ストローマグの特徴・使い始める時期の目安
ストローマグと一般的なコップには、どのような違いがあるのでしょうか?ストローマグが赤ちゃんの成長に果たす特徴と役割、使い始める月齢の目安を紹介します。
自分で持つ・飲むトレーニング
ストローマグの大きな特徴は、飲み口の形状です。
母乳・ミルクを飲んできた赤ちゃんにとって、飲み口の大きいコップを使って水分を取るのは大変な作業です。その点、ストローであれば、乳首や哺乳瓶用の乳首を吸う延長線のような感覚で飲み物を飲むことができます。
さらに、ストローマグの多くは、アーチ状のハンドルが付いているのも特徴です。赤ちゃんが持ちやすいような設計で、赤ちゃん自身の「自分で持ちたい!」という意欲を引き出してくれます。
このほか、まだコップ飲みに慣れていない赤ちゃんが、外出中の水分補給がしやすいように・こぼして服を汚してしまわないようになどの面からも重宝されるアイテムです。
メーカーの推奨月齢は生後5カ月ごろから
赤ちゃんの成長には個人差があるため、ストローマグを使う時期に明確な決まりはありません。
使い始めるひとつの目安としては、離乳食に慣れたり、外遊びが増えたりする生後5カ月ごろです。ストローマグを販売するメーカーの多くは、生後5カ月ごろからの使用を推奨しています。
ただし、生後5カ月を過ぎても、哺乳瓶で飲みたがる赤ちゃんは少なくありません。離乳食と同じように、飲む練習も赤ちゃんのペースに合わせることが大切です。
赤ちゃんが飲むことに興味を持ち始めたサインは、ママ・パパが使っているコップをじっと見るといった行動が挙げられます。月齢・赤ちゃんの行動をヒントに、ストローマグを使い始める時期を検討するとよいでしょう。
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ストローマグを選ぶポイント
「種類が多すぎて、どんなストローマグを選べばいいのか分からない!」という人もいるかもしれません。赤ちゃんが快適に使えるストローマグを選ぶためには、月齢・容量・素材・機能をチェックすることが大切です。
赤ちゃんの月齢に合った種類・容量
赤ちゃんの成長をサポートするストローマグは、飲み口の形状によって大きく「スパウト型」「ストロー型」に分かれます。
哺乳瓶のような飲み口が特徴的な「スパウト型」は、吸うことにまだ慣れていない生後4~5カ月ごろの赤ちゃん向きです。
一方で、飲み口が細い「ストロー型」は、自分で吸う力が高まってくる生後7~8カ月ごろの赤ちゃんから使えます。メーカーによって使用時期の目安が1~2カ月ほど異なる場合もあるため確認してから使いましょう。
なかには、スパウト型を使い始めてから1カ月ほどでストロー型へ移行する赤ちゃんもいます。スパウト型・ストロー型などの飲み口がセットになった商品を選んでおくと、買い替える手間がなく、赤ちゃんが使いやすい方から練習できるでしょう。
なお、赤ちゃんの成長を踏まえて、約200~300mL前後の容量があるストローマグを選んでおくと、飲む量が増えても対応できます。
使いやすい素材・機能
日常的に使うストローマグだからこそ、使いやすい素材・機能かを確認することが大切です。ストローマグに使われている主な素材は「プラスチック」「ステンレス」が挙げられます。
「プラスチック製」のストローマグは、軽量かつ丈夫なので、月齢が小さな赤ちゃんでも使いやすいでしょう。ただし、保冷機能は劣るため、気温が高い時期の長時間の持ち歩きには向いていません。
一方で「ステンレス製」は、保冷機能があるため、時間がたって中身がぬるくなるリスクを軽減できます。しかし、プラスチック製に比べると重さがあるため、使用時にはママ・パパのサポートが欠かせません。
そのほか、購入前にチェックしておきたいのは、手入れのしやすさです。毎日のようにストローマグを使う場合は、パーツの数が少なく、食洗機にも対応した商品が便利です。
また、ボトルの口が広いストローマグは、手を入れて洗いやすく、底に付着した汚れも取りやすいでしょう。
スパウト型のストローマグ
哺乳瓶に近い飲み口のスパウト型は、離乳食を始めた生後4~5カ月ごろの赤ちゃんにおすすめです。飲む練習のスタートにもぴったりな、スパウト型ストローマグを紹介します。
オクソートット「グロウ・ハンドル付ソフトスパウトカップ」
4カ月ごろから使用できるスパウトカップは、ネイビー・グレー・ティールの3種類から選べます。
容量は約200mLで、赤ちゃんが握りやすい両手ハンドル付きです。食洗機に対応しているため、洗う手間がかからないのもポイントです。
さらに、ふた部分は薬液・煮沸消毒・漂白剤も使用できるので、清潔に保てます。飲み口にやわらかなシリコーン素材を使用し、赤ちゃんの口にフィットしやすい商品です。
・商品名:オクソートット「グロウ・ハンドル付ソフトスパウトカップ」
コンビ「コンビマグ トレーニングマグS」
グリーン・白を基調としたシンプルなデザインで、赤ちゃんの性別を選びません。本体に描かれたくまの色が、飲み口部分と同じグリーンで統一感を演出しています。乳首よりもやや幅広く設計された飲み口は、哺乳瓶からの移行にもぴったりです。
赤ちゃんが握りやすい両手ハンドルはもちろん、飲み口の形状にフィットするカバーも付いています。飲み口にはやわらかなシリコーン素材を使い、赤ちゃんがくわえやすい設計になっています。
・商品名:コンビ「コンビマグ トレーニングマグS」
スケーター「折りたたみスパウトマグ」
リサラーソンのイラストが描かれたスパウトマグは、赤を基調としたデザインがおしゃれです。本体の底部分が広くつくられているため、テーブルの上に置いても倒れる心配が少ないでしょう。
両手ハンドルが前後に折りたためるので、バッグに入れて持ち運ぶときにもそれほど場所を取りません。
電子レンジ・食洗機・乾燥機は使えないものの、広い飲み口で洗いやすい商品です。容量は約260mLで、200mLの目盛りが付いているので、飲んだ分量を把握しやすいのもポイントです。
・商品名:スケーター「折りたたみスパウトマグ」
飲み口が細いストローマグ
自分で吸う力が高まってきたら、飲み口が細いストローマグに挑戦してみましょう。自宅から外出まで、幅広いシーンで使えるプラスチック製ストローマグを紹介します。
OSK「スヌーピー ストローマグ」
ハンドル・ふた部分がグレーのストローマグには、スヌーピーたちのイラストが描かれています。
対象年齢は生後約8カ月以上で、電子レンジを使った加熱が可能です。容量は約270mLで、持ちやすい両手ハンドルが赤ちゃんの自立をサポートします。
パーツの少ないシンプルな設計のため、手入れ・組み立てにそれほど時間がかかりません。煮沸・薬液・電子レンジの消毒にも対応しており、衛生的に使えるのもポイントです。
・商品名:OSK「スヌーピー ストローマグ」
Bunnytoo「ストローマグ」
ブルー・ピンク・パープル・グリーンの4種類から選べるストローマグは、描かれている動物のデザインが色ごとに異なります。
容量は約280mLで、スリット付きの飲み口が逆流・もれを防ぎます。ストローの先におもりが付いているため、マグを傾けて飲んだときの吸い残しが少なく済むのが特徴です。
両手ハンドルで持ちやすいのはもちろん、食洗機にも対応しています。パーツの数が少ないストローマグは洗いやすく、衛生面を重視する人にもぴったりです。
・商品名:Bunnytoo「ストローマグ」
ミキハウス ベビー「ストローマグ」
オレンジを基調にした容量約270mLのストローマグは、本体に描かれた動物たちのイラスト・ロゴがキュートな商品です。
やわらかな素材でつくられたストローは、マグを傾けても飲みやすいように「くの字型」に設計されています。
ボタンを押すとふたが開くワンタッチタイプなので、急いでいるときの水分補給にも便利です。すべてのパーツは食洗機に対応しており、手入れの負担を減らし衛生的に使えます。電子レンジの使用は本体部分のみです。
・商品名:ミキハウス ベビー「ストローマグ」
ピジョン「ぷちストローボトル」
ポップなカラーがおしゃれなストローマグは、容量約180mLのコンパクトサイズになっています。そのため、飲む分量が少ない赤ちゃんにもぴったりです。
煮沸・レンジ・薬液での消毒が可能で、衛生的に使えるのもポイントです。
赤ちゃんの小さな手にフィットするハンドルは、内側にたためます。バッグに入れても場所を取らないので、散歩・旅行・買い物などの幅広いシーンで活躍します。
・商品名:ピジョン「ぷちストローボトル」
ステンレス製のストローマグ
保冷効果が期待できるステンレス製のストローマグは、長時間の外出にも便利です。親子にうれしい機能がそろった、ステンレス製ストローマグを3種類紹介します。
サーモス「真空断熱ベビーストローマグ」
水筒・フライパンといった幅広いステンレス製の商品を扱うサーモスからも、赤ちゃん向けのストローマグが販売されています。
容量約290mLのストローマグは、冷たさを保つ「魔法びん構造」が採用されているのが特徴です。グリップはシリコーン製で持ちやすく、丸洗いが可能なので衛生的に使えます。
ボタンを押すとふたが開き、ストローが飛び出すストローマグは、ピンク・ブルーの2種類から選べます。別売のトレーニング用せんユニットを使うと、赤ちゃんの成長に合わせて飲み口を替えることも可能です。
・商品名:サーモス「真空断熱ベビーストローマグ」
スケーター「両手ストローステンレスマグ」
生後9カ月ごろから使えるストローマグには、赤ちゃんにやさしいシリコーン製のストローが使われています。
折りたためるハンドルの付いたストローマグには、約240mLまでの飲み物が入れられます。約11度以下を6時間ほどキープできるため、散歩・買い物といった外出シーンにも便利です。
本体には、替えの飲み口がひとつ付いているので、劣化してもすぐに買い替える必要がありません。なお、電子レンジ・食洗機・乾燥機は使用できないので注意が必要です。
・商品名:スケーター「両手ストローステンレスマグ」
リッチェル「トライ 保冷ストローマグSD」
生後7カ月ごろから使えるストローマグは、やさしいタッチで描かれた模様がおしゃれです。
ライトグレー・ライトブルーの2種類があり、約300mLまでの飲み物が入ります。外気の影響を受けにくい「真空断熱構造」が採用されているので、長時間の外出にも役立つでしょう。
ボトル部分以外は食洗機の使用はもちろん、煮沸・薬液・電子レンジ消毒も可能です。パーツが少なく、手入れがしやすいため衛生的に使えます。
ストローはだ円形のやわらかな飲み口なので、吸う練習にぴったりな形状です。コップ飲みに役立つマグパーツも別売で販売されています。
・商品名:リッチェル「トライ 保冷ストローマグSD」
初めての育児に便利なストローマグセット
赤ちゃんの成長に合わせて、ストローマグを買い替えるのは手間がかかるのも事実です。とくに初めての育児には、ストロー飲みからコップ飲みまでに対応したストローマグセットが役立ちます。
コンビ「ラクマグ ストロー&コップ はじめてセット N」
容量約240mLのマグと、スパウト型・ストロー型・コップ型の飲み口が入ったセットです。丸みを帯びたデザインがおしゃれなストローマグセットは、ボーダー・ソーダフロートの2種類から選べます。
スパウト型の飲み口は、赤ちゃんがくわえたタイミングでボタンを押すと飲み物が出る仕組みです。吸う力の弱い赤ちゃんをサポートしやすいため、哺乳瓶からの移行にも向いています。
ストロー型の飲み口には、赤ちゃんの口を傷つけにくい、やわらかな素材が使われています。さらにコップ型の飲み口はスリット入りでこぼれにくく、赤ちゃんがくわえたときだけ飲み物が出るのが特徴です。
食洗機はもちろん、煮沸・薬液・電子レンジ消毒にも対応しているので、衛生的に使えます。
・商品名:コンビ「ラクマグ ストロー&コップ はじめてセット N」
リッチェル「トライ ステップアップマグセットSD」
ライトブルー・ブラウン・イエローから選べる容量約200mLのマグは、落ち着いた色合いがおしゃれです。スパウト・ストロー・コップレッスンのマグパーツは、赤ちゃんの成長に合わせて交換できます。
ひとつでストローからコップ飲みまで対応できるので、生後5カ月ごろからの飲む練習にぴったりなセットです。食洗機の利用はもちろん、煮沸・薬液・電子レンジの消毒にも対応しています。
・商品名:リッチェル「トライ ステップアップマグセットSD」
ピジョン「マグマグコロン セット」
約260mLまで入るマグに、スパウト型・ストロー型・コップ型の飲み口が付いたセットです。スパウト型の飲み口は生後5カ月ごろ、ストロー型・コップ型は生後8カ月ごろからが使用の目安です。
ストロー型の飲み口は、回転式のふたをずらすとストローが飛び出す仕組みです。ストローチューブは薬液消毒、それ以外のパーツは煮沸・薬液・電子レンジ消毒に対応しています。ボトル口が広くて洗いやすく、衛生的に使えるのもポイントです。
・商品名:ピジョン「マグマグコロン セット」
赤ちゃんの城「マグセット トリコロール」
白を基調にした上品なデザインのマグには、乳首・スパウト型・ストロー型の飲み口が付いています。やわらかな素材・軽くて丈夫なプラスチックを使った日本製のマグセットは、哺乳瓶からストロー飲みの移行に便利です。
両手ハンドルで赤ちゃんが持ちやすく、マグには目盛りも入っています。哺乳瓶を手放せない赤ちゃんには、乳首型の飲み口をセットしたマグでミルクを飲ませてみるのもおすすめです。
・商品名:赤ちゃんの城「マグセット トリコロール」
ストローマグに関する豆知識
赤ちゃんの成長を考慮したストローマグは、大人にとっては未知のアイテムといえるでしょう。手入れの方法・コップ飲みへの移行など、初めてストローマグを使う際に役立つ豆知識を解説します。
手入れはスプレー洗剤・重曹などが便利
衛生的にストローマグを使うためには、手入れの方法を知っておくことが大切です。
日常的に使うストローマグは、お茶・ジュースなどの汚れが付着しやすいアイテムです。底部分に付いた汚れは、食洗機・スポンジで洗うだけでは落としきれないケースも少なくありません。
プラスチック製のストローマグには、スプレー型の洗剤が便利です。底部分にスプレーを吹きかけ、時間がたってから洗い流すとよいでしょう。
ステンレス製のストローマグに付いた茶渋は、洗剤ではなかなか取れないことがあるため、重曹を入れた湯につけ置くのがおすすめです。
コップ飲みを始める目安は離乳食中期ごろ
ストローマグからコップへと移行する時期は、離乳食中期にあたる生後8カ月ごろが目安とされています。ただし、赤ちゃんの成長には個人差があるため、月齢にとらわれすぎないことが大切です。
月齢以外には、赤ちゃんが飲む分量を目安にし、コップへの移行をスタートする方法があります。約300mLに満たないストローマグでは水分補給が追いつかないようなら、コップを使うタイミングといえます。
しかし、いきなり飲み口の広いコップを使うと、服・テーブルを汚してしまう恐れがあるので注意が必要です。
小さなスプーンを使ってママ・パパが飲ませるところから、無理なくコップの練習をスタートさせるのがポイントです。慣れない間はママ・パパがコップを持ち、赤ちゃんが飲みやすいように角度を付けてあげるとよいでしょう。
参考:おいしく食べて楽しくおしゃべりいつも笑顔で(対象年齢:1歳6か月未満)|東京都福祉保健局
コップで遊ばなくなるのはまだまだ先ですよね? 10ヶ月で今はこぼれないストローマグ使ってます コップ|教えて!goo
まとめ
両手ハンドル・小さな飲み口が特徴的なストローマグは、赤ちゃんの飲む練習をサポートするアイテムです。使い始める時期は生後4~5カ月ごろが一般的で、スパウト型から飲み口の細いタイプへと移行していきます。
ストローマグを選ぶ際には、用途に合わせてプラスチック・ステンレスといった素材を決めるのがポイントです。日常的に使うアイテムだからこそ、食洗機の利用・消毒方法・パーツの分解などもチェックしましょう。
ストローマグで飲む感覚をつかめたタイミングで、コップ飲みへとステップアップするのが一般的です。離乳食と同じように、月齢にとらわれすぎず、赤ちゃんのペースに合わせることも大切です。親子ともに使いやすいストローマグを選び、無理なく飲む練習をスタートしましょう。