仕事や受験勉強などで忙しい場合、眠気覚ましの飲み物はどれが効果的なのか知りたい方もいるでしょう。
眠気対策にはカフェインが有効ですが、どのような飲み物をどんなときに選ぶとよいのでしょうか?
また注意点やカフェイン以外の眠気覚ましの飲み物も知り、正しく眠気対策をしましょう。
今回の記事では「眠気覚ましに役立つ飲み物6選」について、管理栄養士が解説します。
眠気覚ましにはカフェイン入りの飲み物を選ぼう
眠気覚ましに効果が期待できるのは、カフェインの入った飲み物です。
カフェインはアデノシンという物質の働きをブロックすることで、眠気を抑えてくれます。
どのような仕組みなのか、もう少し詳しく見てみましょう。
疲れるとアデノシンという物質が産生され、アデノシン受容体に結合して、覚醒作用のあるヒスタミンの放出を抑えるため、眠気が起こります。
カフェインはアデノシン受容体に結合して、アデノシンの結合をブロックするため、覚醒作用のあるヒスタミンが減らず、眠気を感じにくくしてくれるのです。
カフェインは摂取後30分~2時間程度が血中濃度のピークといわれています。
個人差はありますが、カフェインを含む飲み物を摂取して30分後くらいから、眠気覚ましの効果がみられはじめると考えてよいでしょう。
またカフェインの影響は2~8時間ほど残るといわれています。
個人により時間の幅が大きいため、睡眠時間に影響しないよう、時間を逆算して利用するようにしましょう。
眠気覚ましの飲み物6選&状況にあわせた選び方のコツ
眠気覚ましに役立つカフェインの入った飲み物の種類について、カフェイン含有量とあわせて紹介します!
※コーヒー、紅茶、緑茶は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参照,栄養ドリンク、エナジードリンク、眠気覚ましドリンクは市販品の数値を参照
眠気覚ましに役立つ飲み物は、コーヒーや紅茶、緑茶などの飲み物や、コンビニなどで手に入るエナジードリンク、栄養ドリンク、眠気覚ましドリンクなどがあります。
これらの飲み物は状況に応じてうまく使い分けましょう。
選び方のコツとおすすめの飲み物を紹介します。
※カフェインは摂取量の目安(1日あたり400mg/1回あたり体重1kgに対し3mg)があるため、後ほど紹介する注意点を必ず読んで取り入れるようにしてください。
午前中すっきり&集中力アップなら「コーヒー」
コーヒーは午前中の眠気覚ましの飲み物にぴったりです。
紅茶や緑茶よりカフェインの量が多いため、効率的に摂取できます。
午前中ならカフェインの影響が夜まで残りにくいため、カフェイン含有量の多いコーヒーでも安心して取り入れられますね。
またカフェインには集中力を高める効果もあるといわれるため、仕事や勉強をスムーズに進めてくれるでしょう。
カフェラテやカフェオレはブラックコーヒーよりコーヒーの濃度が低いためカフェインの量が少なくなりますが、お好みで選んでOKです。
糖分の摂りすぎにならないよう、なるべく砂糖の入っていないものを選ぶようにしましょう。
午後の眠気対策&リフレッシュなら「紅茶」「緑茶」
午後の眠気対策やリフレッシュには、紅茶や緑茶を選ぶとよいでしょう。
午後にカフェインをたくさん摂ると、寝つきに影響することがありますが、紅茶や緑茶はコーヒーに比べるとカフェイン含有量が少ないため、睡眠の質の低下を防げます。
また紅茶は緑茶には、リフレッシュ効果が期待される香り成分も含まれます。
疲れが出てくる午後にぴったりの飲み物といえるでしょう。
とにかく眠たいなら「栄養ドリンク系」を選んでも
とにかく眠たく即効性を期待したい場合は、栄養ドリンク系を選んでみるのも選択肢のひとつです。
製品により異なりますが、栄養ドリンク→エナジードリンク→眠気覚ましドリンクの順でカフェイン含有量が多くなります。
しかし、カフェインの過剰摂取につながりやすく、毎日のように飲んだり、たくさん飲んだりするのはおすすめできません。
使う場合はカフェインの含有量を必ずチェックして「ここぞ!」という場面で上手に活用しましょう。
またエナジードリンクや眠気覚ましドリンクが必要な状態は、疲れがたまっているサインでもあります。
睡眠時間を確保するようにするなど、根本的な生活改善を試みてみましょう。
配信: トクバイニュース