寿木けい×富士華名 大人の茶会。

オリジナルティーも開発中。


桶柑(たんかん)にお茶をつめて熟成させるなどいろん なオリジナルティーを開発している富士さん。唐辛子も直感でひらめいた。台湾の凍頂茶と相性がいいそう。

富士:では、どんどんいきます。次は、台湾の凍頂烏龍茶に唐辛子をブレンドしたオリジナルティー。唐辛子をお茶にしたらどうかなと思って作りました。
寿木:唐辛子、お味噌汁には入れたりするけれど。そうか、お茶かあ!
富士:お味噌汁にはね、お茶を入れるとおいしい。あまったお茶をちょっとだけ垂らす。コクがでるんです。
寿木:以前、ハマグリだしでラーメンを作って。でも、おだしの味がなにか足りない。たまたまそのとき、ほうじ茶で豚肉を煮ていたので、ほうじ茶にハマグリを入れてみたんです。すると、すごくおいしいスープになった。お茶の力はすごいなって。
富士:そういう場合、普洱(ロンジン)茶もいいと思う。あと、龍井茶のパスタも。
寿木:パスタ? どう入れるの? 
富士:茶葉を野菜みたいに入れるだけ。龍井は茶木の芽を摘んだお茶なので、お浸しとして食べたりするのもいい。あと、カニや貝を大紅袍(だいこうほう)という岩茶で蒸すと最高ですよ。
寿木:お茶はやっぱり奥が深い!
富士:じゃあ唐辛子茶をどうぞ。
寿木:わ、スパイシーな香り。そして……おもしろい味! カッとして、体がすごくあったまる。
富士:これを使ったハイボールもおいしいんです。炭酸とウィスキーで。
寿木:めっちゃいい!


寿木さんが持参した甲府の名物菓子「かすてら紅梅」。素朴な味がクセになる。


竹川菓子店の甘い小麦粉せんべい「紅梅」は、90代のおばあちゃんが毎朝焼く。富士さんお手製の梅のシロップ漬けとともに。

大人のお茶会の最後はカクテルを。


富士さんは「マティスの絵のようなカクテルを作りたくて」と、さまざまなお茶カクテルを考案。「このグラスはバザーで購入。1つ50円でした」

富士:じゃあ、最後はカクテルを。白茶に桃とパッションフルーツの皮を入れ、リキュールを少し。カサブランカの街をイメージしました。
寿木:私、食の仕事っておばあちゃんになってもできるのがいいなって、改めて思うんです。富士さんの今後はどんなことを考えてますか?
富士:老人になったら老人ホームでフラを教えようとは思ってる(笑)。でも、目標はないんです。茶人になったのも、たまたま中国茶の魅力に惹かれてそうなっただけ。いつも流れに身を任せてきた。だから目標は、人生を生き抜く。それだけですね。

photo:Shinsaku Yasujima text:Izumi Karashima

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