乳児期~幼児期の言葉の育ち【保育士解説】大人の関わり方のポイントは?

乳児期~幼児期の言葉の育ち【保育士解説】大人の関わり方のポイントは?

「焦らなくても大丈夫」だとわかっていても、気になってしまうのが「子どもの言葉の発達」ではないでしょうか?「同年齢の子は話しているのに」「うちの子はなかなか話さなくて心配」など、子どものおしゃべりは目に見えてわかるため、時には不安な気持ちになってしまいますよね。この記事では、インスタグラムで子育ての情報について発信している保育士歴16年のまりこ(@mamababy_cococolor)が、言葉の発達のプロセスや子どもへの関わり方のポイントを解説します。

日常生活のすべてが「言葉の学び」

言葉の発達を促す時、「どんなことをすればいいのだろう?」と思った方はいらっしゃいませんか?特別なことや難しいことは必要ありません。子どもにとっては「日常生活が言葉を育てる」と言っても過言ではないのです。

泣いている時に「どうしたの?おしっこかな?」と言うことで、子どもは「おしっこ」を理解し、「おしっこ」という言葉を学びます。

子どもは大人が日常生活で何気なくかけている言葉から学び、理解しているのですね。

言葉の発達のプロセスを知ろう

「日常生活で言葉を学ぶ」と言っても、「言葉の発達のプロセス」を知ると、不安がぐっと減りますよね。

ここでは「プロセスの特徴」や「大人の関わり方」について解説していきます。

【喃語】特徴や大人の関わり方のポイント

「喃語」とは、3~4か月ごろに「あー」「うー」などの母音を中心とした言葉のことです。成長に伴い「ばばば」「ぶぶぶ」などに変化していきます。

この時期、関わり方のポイントは3つあります。

・子どもと目を合わせて

・ゆっくりしたテンポで

・子どもにわかりやすい言葉で

この時期の子どもは、「安心できる大人」との人間関係を育てています。「子どもの言葉に応える」ことは、信頼関係を育てる第一歩。ぜひポイントを押さえて、子どもの言葉に応えてみてくださいね。

【一語文】特徴や大人の関わり方のポイント

「一語文」とは、「わんわん」「ぶーぶー」などの単語のことを指します。少しずつ言葉になるこの時期は、とてもかわいいですよね。

この時期の関わり方のポイントは2つあります。

・ゆっくり、はっきりとした言葉で話しかける

・「ぶーぶーだね」など、子どもの言葉を繰り返し、物と言葉をつなげていく

一語文が出始める時期は個人差もあり、「なかなか話さない」と思う方もいるのではないでしょうか。

まず「聞く」ことで、子どもの中に言葉をためていきます。「話しかける」「絵本を読む」など、日常生活の中で言葉に触れるチャンスはあります。子どもとのやりとりを楽しみながら、「語彙力」を育てていきましょう。

【二語文・多語文】特徴や大人の関わり方のポイント

二語文とは、「ぶーぶー、きた」など2つ以上の単語が使われている文のことです。多語文は、3つ以上の単語が使われています。

大人とのやりとりも少しずつできるようになり、おしゃべりがだんだん楽しくなる反面、「これなあに」「もう一回」「まだ、する」などといった、「子どもからの要求」が増えてくる時期でもあります。

この時期の関わり方のポイントは2つです。

・「これなあに」に、できるだけ応えることは、語彙力を増やすチャンス

・子どもの気持ちや思いを言葉にしていくと、感情を理解できるようになってくる

自我も強くなる時期なので、時には子どもとぶつかることもあるかもしれませんね。

しかし、子どもは成長とともに世界が広がり、「知りたい」気持ちが増えていきます。大人とのやりとりは「語彙力を増やすチャンス」につながるので、ぜひ、子どもの言葉に応えてみてくださいね。

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