料理をオシャレに見せる! 5つの盛り付けポイント

第1回 見映えが劇的に変わる! 料理の盛り付けの極意
料理は、ちょっとした盛り付けの工夫で、まるでレストランの一品かのように見映えが劇的に変わりますね! でも、いざ盛り付けるとなると、どうしたらいいのか意外に戸惑うもの。そこで、料理研究家の山本あや先生に料理やデザートの盛り付けの極意を教えていただきました!

「お料理を見映えよく、美味しそうに見せるためには、盛り付けの大事なポイントが5つあります。それを知っておくと、いつもの定番料理も“おもてなしの一品”のように華やかにオシャレに演出できます!」(山本先生 以下同)

盛り付けの大事なポイントは、おもに以下の5つだそう。

1)余白

「器に占める料理の割合によって生まれる“余白”はとても重要です。高級レストランなどのお料理を思い浮かべていただくとイメージしやすいですね。余白は贅沢な空間の使い方、つまり高級なイメージと捉えられるので、おもてなし料理のときには最適な演出方法です。ポイントは、余白をお皿の3割以上にすること。例えば、パスタやメイン料理の余白に、ソースやオリーブオイル、バジル、黒コショウなどを散らすと、さらにオシャレに仕上がります!」

料理をオシャレに見せるコツ・パスタ

2)立体感(高さ)

「お料理に立体感、高さを出すことで、視覚に訴えてくるため美味しそうに見えるんです。高さと余白の合わせ技だけでも、ごく普通のお料理をかなり高級感ある一品に演出することができます。余白と高さを活かす場合は、白い平皿を使うと料理が引き立つのでおすすめです。例えば、“アジの南蛮漬け”なども、お野菜を全体に散らさず、あえて真ん中にまとめることで高さを出し、さらに糸唐辛子などで高さをプラスするだけでイメージが上品に変わります」

料理をオシャレに見せるコツ・アジの南蛮漬け

「どうしても地味になりがちな“ほうれん草のおひたし”も、しらすや鰹節で高さを出すだけで、上品に演出できます。また、ほうれん草の切り口の断面一面にゴマをつける工夫も、ちょっとしたアクセントになるのでおすすめです!」

料理をオシャレに見せるコツ・ほうれん草のおひたし

3)彩り  4)三角の方式

「彩りは、見た目の美しさはもちろんなのですが、人の食欲を促す効果もあるので、とても重要です。野菜の場合、栄養のバランスにもつながりますので、グリーン系のなかに赤、黄色など暖色系の野菜を意識して盛り込むこともおすすめします」

さらに、色彩を配置するときのコツもあるそう。

「お料理の盛り付けでは、“三種三点盛り”、“三割以上の余白”など“三”が基本になると言われていて、彩りも、素材を三角形に配色すると美しいとされています。例えば、野菜スティックを木のプレートに盛り付けるととても可愛いのですが、その場合も、各素材を三角形に配置していくことと、立体感を出すことでオシャレな仕上がりに。さらに、スナップえんどうをあえて割って断面の個性を活かしたり、ディップソースの器にパプリカを使ったりすると、より素敵に演出できます」

料理をオシャレに見せるコツ・野菜スティック

5)ワンポイント

「お料理やお菓子の仕上げに飾る葉っぱやねぎ、鰹節、針しょうがなどのワンポイントは、盛り付けにおいてとても重要な役割を果たします。彩りや立体感など視覚的なアクセントとしてはもちろん、季節感を出すこともできますし、香りを楽しむこともできます。例えば、フレンチトーストのデザートに添えたアイスクリームのトップにミントがあるのとないのとでは、印象がまったく違いますね? デザートの盛り付けのときも、高さ、余白を活かすと、カフェのオシャレなデザートのような仕上がりになります」

料理をオシャレに見せるコツ・フレンチトースト

いかがでしたか? 盛り付けのポイントを意識するだけで、普段のお料理やデザートもガラッとイメージチェンジ。ぜひ、おもてなしの際は5つのポイントを実践してみてください!
(撮影/岡村智明  構成・文/横田裕美子)

お話をうかがった人

山本あや
山本あや
料理研究家
料理上手の母の影響で幼少の頃から自然と料理に興味を持つ。 調理師専門学校卒業後、飲食店勤務を経て、現在ではプライ ベート料理教室、ケータリング、レシピ作製から飲食店アドバイザ ーまで幅広く活躍している。
料理上手の母の影響で幼少の頃から自然と料理に興味を持つ。 調理師専門学校卒業後、飲食店勤務を経て、現在ではプライ ベート料理教室、ケータリング、レシピ作製から飲食店アドバイザ ーまで幅広く活躍している。