マンガ愛満点の3人が激推し!現代女性にこそ読んでほしい作品カタログ

スマホやタブレットでマンガアプリを通じて気軽に多くの作品が読める昨今。でも、かえって感銘を受けたり、ずっと心に残るような一冊に出会いづらいという声もちらほら聞こえてきます。
そこで、自他ともに認めるマンガ好き3人に、現代女性にオススメの作品をレコメンドしてもらいます。
笑えて、泣けて、ハッピーになれて、明日の活力になる……。そんな厳選マンガカタログをお届けします。

モデル・女優 三戸なつめさんのマンガ愛

 

三戸なつめさん

2010年に関西で読者モデルの活動を開始。2015年には中田ヤスタカプロデュースによる『前髪切りすぎた』でアーティストデビュー。2018年からは本格的に俳優としても活動を開始し、活動の幅を広げている。業界でも生粋のマンガ好きとして知られている。Instagram

三戸なつめさんのマンガ愛♡一問一答


三戸さんのお宅の本棚。なんとなく作者順に並べているのだそう
漫画の目覚めはいつ?

「気付いたら好きだったので、確実にこのくらいの年とはいえないんですけど、小学校1年生くらいなのかなと思います。

お姉ちゃんや親戚が持っているマンガをよく借りて読んでいたはず。『キャプテン翼』や『セーラームーン』に没頭していた記憶です」

初めて買ったマンガは?

「『カードキャプターさくら』。表紙が可愛くて買った思い出があります」

ひと月に買うマンガの冊数は?

「最近は新刊が出てたら買う程度なので、1〜5冊くらいです」

現在の所蔵数は?(デジタルも含む)

「デジタルを含めると2000冊くらい」

普段どこで買う?

「家の近くの本屋さんに行くことが多いです。

ポップが書いてあると興味が湧いて手に取りたくなります」

あなたの至福のマンガタイムは?

「ソファーでお菓子に囲まれながら読むとき。

休みの前日にお菓子を買い込んで、幸せに読む準備をしています」

良い作品に出会う秘訣は?

「毎年開催される『マンガ大賞』をチェックする。

あとはたくさん本屋さんに行ってビビっと来るものを探したり、表紙の絵が好きな感じの作品を探しています」

あなたにとってマンガとは?

「ないと退屈なもの。

マンガがあるだけで一日楽しく過ごせるし、好きなキャラクターができると毎日が豊かになります」

読者に伝えたいマンガの素晴らしさ

「自分の時間に没頭できるもの。

誰のペースにも合わせず、自分のペースで自分の時間を作れる。物語から生き方を学べます」

三戸さんのオススメ漫画①中村明日美子『鉄道少女漫画』


白泉社刊・全1巻

「もともと中村明日美子さんのBLが好きで、それ以外の作品は興味なかったんですけど、本屋さんでこれと出会って、『たまには』と思って買いました。

明日美子先生の表紙は色っぽくて、何か秘めていそうな、ゾクゾクする感じのイメージがあったんですけど、これはどこかのほほんとしていて日常的で、それぞれのキャラクターのどんな物語が見れるんだろうってワクワクしたことを覚えています」

三戸さんのオススメ漫画②谷川史子『P.S.アイラブユー』


集英社刊・全1巻

「レトロでおしゃれな表紙に好きな感じの絵柄、そしてタイトルの『P.S.』がなんだか気になって購入。

大人にならないと分からない切ない物語が好きで、買った当時はまだ10代だったんですけど、今のほうがより切なくて作品に入り込めます。

女性ならではの仕事や子どもの話も混じってとてもリアルに楽しめます。このマンガを買ってから谷川史子さんのマンガをいろいろ見るようになりました」

三戸さんのオススメ漫画③東村アキ子『ひまわりっ 〜健一レジェンド〜』


講談社刊・全13巻

「登場人物がみんなエネルギッシュでキャラが濃くて面白いところが大好きです。仕事から帰って読んで笑って、一日の終わりに読むのがお気に入り。

東村先生は『東京タラレバ娘』を読んだことがキッカケで知ったんですけど、これは本当にオススメです。我が家の本棚の一番上にあります」

編集者・ライター 山脇麻生さんのマンガ愛

 

山脇麻生さん

マンガ誌編集者を経てフリーに。朝日新聞、『本の雑誌』『日経エンタテインメント!』ほか各紙誌に、コミック評やコミック関連記事を執筆。Twitter

山脇麻生さんのマンガ愛♡一問一答


仕事部屋の本棚は机の周りをぐるっと囲うような配置になっているそう
漫画の目覚めはいつ?

「本格的に目覚めたのは、小学4年か5年のときに友人の家で読んだ『火の鳥』未来編。

衝撃を受けすぎて知恵熱が出て、フラフラしながら帰路に着いたのですが、途中で小雨が降ってきて、体から湯気が出て、白いモヤモヤに包まれた状態で家に帰ったのを覚えています。

熱のせいで見た幻覚だったのかもしれません」

初めて買ったマンガは?

「コミックスでいうと『キャンディ♡キャンディ』です。

何巻だったか忘れてしまいましたが、小さなピンナップが付いてきて、めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています」

ひと月に買うマンガの冊数は?

「まちまちですが、月100冊を超えたことはない気がします。

ただそれは紙の話で、スマホで懐かしいタイトルを見かけるとつい大人買いしてしまうことも」

現在の所蔵数は?(デジタルも含む)

「いま自宅にあるのは紙とデジタル合わせて1万数千冊だと思います。

完結したマンガはバンバン甥っ子ちゃんに送っています。好かれたい一心で……(笑)」

普段どこで買う?

「なるべく実店舗で買うようにしています」

あなたの至福のマンガタイムは?

「お風呂に浸かって読む時間ですね。この話をするとよく『紙がふやけない?』といわれますが、帯を外して換気扇を回せば本が傷むことはないです」

良い作品に出会う秘訣は?

「自分が面白いと思った作品のことを人に話す。すると『あれが好きならこれも好きじゃない?』と返って来る。

リアル口コミでも、原稿を通してでも、『この作品が好きだ』と発信すれば、『じゃあ、これは?』と好みの作品情報が集まる確率が高まると思います」

あなたにとってマンガとは?

「あのころの気持ちも、今まで知らなかった世界も、なぞらせてくれるありがたい存在」

読者に伝えたいマンガの素晴らしさ

「マンガにはありとあらゆるジャンルがあるので、一度好きなジャンルのマンガを一冊お手に取ってみることをオススメします。

金脈を見つけたら後はひたすら掘りましょう。絶対に人生が豊かになります」

山脇さんのオススメ漫画①seko koseko『マダムたちのルームシェア』


KADOKAWA刊・全1巻

「近年、妙齢女性や高齢女性を取り扱った作品が増えてきたことが気になっていて、そんな矢先にアンテナに引っかかった作品。

カバーに描かれたマダム3人の趣味嗜好がバラバラで、実生活でもベタベタした関係ではないのですが、小さな楽しみを見つけては羨ましいほどに盛り上がったりして『女友達っていいよなぁ』と再認識させてくれます。

オールカラーの15編とエキストラエピソードが収録されていて、寝る前に数本ずつ読む、なんて楽しみ方もオススメです」

山脇さんのオススメ漫画②週末北欧部chika『北欧こじらせ日記』


世界文化社刊・全1巻

「普通の会社員だった著者が北欧への想いを募らせ、インターネットで同じ趣味の人と繋がり、ついには北欧移住に至るまでを描いたコミックエッセイ。

著者が愛してやまない現地の食文化やカルチャー、人間関係がぎゅっと詰まっています。

本作を読むと無性にシナモンロールが食べたくなるので、糖質制限中の人は要注意(笑)! ひとりの女性が人生のなかで自分が歩む道を見つけるまでの物語としてもとても素敵な一冊です」

山脇さんのオススメ漫画③田中相『天狗の台所』


講談社刊・現在1巻まで発売中

「東京で隠遁生活を送る天狗の兄が作物を育て、ときに森の恵みをいただき、丁寧に下ごしらえをして、調理して食べる――。その豊かさに心が満たされていきます。

正反対の性格の素敵な天狗の兄弟はもちろん、森の木々や小さな生き物に至るまで丁寧に描かれていて、1コマ1コマをずーっと眺めていられる作品です」

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