お日さまの下で過ごし、おいしく食べる!ビタミンDを意識した生活習慣
では、具体的にビタミンDをどう摂取していけばよいでしょうか?
「実はビタミンDの供給源の80%は日光のUVから得られます。しかし、天候や地域の影響や、個々のライフスタイルまで考えると、十分な日光浴は難しいことも。食事やサプリメントでも摂取していくことを意識すると、尚良しです!」
1日のビタミンDの摂取量は、厚労省食事摂取基準2020版によると妊活中は5.5μg、妊娠中は7μg、授乳中は8μgが目安。
日光浴なら、よく晴れた日に1日15~30分、手足などが日にあたる服装で散歩するのがおすすめ。その際は、日焼け止めは無しがよいそう。
国立環境研究所 地球環境研究センター(外部サイト)
では、日本全国に設けられた各観測所のデータを使い、その日の気象条件から安全にビタミンDを生成できる時間を割り出して提供しているので、参考にするとよいかもしれません。
食事では、鮭やサンマ、カレイ、しいたけやきくらげなどビタミンD量が多い食材を取り入れましょう。
妊活でビタミンDサプリメントを摂るときの注意点
日光浴や食事での補充が難しい場合は、ビタミンDのサプリメントを活用するのがおすすめ。
「サプリメントは決められた摂取量を守りましょう。気をつけたいのは、さまざまなビタミン系のサプリメントを使っている方。ビタミンD単体のサプリメントとマルチビタミンなどのサプリメントを合わせて飲んでいる場合は、ビタミンD単体の摂取量が上限を超えないよう気をつけましょう」と善方先生。
ビタミンDは、人間本来の力の基盤をつくる
日光の下で生活し、しっかり食べる。
ビタミンDは、人間の営みの基本を思い出せる栄養素だと善方先生は話します。
「子どもをおなかで育てて産むことも、人間に備わっている力です。その力を、最大限発揮するためにビタミンDを身体の中に充足させていくことが大切。日光浴と食事は字面を見れば簡単なことなんですが、それすら難しい複雑な時代でもあるのも事実。忙しい毎日の中で、ビタミンDのことを、少しでも意識してくださるとうれしいですね!」。
監修:善方 裕美(よしかた ひろみ)
よしかた産婦人科院長、横浜市立大学産婦人科客員准教授。医学博士、女性ヘルスケア専門医、日本骨粗鬆症学会認定医。妊婦授乳婦のビタミンD研究にて女性医学学会優秀演題賞受賞。「妊娠後骨粗しょう症」啓発プロジェクトの発起人を務める。よしかた産婦人科は年間約700人の赤ちゃんが生まれる分娩施設。母乳育児・自然分娩を基本に触れ合いを大切にし、よりよい産科医療を提供するために医療技術のアップデートを重ねながら、日夜奮闘中。おもな著書に「女医が教える閉経の教科書」(秀和システム)、「だって更年期なんだも~ん治療編」(主婦の友社)、「ウィメンズヘルスリハビリテーション」(メジカルビュー社)など。
2022年10月27日 健康
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配信: UP LIFE
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