スマホに子守りをさせないで(後編)

スマホに子守りをさせないで(後編)

第2回 その子育て間違ってる?考える子どものケア
前編に引き続き、「スマホに子守りをさせないで」について考えます。

子どもは実体験することが大事

スマホからは目と耳からの情報しかありません。実体験を通して、五感や筋肉の固有感覚、バランス感覚などが培われます。たとえば積み木。積み木まで手を伸ばす。つかんで目的のところまで移動させる。こういった一連の動きの中に、目で距離を測る、重さや手触りを感じる、バランスをとる、積み木が接触する音、崩れたときの音、大人が声をかけてくれる、手伝ってくれるなどの関わりなど、アプリでは得られない多様で豊かな刺激があります。「いないいないばあ」のアプリもあるようですが、赤ちゃんの表情や反応にきめこまやかに対応してくれません。
 
静かにしていてくれる、赤ちゃんが喜んで見ているからと言って、スマホやテレビに頼らないようにしましょう。

スマホに子守りをさせないで(後編)

スマホは、おもちゃではありません

赤ちゃんや子どもに、スマホを勝手に使わせていませんか。2歳児でも、自分でユーチューブの画面にアクセスすることができるようになります。親が知らないうちに、怖い場面を見てしまったり、触れば画面が変わったり音が出るので、子どもは夢中になる場合があります。子どもが知らずに勝手にボタンをクリックして物を購入し、決済となってしまったケースの報告も増えています。スマホは子どものおもちゃではありません。親がしっかり管理しましょう。

 子どもとの関係には、アイコンタクトが大事、共に過ごすことが大事、実体験が大事です。そして、小さな子どもは目を離すと危険なことがあります。子どもは親の真似をします。

 賢い使い方をして、時間を有効に使って子育てを楽しみましょう。

スマホに子守りをさせないで(後編)

監修/内海裕美先生
吉村小児科(東京都文京区)院長。日本小児科学会認定医。医学博士。日本小児科医会子どもの心相談医。地域のお母さん対象に子育て支援セミナーを毎月1回開催、子育ての話や絵本の話をしている。
吉村小児科(東京都文京区)院長。日本小児科学会認定医。医学博士。日本小児科医会子どもの心相談医。地域のお母さん対象に子育て支援セミナーを毎月1回開催、子育ての話や絵本の話をしている。
文/高祖常子
文/高祖常子
育児情報誌「miku」編集長。
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、認定子育てアドバイザーほか。叩かない子育て講座、子ども虐待防止や、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。3児の母。
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、認定子育てアドバイザーほか。叩かない子育て講座、子ども虐待防止や、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。3児の母。