歌舞伎俳優の中村梅乃さん、市川蔦之助さんに聞く!“私の推し活”【推しに推しを聞いてみた】

歌舞伎俳優の中村梅乃さん、市川蔦之助さんに聞く!“私の推し活”【推しに推しを聞いてみた】

アイドルやアニメ、スポーツ…いまやジャンルを超えて広がっている“推し活”。大好きなモノやコトがあるから毎日頑張れるし、みんなにもすすめたい! そんな推し活を楽しんでいる人も多いのでは? 今回は歌舞伎俳優の中村梅乃さん、市川蔦之助さんが“推し”について熱く語ります!

歌舞伎や日本の文化にも通ずる、スター・ウォーズの世界

はじめて「スター・ウォーズ エピソード1」を観て以来、スター・ウォーズシリーズに夢中という市川蔦之助さん。エピソード1が公開された当時、映画館に7回も足を運んだのだとか。
「当時はライトセーバーも買いましたし、登場キャラクターのボトルキャップも集めていました(笑)。最近はスピンオフ作品もたくさん登場して、さらに楽しいですね。改めて感じるのは、歌舞伎に通じるものがあるなということ。歌舞伎も長編の一場面を上演することがよくあるのですが、スター・ウォーズもまさに長い物語の一部分を“エピソード”として映画にしていて、観る側は時系列でなくても楽しめる。スピンオフ作品ではサブキャラクターが主役になるところも、歌舞伎の構成とよく似ています」と歌舞伎との関連性に注目。                                      

「そもそもジョージ・ルーカス監督は日本が大好きで、日本にインスピレーションを受けてこの作品を作ったといわれています。僕の推しであるオビ=ワンは“帯”、ジェダイは“時代”など、日本語から名づけられたといわれているキャラクターもいますし、ダース・モールの顔はまさに歌舞伎の隈取にインスパイアされたんじゃないかと思います」

梅乃さんは幼少期から“歌舞伎推し”。最近ではカナヘイさんのキュートなイラストにも夢中

一方、自身が人生で最初に“推し”たものが歌舞伎だったという中村梅乃さん。
「小学5年生の頃から歌舞伎ファンで、毎月のように劇場に通ったり、本を読んで歌舞伎について勉強したりしていました。そのうちに観ているだけでは飽き足らなくなり、国立劇場の俳優研修を修了しこの世界に入りました。好きという気持ちが高じていまに至っているので、“推し”が持つ力の強さはよくわかりますね」

また、最近ではイラストレーター・カナヘイさんが描く愛らしいキャラクターのとりこに。「ピスケ&うさぎがもう、かわいくてかわいくて…。グッズも集めていますし、イラスト展へ行ったときは感動しました」と楽しそうに話す梅乃さん。巡業で地方のホテルに滞在する際などは小さなぬいぐるみを連れて行き、ベッドサイドに並べているそう。奥様がこっそり荷物に忍ばせてくれたこともあるのだとか。

ほぼ同じ時期に歌舞伎の世界に足を踏み入れた2人の共通点は、好きになったらとことん一途で、まっすぐなところ。
「歌舞伎役者はハードな仕事です。好きという気持ちがなければ、ここまで続けることはできなかったと思います」と蔦之助さんが言うと、「好きという気持ちは損得抜きの感情です。熱くなれるものがあると、人生が豊かになりますね」と梅乃さんも微笑む。

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