返品できない?!インターネット通販の返品トラブルの解決方法

3、変わりつつある通販の形〜気軽な返品を受け付ける通販へ

しかし、従来は返品を受け付けることが例外でしたが、店頭で試着をするような気軽な感覚で商品を取り寄せすることができ、気軽な返品を商品設計にする通販サイトも登場しています。

「ロコンド」(*)はサイズ交換はもちろんのこと、返品も可能としています。

また従来であれば、「対象外」表示が付きやすい、セール品も自由に返品することができます。

このように、「自宅で気軽に試着することができる」ことを売り文句にする通販サイトが登場する時代になりました。

参考:ロコンド 

4、モンスター返品者って何⁈モンスター返品者にならないための注意事項

このように、今の時代は、いかに顧客に負荷なくサービスを提供できるかを競う時代になっています。

顧客にとっては嬉しいことでありますが、これによって顧客側が「なんでもあり」と思ってしまうケースも少なくありません。

近年では、通販の返品に関し、「モンスター返品者」が問題化しています。

(1)モンスター返品者とは

2019年5月21日に放送されたフジテレビの番組「とくダネ!」で取り上げられたのがモンスター返品者です。

モンスター返品者とは、ネット通販で非常識な返品を行う人のことを指します。

具体的には、購入した衣類を着て外出しその後返品したり、化粧品やDVDなどの中身を抜き取って返品したりする人のことです。

(2)モンスター返品者にならないために注意すべき3つのこと

非常識なだけではなく、ケースによっては「犯罪行為」に該当しかねないモンスター返品者。

ここではモンスター返品者にならないために気を付けるべき3つのことをご紹介していきます。

①「試着」の意味を理解しよう

「試着」とは、洋服などを購入する前に、自分の体にサイズがあっているのか、また自分に似合う洋服であるのかを試すために洋服を着用する行為のことです。

ですから、実際に着用する、使用してしまうなど、試着以上の行為をネット通販で行い返品するような行為は、モンスター返品者に該当する恐れがあるので注意しましょう。

②いったん使用したら購入すべし

モンスター返品者の中には、入学式や卒業式などに着用するスーツなどをネット通販で購入し、式に着用して参列してから「返品」する人が見受けられました。

社会常識的に、いったん洋服を「使用」した場合は購入すべきであると考えます。

まず、試着とレンタルを混同するような行為は慎みましょう。

③犯罪に該当するような行為は「論外」

モンスター返品者が行う返品行為には「詐欺罪」に該当しかねない行為も多く存在します。

はじめから商品をだまし取る目的で返品した場合、「詐欺罪」に該当する恐れもあるので注意しましょう。

≪詐欺罪に該当する可能性が高いケース≫

レンタル感覚で、一度しか着用しないアクセサリーや洋服を購入、利用後返品すること
返品する際に、新品と自分が使い古した中古品を入れ替えること
化粧品の中身を抜いて、同量の水を入れること
DVDの中身を抜いて、別のDVDを返品すること
ブランド品を購入後、偽物とすり替えて返品すること

返品制度は消費者の善意をもとに成立している制度です。

今後モンスター返品者などモラルのない消費者が増加した場合、なんらかの規制などが入る可能性もあります。

今後ネット通販を活用していくためにも、消費者のモラルの向上が重要であると考えます。

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