「一度離職してからブランクのある方が再就職するときに大切なのは、まずは行動すること。マザーズハローワークや自治体の男女共同参画センターなどでは、保育付きでママ向けの再就職支援サービスを提供しています。そこで無料のセミナーを受けることや、近くで働ける地域の求人はあるのか、どのような業種が募集されているかといった情報を収集してみるといいと思います」(山口さん 以下同)
しかし、自治体やハローワークに行くよりオススメなのが、以前いた職場にコンタクトすることだ。
「ご自身が戻ることに抵抗がなく、会社のニーズがあり再雇用の可能性があるなら、最も重要なコネクションになります。会社も一度は雇っている人なので、信用度は高いはず。知り合いの紹介や友人が働く職場などもある程度信用があるのでいいですね」
「転職したい方は、ワーキングマザー向けの転職エージェントがあるので登録してみることをおすすめします。『ワーキングマザー 転職』といったようなキーワードで検索すると見つかりますよ」
●転職先が決まっても、そこがゴールじゃない!
もし雇用先が決まっても、そこが最終的なゴールだと決めつけないほうがいいそうだ。
「私が知っている人で、旦那さんの転勤があり、お子さんが1歳から3歳くらいまで離職していてブランクのあった方がいます。その方は再就職するときに派遣会社に登録して、何カ所も行っては辞めることを繰り返していました。話を聞くと、仕事の内容や労働条件が面接のときと違う、といったような問題があったそうです。何社目かで派遣された会社で責任のあるポストに就き条件も良かったため、その会社に落ち着くことを決めたそうです」
転職先は行ってみないと分からない。子どもを持つ女性に理解がある管理職を育てる体制が会社にあるかどうかで、対応には大きな差が出てくる。
もちろん、安易な転職はリスクが伴うし、状況によってはすぐに転職をできないこともある。しかし、「そのうちベストなところが見つかればいい」というぐらいの気持ちで活動するのも、子育て中の転職には必要なことかもしれない。
(ノオト+石水典子)