バナナダイエットの効果の実際は?健康的に減量するコツも解説

バナナダイエットの効果の実際は?健康的に減量するコツも解説

近年、さまざまなダイエット法が誕生し、世間で注目を浴びています。そんな中、2008年ごろには朝食にバナナを取り入れた「朝バナナダイエット」が大きなブームとなりました。そこで今回はバナナダイエットの効果やデメリットを紹介。また、健康的なダイエットのコツを管理栄養士が解説します。

朝バナナダイエットとは?

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朝バナナダイエットとは「朝食を生のバナナに変え、常温の水をこまめに飲む」という、とてもシンプルなダイエット法です。さらに朝バナナダイエットには、ストレスフリーなポイントがたくさん。「バナナは好きなだけ食べてOK」「昼食・夕食は今まで通り」などと提唱されています。

こうした手軽さが、体型に悩む方たちの心をつかみ、日本中でブームを巻き起こしました。人気が急激に高まり、バナナがスーパーから姿を消した、というニュースを覚えている方もいるかもしれません。

バナナダイエットの効果の実際は?

実は今までに提唱されてきたバナナダイエットは、朝バナナダイエットだけではありません。夕食前にバナナと水分を摂る「夜バナナダイエット」など、数々のバナナダイエットが話題となってきました。本当にバナナを食べるだけで体重を落とすことができるのでしょうか?

「バナナさえ食べればやせる」は間違い

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「バナナを食べるだけでやせられる」と聞くと、バナナに脂肪燃焼に働く成分が含まれているのでは?と期待してしまいますよね。しかし残念ながら、バナナ自体には脂肪を燃やす効果のある栄養素は含まれません。

むしろ大量のバナナを日常的に食べ続けると、栄養のかたよりや、カロリー(エネルギー)の摂りすぎに。そこから身体の不調につながるおそれもあります。バナナは食べる量や頻度が多くなりすぎないよう、気を付けるのがよいでしょう。

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バナナを食べすぎると身体に悪い?1日の目安を管理栄養士が解説

ねっとりとした甘さにハマる方も多いバナナ。手ごろな価格で購入でき、皮をむくだけで食べられるため、ついつい食べすぎてしまう……という経験はありませんか?しかしバナナの食べすぎはカロリーや果糖の摂りすぎにつながることなどが考えられます。そこで今回はバナナを食べすぎることによって起こりうるリスクと、1日の目安量について管理栄養士が解説します。

バナナダイエットで体重が落ちる理由

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前述のように、バナナにはやせる栄養素は含まれません。それにもかかわらず、なぜ「バナナダイエットはダイエット効果が期待できる」といわれるようになったのでしょうか。

1日の摂取カロリーが減らせるから

朝バナナダイエットでは、食事内容をバナナと水に置きかえることで、自然に朝食全体のカロリーを抑えることができます。

たとえば、バナナのカロリーは1本200g(可食部:120g、廃棄部位:果皮と果柄)あたり112kcalです。毎日600kcalほどの朝食を食べている人が、バナナ2本に朝食内容を変えるだけでも、約488kcalのカロリーオフに。

また夜バナナダイエットでは、夕食前にバナナを食べて空腹感を満たしておくことで、夕食の食べすぎを防ぐ効果を狙っています。

つまりバナナダイエットを上手に取り入れた場合、朝食や夕食のカロリーを大幅にカットすることができます。そうすると、1日に摂る総カロリー(摂取エネルギー)がダイエット開始前よりも少なくなるため、体重減少につながるというわけです。

オリゴ糖やカリウム、ビタミンB群の摂取量が増えるから

バナナの代表的な栄養素といえば、オリゴ糖やカリウム、ビタミンB群。バナナダイエットを始めると、自然にこれらの栄養素の摂取量も増えると考えられます。

オリゴ糖やカリウム、ビタミンB群に直接体脂肪を減らす効果があるとはいえません。しかしオリゴ糖は便秘の予防・改善に、カリウムはむくみの解消に役立ちます。また、ビタミンB群は糖質や脂質などをエネルギーに代謝するのに欠かせない栄養素で、代謝を上げる効果が期待できます。

※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」,公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「健康に良い規則正しい食生活とは」

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