自分が食べたいものをつくれば子どもの反応も気にならない…料理家・今井真実さん

自分が食べたいものをつくれば子どもの反応も気にならない…料理家・今井真実さん

「作った人が嬉しくなる料理を」というコンセプトをもとにしたレシピが、SNSなどで話題の料理家・今井真実さん。新刊『いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん』では、四季を通したレシピと食卓にまつわるエッセイをつづっています。6月から始めるという梅仕事や野菜好きになったエピソード、さらに夏野菜のおいしい食べ方もお聞きしました。

素麺には夏野菜の炒めものを添えて

きゅうり、なす、トマト、ゴーヤー、素麺。夏になると必ず買い揃えている食材です。若い頃は、氷を入れてキンキンに冷やした素麺が好きだったのですが、最近は、冷たすぎると胃が疲れてしまうので、常温で食べるのがいいなと。お気に入りは、冷水で締めた素麺と熱々の炒めものの組み合わせです。きゅうり、なす、ねぎを炒めたり、それに桜エビや鶏のむね肉を加えることもあります。ナンプラーで味つけをするので、和え麺にしてもおいしいですね。夏場は毎日のように素麺を食べるので、時々、ノンオイルの素麺を選ぶようにしています。

誰かのためにごはんをつくると、思ったような反応をしてくれなかった時、悲しくなりませんか? 私は自分が食べたいものをつくって、おいしいと感じれば、それでいいと思うんです。誰かのためにつくるのも楽しいけれど、すべてがそうなると、しんどくなりますからね。

うちの子どもたちも好き嫌いがあるので、つくったおかずを食べずに残すことがあります。でも、私が食べたいものをつくっていると、そんなに気にならないんですよね。「あっ、そう」みたいな(笑)。逆に、意外と食べてくれたら、うれしくなったり。ごはんはつくるけれど、期待はしないし、押しつけない。ただ、楽しい食事の時間が過ごせればいいなと思っています。

今後は、生産者さんとつながってレシピの幅を広げたり、梅や発酵、野菜の保存食にも力を入れていきたいですね。エッセイも引き続き書いていこうと思います。

〈プロフィル〉

いまい・まみ 料理家。「作った人が嬉しくなる料理を」という考えをもとに、雑誌、web媒体、企業広告などで多岐にわたるレシピ製作を担当。noteにつづるレシピやTwitterでの発信が注目を集める。世田谷で料理教室「nanamidori」を不定期で開催。著書に『いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん』(左右社)、『毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ』(KADOKAWA)。

『いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん』

『いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん』

今井真実 著/左右社 定価:1870円(税込)

◇百菜元気新聞の2022年6月1日号の記事を転載しました。

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「たべぷろ」は食のプロや食の知識を持った子育て中のママライターによる働くママに向けたメニュー提案サイトです。仕事から帰って今日の夕飯にもすぐに活用できる15分で完成するメニューを主体に、作り置きや時短の工夫もご紹介。各レシピには、栄養のことや好き嫌い克服方法・リメイクや節約といった働くママが知っておくと嬉しいノウハウが盛り込まれています。
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