3、自分はモラハラ被害者?15のチェックリスト
夫の言動の他にも「自分は被害者になっているのか」という視点も重要です。漠然と「自分は夫の言動に悩ませられている」と感じている女性は、自分がモラハラ被害者になっていないかチェックリストの項目から考えてみてください。
- 夫の言動が怖い、あるいは夫自体が怖い
- 夫の怒るタイミングが分からずハラハラしている
- 夫の会話や時間の共有が苦痛
- 夫の態度や言葉に傷つくことが多い
- いつも夫の顔色をうかがってしまう
- 夫が納得するような、あるいは怒らないような選択をしてしまう
- 夫の言葉や意見に反対できない
- 夫から理由なく無視されたり当たられたりする
- 夫からの意見強要や性行為強要に逆らうことができない
- 生活費や家庭のことを夫に相談できず自分の実家を頼ってしまう
- 夫に何か言われるのが怖くて実家への帰省や友人と会うことができない
- 夫の言動は自分が悪いからだと自身を責める
- 自分さえ我慢すればいいと思っている
- 髪型や化粧は自分の好みではなく夫が気に入るものを選ぶ
- 夫が帰宅する頃になると落ち込んだり、体調が不安定になったりする
夫や自分のことで上記の項目に当てはまる場合や、項目に近いことがあれば、モラハラ被害者になっている可能性があります。
4、モラハラチェックの後は適切な方法で対処する
モラハラチェックで「モラハラ被害に合っている可能性がある」と判断できても、状況を放置すればモラハラは続きます。
精神的な虐めであるモラハラは体に見えるような傷ができないため、深刻さを理解しにくいのが特徴です。
「まだ大丈夫」「生活のためだから」で我慢を続けてしまうと心の傷がやがてうつ病やPTSD(心身外傷後ストレス障害)、不眠などの体の不調につながる可能性もあります。子供は親を見て育つといいますので、子供の健全な成長や心への影響も考えられます。
自分や子供の未来のためにも、モラハラは放置せず早めに対処することが重要です。対処法にはカウンセリングや離婚、夫との別居などがあります。
(1)夫にモラハラのカウンセリングを受けてもらう
モラハラ加害者である夫に心療内科やカウンセラーのカウンセリングを受診してもらうという方法です。
心療内科の医師やカウンセラーから適切なアドバイスを受けられるかもしれません。モラハラの原因にはストレスや悩みも関係していることもあるといわれています。カウンセラーなどに話すことでストレスや悩みが改善した結果、モラハラも連鎖的に解決する可能性はゼロではありません。
カウンセリングによる対処法は夫の協力が必要です。夫が自分のモラハラを理解しており心の底から「治したい」と思っているのであれば、状況改善のために妻がサポートしてはいかがでしょう。
ただ、この方法は、夫にモラハラの自覚がない場合や夫にカウンセリングを勧めると逆上されそうな場合は適切な対処になりません。あくまで夫がモラハラ解決に協力的なケースの対処法になります。
(2)モラハラ夫と離婚して平穏な生活を目指す
離婚すると夫と縁切りできます。夫のいない生活になればもうモラハラに悩ませられることもなくなるはずです。モラハラに苦しみながら生活を続けるより、夫と離婚してモラハラのない生活をつかみ取ってはいかがでしょう。
夫と離婚するときはモラハラを離婚理由にできるかどうかや、慰謝料請求の可否などが問題になります。注意点も含めて後の見出しで説明します。
(3)モラハラチェック後に夫と別居して距離を置く
離婚に迷っているという場合は別居により夫と距離を置いてみてはいかがでしょう。距離を置くことでモラハラや夫のこと、離婚について冷静に考えることもできるはずです。夫と距離を置くことで夫自身が自分の言動や妻の大切さに気づくかもしれません。
最終的にモラハラ夫と離婚を決意した場合、別居していれば夫のモラハラに煩わされることなく離婚準備を進められます。加えて、別居は離婚する際に有利に働く可能性があるのです。
別居期間が3~5年ほどあると婚姻関係が破綻しているとみなされる可能性があります。そのため、モラハラ離婚で訴訟になっても裁判所が離婚を認めやすいといわれているのです。
配信: LEGAL MALL