赤ちゃんの歯磨き粉10選。ジェルやスプレーなどタイプ別に紹介

第41回 どれがいいの?子育てグッズ
赤ちゃんのうちから使える歯磨き粉はたくさんあります。歯磨き粉を使うことは歯を強くし、虫歯の予防に役立ちます。ジェルやシート、スプレーなど様々なタイプがあるので、赤ちゃんが楽しく歯磨きに取り組めるものを見つけてあげましょう。

赤ちゃんに歯磨き粉は必要?

「赤ちゃんにも歯磨き粉はいるの?」「歯磨き粉を飲み込んでしまうのが心配…」など、多くのママは赤ちゃん用歯磨き粉の導入時期について悩むものです。

赤ちゃんにも歯磨き粉を使うメリットや、うがいができなくても使える歯磨き粉について紹介します。

歯磨き粉で赤ちゃんの歯を守ろう

大人の歯に比べてやわらかい赤ちゃんの歯は、虫歯になりやすいのが特徴です。特に、1歳を過ぎたころからは1日3食にプラスしておやつも食べ始めるようになりますが、砂糖を含んだお菓子やジュースを摂取すると虫歯のリスクは高まります。

虫歯の予防には砂糖の摂取をなるべく控えることに加えて、「フッ素(フッ化物)」を配合した歯磨き粉の利用が効果的です。いわゆるフッ素と呼ばれるフッ化物は、歯を強くして虫歯を防ぐのに役立ちます。

「ある程度、歯が生えそろった」「甘いものを食べる機会が増えた」などのタイミングで、赤ちゃん用歯磨き粉の導入を検討してみるとよいでしょう。

赤ちゃんにはうがい不要タイプが便利

歯磨き粉を使ったあとは口内をすすぎますが、一般的にぶくぶくうがいができるようになるのは2~3歳ごろです。通常の歯磨き粉はうがいが上手になってからでないと使えませんが、早めに虫歯予防に取り組みたいなら「うがい不要」の歯磨き粉を選ぶとよいでしょう。

パッケージに「うがいができない赤ちゃんに」「簡単なすすぎでOK」といった表示がされていて、使用後はそのままか、ガーゼなどで口内をぬぐい取るだけで大丈夫です。

また、赤ちゃん用歯磨き粉の多くは少量を飲み込んでしまっても差し支えないようにつくられていますが、食品用原料など体に負担をかけない成分であればママの心配を減らせるでしょう。

赤ちゃんの歯磨き粉の選び方

赤ちゃんの歯磨き粉を選ぶときは、現在の歯磨き習慣に合うかを確認しましょう。これから歯磨きデビューなのか、歯ブラシを使った歯磨きは始めているのかによって適する商品が変わってきます。

また、配合成分やフレーバーにも注目すると、赤ちゃんに合う歯磨き粉を見つけやすいでしょう。

歯磨きスタイルに合うタイプを選ぶ

赤ちゃん用歯磨き粉の形状は多様です。歯磨き習慣に合わせて選びましょう。

・シートタイプ
シートで汚れを拭き取るだけで、うがいが要りません。歯ブラシに慣れていない赤ちゃんでも使いやすく、歯磨きデビューにもおすすめです。

・ジェルタイプ
口内に広がりやすく、泡立ちが少ないのが特徴です。口のなかが見やすいので磨き残しも少ないでしょう。うがい不要・少ないうがいでOKといった製品が主流です。

・泡タイプ
きめ細かい泡で、口内に行きわたりやすいのが利点でしょう。多くの場合、うがい不要です。

・スプレータイプ
歯ブラシに吹き付けて使う手軽さが魅力です。多くは発泡剤・研磨剤不使用でうがい要らずとなっています。

このほかペーストタイプもありますが、通常うがいが必要となるため、使用目安は3歳前後からとなります。

虫歯予防にはフッ素やキシリトール配合

デンタルケア製品でよく目にする「フッ素(フッ化物)」は、歯質の強化や再石灰化(歯の修復)の促進に役立ちます。虫歯の発生・進行の予防に効果的で、多くの赤ちゃん用歯磨き粉にも使われています。

キシリトールは天然の甘味料で、ガムやタブレットで知っている人も多いでしょう。虫歯菌(ミュータンス菌)の活動を弱めたり、歯垢がつくられるのを抑えたりする働きがあります。

フッ素とキシリトールをダブルで配合している製品もあります。積極的に虫歯予防に取り組みたい人は、チェックしてみるとよいでしょう。

そのほかの配合成分もチェック

赤ちゃんは歯磨き粉をそのまま飲み込んでしまうこともあるため、配合成分も確認しておきましょう。チェックしたいのは、主に発泡剤や研磨剤の有無です。

「ラウリル硫酸ナトリウム」など発泡剤が配合されている歯磨き粉は、泡がじゃまをして口内が見えづらくなったり、磨いたつもりになったりすることで磨き残しが起こりやすいという難点もあります。

「無水ケイ酸(シリカ)」「炭酸水素ナトリウム」「炭酸カルシウム」などの研磨剤は、汚れや着色を落とすことを目的としていますが、歯の表面を傷つけてしまう可能性もあります。

発泡剤・研磨剤不使用のものを選ぶと、歯磨きが初めての赤ちゃんにも使いやすいでしょう。また、天然由来成分や各種無添加にこだわった商品もあります。

赤ちゃんの気に入るフレーバーを

歯磨きが苦手・嫌いという赤ちゃんもいるでしょう。歯磨きを無理に強要してしまうと、ますます苦手意識を高めてしまいます。

楽しく歯磨きを続けるために、赤ちゃんが気に入るフレーバーを選んであげるのも一案です。赤ちゃん用の歯磨き粉には、ぶどう・いちご・りんご・オレンジ・バナナなど様々な味が用意されています。

数種類を用意しておき、「どの味にする?」と選ぶ楽しみを持たせながら歯磨きに誘ってあげると、赤ちゃんも乗り気になってくれるかもしれません。

拭くだけでOKの「シートタイプ」

これから歯磨きデビューする子や、歯ブラシが苦手な子はシートタイプがおすすめです。1枚ずつ個包装になっているので、お出かけ用としても携行するのにも便利でしょう。

和光堂「にこピカ 歯みがきシート」

やわらかいコットン製の凹凸メッシュシートで、歯の汚れをやさしく拭き取れます。ミルクや食事のあと、寝る前などにさっと拭くだけでOK、うがいの必要はありません。月齢目安は6カ月ごろからで、赤ちゃんの歯磨きのファーストステップにもぴったりです。

シートに含まれている処方液には、キシリトールや緑茶ポリフェノールなどの食品用原料成分のみが使われています。アルコール・香料・着色料・防腐剤は不使用です。

・商品名:和光堂「にこピカ 歯みがきシート」

・Amazon:商品はこちら

ダッコ「あかちゃんの歯のお手入れシート」

赤ちゃんの歯を傷つけにくい、極細繊維のコットンを使用しています。細かな汚れまでしっかり絡め取るのに、口内に繊維が残りづらいのが特徴です。

うがいができない赤ちゃんのために精製水100%にこだわり、薬液は一切使っていません。アルコール・香料も不使用です。

用途によっては新生児から使えます。歯が生える前には口内の清拭・歯ぐきマッサージ・歯磨きトレーニングとして、歯が生え始めた6カ月ごろからは歯と歯ぐきの清拭・仕上げ磨きに使えます。

・商品名:ダッコ「あかちゃんの歯のお手入れシート」

・Amazon:商品はこちら

すすぎが簡単な「ジェルタイプ」

ジェルタイプは赤ちゃん用歯磨き粉の主流ですが、そのなかでも虫歯予防におすすめの3品を紹介します。配合成分だけでなく、フレーバーの違いも比べてみましょう。

ピジョン「ジェル状歯みがき」

フッ素(フッ化ナトリウム)とキシリトール、2つの成分の力で歯質の強化・虫歯予防にアプローチします。うがいは不要で、6カ月ごろから使えます。

発泡剤無添加のため泡立つことがなく、歯磨きもしやすいでしょう。研磨剤も入っていないので、歯磨き粉により乳歯を傷つける心配がありません。

食品用原料成分を使用し、無着色・無香料・パラベンフリーです。キシリトールの甘味を生かした自然な甘さで、赤ちゃんも親しみやすいでしょう。

・商品名:ピジョン「ジェル状歯みがき」

・Amazon:商品はこちら

コンビ「テテオ 歯みがきサポート新習慣ジェル」

歯を強くするフッ素と、虫歯のもとになる酸をつくらないキシリトールを配合しています。

使用目安は歯の本数が6本、9カ月ごろからです。歯を磨いたあとはうがいをするか、うがいができない子はガーゼなどで口内を拭き取ってあげましょう。

フレーバーは3種類あり、グレープ味のほか、オレンジ味・ストロベリー味がそろっています。赤ちゃんの好みの味を見つけてあげましょう。着色料・発泡剤・研磨剤は使われていません。

・商品名:コンビ「テテオ 歯みがきサポート新習慣ジェル」

・Amazon:商品はこちら

アロベビー「歯みがきジェル」

国産の天然由来成分のみでつくられた、ナチュラル系歯磨きジェルです。「10の無添加」にこだわり、発泡剤・研磨剤・鉱物油・シリコーンなどが入っていないため、新生児からでも使えます。

フッ素は含まれていませんが、口内環境をケアする乳酸菌(クリスパタス菌)とキシリトールが配合されており、ブラッシングすることで口内を浄化したり虫歯を防いだりします。

100%食品レベル成分なのでうがいは必須ではありませんが、使用後にガーゼで拭き取るか、2歳前後であればうがいの練習をしてみましょう。フレーバーは、ほんのり甘いオレンジ味です。

・商品名:アロベビー「歯みがきジェル」

・Amazon:商品はこちら

ライオン「チェックアップ ジェル」

いつもの歯磨きにプラスして使用するフッ素配合ジェルです。注目すべきは、フッ素の滞留性を高めた独自処方です。

少ない泡立ちですすぎの水量を抑えた低発砲タイプとなっており、必要な成分を洗い流すことなく口内に留める設計となっています。ブラッシング後は大さじ1杯の水で、約5秒間すすぐだけでOKです。

年齢に応じた味が用意されていて、6歳未満はバナナ味です。

・商品名:ライオン「チェックアップ ジェル」

・Amazon:商品はこちら

こだわりの形状に注目「泡タイプ」

きめの細かい泡タイプは、歯ブラシの届かない部分にも成分が行き届きやすいのがメリットです。歯ブラシの上にのせるときも垂れにくいため、使いやすいでしょう。

ピジョン「おやすみ前のフッ素コート」

薬用成分のフッ素を含んだきめ細やかな泡が、歯の間まで行きわたります。虫歯の予防だけでなく、口臭の防止・歯肉(齦)炎の予防にも役立ちます。

有効成分以外は食品に使われる成分でできており、研磨剤・着色料・パラベンは不使用です。歯磨き後は口をすすぐ必要はありませんが、気になる場合はうがいをするかガーゼで拭き取りましょう。

歯の数が12本、1歳半ごろからが使用目安です。1日1回、就寝前に使用するのがおすすめです。赤ちゃんも親しみやすいぶどう味となっています。

・商品名:ピジョン「おやすみ前のフッ素コート」

・Amazon:商品はこちら

レノビーゴ「STEP1」

甘いおやつを食べ始めた2~3歳ごろから活用したい、フッ素入りの泡状歯磨き粉です。口内のすみずみまで泡が届きやすく、虫歯・歯周炎(歯槽膿漏)・歯肉(齦)炎を予防します。

使い方は歯ブラシ全体に泡をのせてやさしくブラッシングするだけで、すすぎの必要はありません。すすぎをしない方がフッ素が口内に残るため、虫歯予防効果も高まります。

生薬である甘草(カンゾウ)のほのかな甘味とさわやかな使用感です。研磨剤は入っていません。

・商品名:レノビーゴ「STEP1」

・Amazon:商品はこちら

シュッと吹くだけで手軽な「スプレータイプ」

液状のスプレータイプなら、歯磨き粉に慣れていない赤ちゃんでも取り入れやすいかもしれません。また、歯磨きと合わせて利用したい、オーラルケアのためのスプレーも紹介します。

レノビーゴ「STEP 0」

歯の生え始めから使える、低濃度フッ素配合のスプレー式歯磨き剤です。歯磨き剤のフッ化物濃度には基準が設けられており6歳未満は500pm以下ですが、本商品は100pmと低濃度のため、フッ素の過剰摂取を気にするママでも手に取りやすいでしょう。

使用する際は、1回につき7~8吹き程度を歯ブラシに吹きかけます。寝る前だけでなく、歯磨きのたびに使ってあげると効果的です。

発泡剤・研磨剤は不使用のため、うがいは不要です。アレルギーを引き起こすことがあるとされる、特定原材料も含まれていません。

参考:フッ化物配合歯磨剤 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

・商品名:レノビーゴ「STEP 0」

・楽天:商品はこちら

タンペイ製薬「ハミケア」

歯の生え始めから使える、お口のケアを目的とした製品です。歯磨き後だけでなく、食事やおやつのあと、おやすみ前など、気になるタイミングで口に直接プッシュするだけの手軽さが魅力です。

歯ブラシを使わないため、歯磨きを嫌がる子でもオーラルケアに取り組みやすいでしょう。うがいの必要もなく、いつでもどこでも使えて便利です。

食品原料100%でつくられており、キシリトール・カルシウム・緑茶ポリフェノールを配合しています。甘味にもキシリトールの自然な甘さが生かされています。

・商品名:タンペイ製薬「ハミケア」

・Amazon:商品はこちら

まとめ

まだやわらかく弱い赤ちゃんの歯は、歯磨き粉を活用して虫歯から守ってあげましょう。

歯磨き粉を選ぶときは、赤ちゃんの歯磨き・うがいの進み具合などを考慮して選ぶことが大切です。また、歯磨きが苦手な赤ちゃんには、フレーバーを変えてみるなど楽しんで取り組める工夫をしてみましょう。

歯磨きも親子のコミュニケーションのひとつです。赤ちゃんに合う歯磨き粉を見つけて、楽しく続けていきましょう。

for Reader
for Reader
「読者のため」を徹底追求。データと編集力を組み合わせたコンテンツを作成します。
「読者のため」を徹底追求。データと編集力を組み合わせたコンテンツを作成します。