赤ちゃんの行事が知りたい!月齢の数え方や負担を軽くするアイデアも

第220回 みんなが共感!ママのお悩み
赤ちゃんが1歳になるまでには、成長を祝う様々な行事が存在します。ただし、産後間もない時期の行事は、体に負担がかかりやすいのも事実です。月齢の数え方から、注意点や負担を減らすポイントまで、赤ちゃんの行事に関する情報を幅広く解説します。

赤ちゃんの行事に欠かせない月齢の数え方

赤ちゃんの行事を計画する上で、月齢の数え方に関する知識は欠かせません。まずは、赤ちゃんの月齢を数える方法を2つに分けて紹介します。

現代では通常「生まれた日が生後0日」

現代の日本において主流なのは、赤ちゃんが生まれた日にちを基準とする数え方です。例えば赤ちゃんが3月1日に生まれた場合には、1日を生後0日とします。さらに3月7日までは生後0週とし、3月8日から生後1週目に入ります。

同じように月数・年数も、基準とするのは赤ちゃんが生まれた日にちです。3月1日に生まれた赤ちゃんなら、4月1日に「生後1カ月」、翌年の3月1日に「生後1年」を迎えたと考えます。

なお、誕生から経過した日を数える「日齢」では、生まれた日を生後0日として計算するのが基本です。

行事では「生まれた日が生後1日」の場合も

日本に古くからある数え方では、赤ちゃんが生まれた日を生後1日とします。お七夜(おしちや)・お宮参り・お食い初めといった行事は、生まれた日を生後1日と数える地域もあるので注意が必要です。

古くからの数え方を用いる場合、3月1日に生まれた赤ちゃんは、生後7日目の3月7日から生後1週目に入ります。つまり、生まれた日を基準とするよりも1日早く節目の日を迎えるとされています。

赤ちゃんの成長を祝う伝統行事

昔は現代ほど医療が発達しておらず、赤ちゃんが無事に成長するのが困難だったといわれています。そのため、生後1週間・3カ月といった、節目の行事で赤ちゃんの成長を祝ってきた背景があります。

赤ちゃんの成長を祝う伝統行事を3つ紹介していきますが、もちろん現代は昔とは状況が異なります。体調が優れないなど、状況次第では行事を控えても問題ないでしょう。

生後7日「お七夜」

平安時代から伝わるお七夜は、生後7日目の夜に行うのが一般的です。数え方は地域差があるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

昔は生後1週間を迎えるのが困難だったため、お七夜を開催して集まった親族に赤ちゃんを披露したといわれています。同時に、赤ちゃんの名前を命名書に書いて紹介する「命名式」をするケースもあるようです。

お披露目が済んだ後には、赤飯・尻尾つきの鯛・蛤のお吸い物といった祝い膳を、集まった参加者たちと味わうのが正式な流れとされています。ただし、現代では正式なやり方にはこだわらず、自由に祝う家庭も増えています。

生後30日前後「お宮参り」

「氏神様」と呼ばれる地域の神社を参拝するお宮参りは、赤ちゃんが生まれて30日前後に行うのが一般的です。参拝する神社は、基本的に赤ちゃんの自宅から近い場所を選びます。

地域によって、日にちの数え方はもちろん、男女で参拝日が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。なお、しきたりでは男の子は生後31~32日目、女の子は生後32~33日目に参拝するとされています。

とはいえ、明確な参拝日は決まっていないので、生後1カ月ごろに行くのが基本です。赤ちゃんが体調を崩す可能性もあるため、真夏・真冬のお宮参りは避けた方がよいでしょう。

生後100日「お食い初め」

お食い初めは「生涯、食べ物に困らず健やかに成長するように」との願いを込めて行われる行事です。

生後100日ごろに実施することが多いため「100日祝い」とも呼ばれます。お食い初めでは、鯛・赤飯・お吸い物といった縁起のよい料理を用意し、赤ちゃんの成長を祝うのが一般的です。

お食い初めでは用意した料理をひとつずつ、箸で赤ちゃんの口に運んで食べさせるまねをします。古くからの習わしにおいて、赤ちゃんの口に祝い料理を運ぶのは、年長者です。

ただし、現代は正式なやり方にこだわらず、両親・赤ちゃんだけでお食い初めする家庭も増えてきています。

生まれた日を基準にする赤ちゃんの行事

ハーフバースデーや誕生日は、赤ちゃんが生まれた日を基準にした行事です。次は、赤ちゃんのハーフバースデー・誕生日を祝うアイデアを紹介します。

6カ月後「ハーフバースデー」

ハーフバースデーの「ハーフ」は、赤ちゃんが生まれてから1歳の誕生日までの半分を意味します。そのため、赤ちゃんが生まれた日から、ちょうど6カ月後にハーフバースデーを祝うのが一般的です。

日本の伝統行事とは異なり、アメリカ・イギリスといった欧米から入ってきた文化のため、ハーフバースデーの祝い方に決まりはありません。

誕生日を祝う感覚で赤ちゃんが食べられそうな離乳食ケーキを用意したり、記念写真を撮影したりするのもおすすめです。

1年後「初めての誕生日」

赤ちゃんが1歳になる初めての誕生日は、生まれた日からちょうど1年後です。1歳の誕生日に、一升餅・選び取りといった儀式をし、赤ちゃんの誕生日を祝う方法もあります。

一升餅は「生涯、食べ物に困らないように」との願いを込め、赤ちゃんに2kg程度※の餅や米を背負わせます。変わり種として、赤ちゃんでも食べられる生地で作られた一升パンをベーカリーや通販で依頼する人もいるようです。

一方の選び取りは、複数のアイテムを並べて赤ちゃんが手にしたもので将来を占う儀式です。例えば、電卓は計算に用いることから商売上手、勉強に使う辞書は成績優秀を意味しているといわれています。近年は、職業や将来の人物像などが書かれた選び取りカードを使う人もいます。

※1升=1.8L=1.8kg

時期・内容が性別で異なる行事「初節句」

赤ちゃんが生まれてから、1歳になるまでに迎える3月3日・5月5日が「初節句」です。初節句の時期・内容は、赤ちゃんの性別によって異なります。

また、誕生から初節句までの期間が短い場合は、無理をしないで翌年にお祝いするのもひとつの方法です。

女の子のお祝い「桃の節句」

女の子にとっての初節句は、生まれて初めて迎える3月3日の桃の節句です。立春以降の縁起がよいとされる日にひな人形を飾り、ひなあられ・ひし餅・ちらし寿司・蛤のお吸い物といった料理・食材を用意して祝います。

桃の節句では、その名の通り桃の花も飾ります。古くから邪気を祓う花として考えられており、日本神話の中でも黄泉の国で鬼に桃の実を投げて逃げる場面が描かれました。このほかに、「百歳(ももとせ)まで生きられますように」という長寿の願いも込められています。

男の子のお祝い「端午の節句」

生まれて初めて迎える5月5日の端午の節句が、男の子にとっての初節句です。男の子の健やかな成長を願い、3月20日前後の「春分の日」を過ぎたころから、4月中旬ごろまでに五月人形やこいのぼりを飾ります。

端午の節句を祝う料理・食材には、柏餅・ちまき・たけのこ・かつお・赤飯・ぶりなどが挙げられます。祝い料理を用意するのが大変な場合には、飲食店で食事会をするのもひとつの方法です。

赤ちゃんの行事に関するQ&A

第1子の場合には、赤ちゃんの行事は未知の領域といえるでしょう。赤ちゃんの行事に関する疑問をピックアップし、解決に向けたアイデアを紹介します。

行事をスムーズに進めるポイントは?

赤ちゃんの行事を手際よく行うためには、事前の計画が欠かせません。とくに伝統的な行事では、地域の風習とは別に、家庭で方針を決めている場合があります。

トラブルを避けるためには、夫婦だけで決めるのではなく、風習を調べたり、両家の祖父母に相談したりしながら準備を進めるのが無難です。

なかには神社への予約が必要な行事もあるため、できるだけ早めに日程を決めることも大切です。赤ちゃんが生まれてから準備をするのは大変なので、妊娠中から無理のない範囲で少しずつ計画を立てておくとよいでしょう。

赤ちゃんの行事をしないのはあり?

結論からいうと、赤ちゃんに関する行事は義務ではありません。すべての行事をするのは親子ともに負担がかかるため、体調に合わせて無理なく実施することが大切です。伝統行事の時期にとらわれすぎず、家族の体調・予定を考慮して日にちを設定しましょう。

両家の要望など、事情があって行事をする場合には、できるだけ簡易的な内容にし、負担を減らしてもよいでしょう。料理をデリバリーしたり、飲食店で会を催したりするのもおすすめです。

まとめ

生まれてから1歳を迎えるまでの赤ちゃんには、成長を祝う様々な行事があります。時期が指定されている行事も多いため、住んでいる地域が生まれた日を生後0日とするのか、生後1日とするのかを確認しておくとよいでしょう。

昔から伝わる伝統的な行事には、お七夜・お宮参り・お食い初めなどが挙げられます。とはいえ、赤ちゃんの行事は義務ではなく、成長を祝う気持ちが大切です。

フードデリバリー・写真スタジオ・飲食店などを上手に取り入れ、親子ともに負担のない方法で赤ちゃんの成長を祝福しましょう。

for Reader
for Reader
「読者のため」を徹底追求。データと編集力を組み合わせたコンテンツを作成します。
「読者のため」を徹底追求。データと編集力を組み合わせたコンテンツを作成します。