「そもそも、歯が黄ばむのはお茶やコーヒー、カレー、赤ワインなどの着色しやすい飲食や、タバコのヤニが原因です。これらの着色汚れは『ステイン』と呼ばれ、ケアをしないと、どんどん歯の表面に蓄積していきます。こまめな歯磨きや、ホワイトニング効果のある歯磨き粉で多少のステインは落とせるので、少しはホワイトニング効果が見込めます。ですが、それだけで白くするのは難しいと思います」
また、年を重ねると着色汚れが残りやすくなるという。それってどうして?
「加齢に伴い、唾液の分泌量が減ります。そうなると歯の汚れの沈着を防ぐ唾液の洗浄作用が落ちるため、黄ばみやすくなっていくのです。また、年齢を重ねるうちに歯自体が変性し、変色することも考えられます」
●歯の黄ばみを取り除くには、どうしたら?
歯の黄ばみの進行させないためには、安定して唾液が分泌している状態を保つといい。ガムを噛んだり食事のときの咀嚼の回数を増やすと、分泌量が安定するそう。口の中が乾いたら水分を摂るなどをして潤すと、ドライマウスによる口臭も予防できる。
では、加齢による黄ばみを歯医者で白くしてもらうことはできる?
「例えば、『クリーニング』であれば、飲料などによる着色汚れは落とすことができます。でも、歯のなかに入りこんだ着色はクリーニングでは落とせないので、『ホワイトニング』で色素を分解する必要があります。ほか、歯にセラミックのクラウンをかぶせるなどして白くすることもあります。歯科医で受けられる施術は、どこまで白くするかの希望度合いによって、費用や方法が変わるので、歯科医と相談してみてください」
もし歯の治療で金属の詰め物を入れている場合、それを白い素材に変えることで印象が変わることもあるそう。
「費用をご検討いただく必要がありますが、白い方が丈夫な素材が多いというメリットもあります。口を開けたときに銀歯が気になるという人は、検討してみるといいかもしれません。詰め物が取れていなくても、相談に応じてくれると思いますよ」
笑ったときに意外と人に見られている歯や口内。歯の色で、爽やかさや清潔感も違ってくる。女性らしさに磨きをかけるために、歯の白さにも着目してみよう。
(石水典子+ノオト)