替え玉受験は依頼した方も犯罪!刑罰や発覚したときの対処法は?

替え玉受験は依頼した方も犯罪!刑罰や発覚したときの対処法は?

5、替え玉受験で罪に問われたらどうなる?

替え玉受験で罪に問われることになったら、どうなってしまうのでしょうか。

刑事事件の流れなどについて解説します。

(1)刑事事件の流れ

替え玉受験が発覚すると警察による捜査が開始します。

捜査が進み、被疑者として特定されると、警察での取調べを受けます。

場合によっては、この時点で逮捕されます。

警察による取調べなどの捜査が終わると、検察官に事件が送られます(検察官送致)。

逮捕されている場合、検察官が身柄拘束を継続する必要があると判断したら、勾留請求されます。

裁判官が勾留を許可すると、10日間勾留されます。勾留はさらに10日以内の延長が可能ですので、最大で20日間勾留されることになります。

検察官が捜査を終えると、起訴するか不起訴にするか判断します。

起訴されれば、刑事裁判となり、被疑者であった人は被告人となります。

刑事裁判では、裁判官によって有罪か無罪かが判断され、有罪であれば刑罰が科せられます。

(2)合格が取り消される

替え玉受験が発覚すれば、通常、学校や企業から合格が取り消されます。

入学試験であれば入学が取り消され、就職活動では内定が取り消されることになります。

試験で合格基準を満たしていたのは、替え玉受験の実行犯であり、依頼した人ではないので、当然といえます。

(3)依頼者が支払った報酬は取り戻せない

合格が取り消されたのであれば、替え玉受験を依頼する際に、実行犯に支払った報酬は返還請求できるようにも思えます。

しかし、民法上、不法な原因のために支払ったお金は、「不法原因給付」として返還を請求することができないとされています(民法708条)。

そのため、替え玉受験の依頼といった不法な原因のために支払った報酬は、実行犯に返還を請求できません。

もっとも、替え玉受験を請け負った人が、起訴を回避したり、刑罰を軽くしたりするために、報酬を返還すると示談交渉を持ちかけてくる可能性はあります。

6、替え玉受験発覚したときの対処法~弁護士に相談を

替え玉受験が発覚すると、請け負った人はもちろん、依頼した人も罪に問われることになります。

弁護士に相談・依頼すれば次のようなサポートを受けられます。

自首をした方が良いのかどうかについてアドバイスを得られる
警察や検察での取調べに向けてのアドバイスを得られる
逮捕された場合、早期の身柄解放に向けた弁護活動をしてもらえる
学校や企業との間での示談交渉をしてもらえる
起訴された場合、量刑の軽減に向けた弁護活動をしてもらえる

このように、弁護士に相談・依頼すれば、解決を目指して様々なサポートが受けられます。

一般の方には対応が難しい部分もあるため、弁護士に依頼して、対応してもらうことをおすすめします。

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