黄砂は災害!?黄砂のメカニズムと私たちの生活に与える影響

スモッグやPM2.5と黄砂の違い

黄砂と似た現象にPM2.5があります。PM2.5とは空気中に浮遊している細かい粒子(2.5μm以下)のことで、粒子の大きさが約4.0μmの黄砂に比べると少し小さめです。

PM2.5の起源はボイラー、コークス炉、鉱山の堆積場などの粉じんを発生する施設をはじめ、自動車、船舶、航空機の排気ガスなどさまざまです。ほかにも火山、土壌、海洋など自然起源のPM2.5もあります。

また、PM2.5は中国などから飛んでくるものもあれば、日本国内で発生しているものもあります。粒子が非常に小さいことから、肺の奥に入りやすく呼吸器や循環器への影響が懸念されています。

黄砂と混同されやすい現象として、スモッグがあります。スモッグとは、高濃度の汚染物質によって視界が悪くなる状態です。スモッグを構成するのは大気中を浮遊している細かい粒子や、オゾン、アルデヒドなどです。PM2.5もスモッグを構成する1つの要素になります。

ちなみにスモッグは4月から10月に多く発生します。夏に空がかすんでいる場合は黄砂ではなく、スモッグの可能性が高いです。

黄砂も、PM2.5も、スモッグも発生すると、もやがかかり、健康に影響を与える点は共通しています。

黄砂が与える生活への影響

日本においても黄砂による呼吸器疾患や循環器疾患などの健康被害が報告されるようになりました。アレルギー症状との関連性もあり、目のかゆみや鼻水、くしゃみなどを引き起こすと言われています。

黄砂と花粉症は時期が重なりますが、黄砂が予想されているときにアレルギー症状が悪化する場合は黄砂の影響も考えられます。

黄砂が飛散すると洗濯物が汚れる、視界が悪くなるなど、生活にも影響が生じます。黄砂が予想されているときは洗濯物を部屋干しにする、屋外で行動するときはマスクを着用するなどの対策をしましょう。

また、黄砂は車にも悪影響を及ぼします。黄砂が車に付着するということは、砂を車に擦り付けているようなものです。車を汚すだけでなくボディを傷つける場合もあるため、こまめに水洗いをしましょう。黄砂が飛んでくる前にワックスやコーティング剤でボディを保護するのも有効な対策です。

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