6分~7分立てほどのかたさまで泡立てたら泡立て器に持ち替え、好みのかたさまで泡立てる
泡立てすぎるのを防ぐため、ハンドミキサーを使うときは途中で泡立て器に持ち替えましょう。
かたさの目安
スポンジケーキ全体をおおうためは7分立て、デコレーションに使う場合には8分立て……といったように、用途によって生クリームの適したかたさは異なります。ここでは、生クリームのかたさと使用例について、写真付きでわかりやすく紹介していきます。
6分立て
6分立てはすくうとトロトロと流れ落ちて、跡がすぐに消えるくらいのかたさです。
・使用例…ムースやババロアの生地
7分立て
7分立ての生クリームはもったりとしています。すくうとトロトロとリボンのように流れ落ちて、落ちた跡がしばらく残るくらいのかたさです。
・使用例…ケーキのナッペ(ケーキに塗り広げるクリーム)、焼き菓子・アイスなどの付け合わせ
8分立て
8分立てまで泡立てるとクリームは柔らかく、すくうとゆるやかなツノができます。ツノがおじぎをする程度のかたさが目安です。
・使用例…デコレーションに使う絞り出し用のクリーム、ロールケーキのクリーム、焼き菓子・アイスなどの付け合わせ、フルーツサンド
9分立て
9分立ての生クリームは全体的にかたさがあり、ツノがピンと立ちます。
・使用例:デコレーションに使う絞り出し用のクリーム、フルーツサンド
泡立てすぎてしまったら?
ついつい泡立てすぎてしまった場合、あまりにひどい分離を起こしていなければ、余った生クリームや牛乳を少量足してゆっくりと混ぜると使える状態に戻ることも。ボソボソになった場合は一度試してみましょう。
配信: トクバイニュース