つらい肩こりの原因は、筋肉だけでなく心も影響!整形外科医がすすめる「ほぐし&ストレッチ」で、スッキリ解消!

身体も心も重くする「肩こり」。痛みがあっても我慢を続けていませんか?つらい肩こりの解消法について、東京新宿メディカルセンターの正田 修己先生に教えてもらいました!

冬場は肩こりが増える!?肩こりの原因とは?

日本人の多くが感じている「肩こり」。もはや国民病ともいえるこの痛みは、なぜ起こるのでしょうか?

みなさんのご想像通り、肩こりの原因は、肩周りの筋肉の緊張による血行不良なのだそう。

「首や肩は、約4キロもの重さがある頭部を支えています。また、両腕の重さもありますから、そもそも疲れがたまりやすい部分でもあります。特に女性は、なで肩などで骨格的にも肩周りの筋肉への影響が大きい傾向にあります。このように物理的や精神的ストレスに晒されると交感神経が優位になり、筋肉の緊張が高まります。筋肉が緊張すると、筋肉内の血管が圧迫されて、どんどん血流が悪化してしまうのです。このメカニズムが肩こりの原因と考えられています。肩こりが長引くほど血行不良がすすんで、症状がひどくなるという悪循環にはまってしまいます」と正田先生。

冬は肩こりになりやすい!?環境の影響が大きい肩こり

寒い時期は、肩こりになりやすい印象もあります。実際はどうでしょうか?

「寒さによって身体が縮こまる時間が続くと、肩こりは起きやすくなります。縮こまることで身体が緊張状態に陥るわけですから、寒さも物理的なストレスだといえるでしょう。また、天気の崩れで肩が張る方は、気圧変化によるストレスを身体が受けているのです」。

肩こりが起こる条件は、私たちの身の回りに溢れています。それでは、心にも身体にもストレスが多い現代に、肩こりを感じない・自覚しにくい人はいるのでしょうか?

心の痛みが、身体の痛みに!?肩こりとストレス(心)の関係

正田先生によると、肩こりを感じにくい人もいるといいます。
痛みは心の状態と関係が深く、メンタルに問題があると身体の痛みとなって現れることも。したがって、ストレスが少なかったり、良い具合に肩の力を抜いて過ごせている人は、肩こりとは無縁かもしれません。

「精神的ストレスを多く感じている方は、肩こりや腰痛などの痛みを患いやすく、さらに鬱症状や神経症のある方は、肩こりなどの身体の痛みが治りにくいというデータがあります。肩こりが慢性化すると、精神の安定を欠くこともあるので、単なる肩こりといえど、甘くみてはいけないのです」。

女性の方が肩こりになりやすい?

上記の傾向には性差もあり、男性より女性のほうが心因性の肩こりを訴える方が多いそう。
前述の女性の骨格も関係ありますが、職種や実際の作業面から考えても女性は肩こりになりやすいといえます。

「肩こりのある患者さんにお話を聞くと、職場での仕事量が多い激務の方が多いです。職種では、現場業務の4割、技術職は半数、事務職においては6割の方が肩こりを感じているというデータもあります。事務職で仕事量が多いと、当然座り作業が長時間におよびますし、姿勢の崩れや長時間のコンピューター使用による疲れ、仕事のプレッシャーなどで、いつのまにか肩こりが慢性化している方は非常に多いと考えられます」。

それでは、肩こりを改善するには、どうしたらよいのでしょう?

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