5、エアドロップ(Airdrop)痴漢で逮捕されたら弁護士を呼ぼう!そのメリットとは
身柄を拘束された被疑者には、いつでも弁護士を呼ぶ権利が保障されています。
万が一、エアドロップ痴漢で逮捕されてしまったときは、すぐに弁護士を呼ぶことをおすすめします。
取調官や留置官に「弁護士を呼んでほしい」と申し出れば、すぐに対応してもらえます。
(1)取り調べへの対応についてアドバイスが受けられる
取り調べでどのようなことを話すかは、処分が決められる際の非常に重要な要素となります。
ただ、普通は取り調べなど初めて経験することでしょうから、どのように受け答えをすればよいのかが分からないものです。
そんなとき、弁護士に接見に来てもらえば、有効な受け答えの仕方を具体的にアドバイスしてもらえます。
一人で取り調べに対応していると、知らないうちに実際よりも罪に問われやすい内容の供述調書を作られてしまうことが少なくありません。
逮捕された場合、取り調べの前に弁護士と接見できるよう求めること、接見するまでは何も話さないことをおすすめします。
(2)被害者との示談交渉を任せられる
不起訴処分を獲得するためには被害者との示談が最も重要となりますが、エアドロップ痴漢の被害者は、犯人に連絡先を伝えることに抵抗を感じるため、犯人との交渉を拒否することも多いです。
その場合は、弁護士に示談交渉を依頼することが有効です。
弁護士は、被害者に成り代わって被害者に謝罪し、冷静に示談交渉を進めてくれます。
被害者が犯人との接触を嫌う場合でも、弁護士との交渉なら応じるケースが数多くあるため、円満な示談成立も期待できます。
(3)不起訴処分の獲得に向けて活動してもらえる
弁護士が刑事事件で行う活動は、示談交渉だけではありません。日々の接見でアドバイスや激励、家族への伝言などをしてくれます。
その他にも、検察官とかけ合って不起訴処分の獲得に向けた活動もしてもらえます。
具体的には、意見書の提出や検察官との協議を行うことになります。
このような弁護活動によって、不起訴処分を獲得できる可能性が高まっていきます。
エアドロップ痴漢に関するQ&A
Q1.エアドロップ(Airdrop)とは
エアドロップ痴漢は、スマートフォンに搭載されている「エアドロップ(Airdrop)」という機能を用いて行われます。
エアドロップとは、半径9メートル以内の近距離にいるユーザー同士で、メールアドレスや電話番号を知らなくても、直接かつ簡単に画像や動画などのデータを共有できる機能のことです。
iOS7以降のiPhone、iPad、等のApple製品で利用できます。Androidには搭載されていません。
iOS16.2以降、ファイルを受け入れる対象である「すべての人」については、10分間という時間制限がかかるようになりました。
しかし、Airdrop痴漢が完全に対策されたわけでもありません。また、今後同様の機能による同じような課題も生じうると考えられます。
Q2.エアドロップ(Airdrop)痴漢とは?
エアドロップ痴漢の手口は、まず近くにいるユーザーのデバイスを検索することから始まります。
多くは、女性であると分かるようなデバイス名を登録しているユーザーに狙いを定めます。そのため、女性の皆さんは、本名のままでの設定とすることはリスクがあることとなります。
近距離に多くの人がいればいるほどターゲットが見つかりやすいので、ある程度混雑した電車内などで行われることが多いとされています。
ターゲットを見つけたら、エアドロップ機能を使って、わいせつな画像などをいきなり送信します。
犯人自身の裸の画像を送信するケースや、インターネットで拾ったヌード画像等を送信するケースがありますが、いずれにしても通常の人が不快感を覚えるような動画像が送信されます。
現行のiOSでは受信した側のスマートフォンの画面に直ちに画像が表示されることはありませんが、「写真を共有しようとしています。」との突然のポップアップに戸惑い(「辞退」ではなく)「受け入れる」をタップすると、わいせつ画像等が視界に入ってしまいます。
犯人は、受信者がわいせつ画像等を見て恥ずかしがったり、誰が送信したのかを探すためにキョロキョロしたりする様子を見て楽しむようです。
動画像だけでなく、言葉で卑わいなメッセージを送信する行為も、エアドロップ痴漢に該当します。
Q3.エアドロップ(Airdrop)痴漢で逮捕される?
・逮捕される可能性は十分にある
エアドロップ痴漢はれっきとした犯罪ですので、発覚すれば逮捕される可能性は十分にあります。
通常の痴漢の犯人が逮捕されたニュースがたびたび報道されていますが、エアドロップ痴漢で逮捕されたニュースも実際に報道されています。
配信: LEGAL MALL