妻の話を聞かない夫と離婚できる?話を聞いてもらうコツも紹介

妻の話を聞かない夫と離婚できる?話を聞いてもらうコツも紹介

5、妻の話を聞かない夫との離婚の進め方

妻の話を聞かない夫と離婚する流れは以下の通りです。

離婚を根拠付ける証拠の確保
慰謝料などの離婚条件を検討
別居が離婚を有利にする可能性もある
基本的には話し合いで協議離婚成立を目指す
夫の合意が得にくいなら離婚調停・離婚裁判に進む

(1)証拠を確保する

離婚に向けて動き出すなら、「離婚したい理由」を根拠付ける証拠確保が第一段階です。

特に、「話を聞いてもらえない」「性格の不一致がある」という状況次第で深刻さが変わる原因で離婚を目指すなら、”言った言わないの水掛け論”になると、離婚の合意形成が難しくなってしまいます。

ですから、家庭内での会話の様子を録音・撮影する、毎日日記をつけて夫の様子を記録するなどの証拠を集めて夫に突きつけるのが重要だと考えられます。

(2)慰謝料などの離婚条件を検討する

妻の話を聞かないだけではなく、他にもモラハラ行為が頻発しているケースでは、離婚のタイミングで慰謝料を請求することも視野に入れましょう。

また、夫側からの金銭賠償が期待できない状況なら、妻側に有利な条件で財産分与するというのも落としどころです。

事案によって慰謝料の相場は異なりますが、一般的には50万円~300万円の範囲とされています。

ただし、モラハラを根拠付ける証拠がなければ慰謝料請求自体が認められないので、事前準備は怠らないようにしてください。

(3)別居した方がよいことも

話を聞いてもらえないストレスが募って心身の不調を来たしそうな場合や、モラハラ行為が加速して危害を加えられるおそれがある場合には、別居を選択するのも選択肢のひとつです。

別居によって妻側の安全が守られるというメリットもありますが、別居期間が長くなるほど離婚の裁判において「婚姻を継続し難い重大な事由がある」と認められやすくなるのも魅力のひとつでしょう。

モラハラを理由とする離婚は、相手側からの合意が得られなければ離婚手続きが長期化する可能性があります。

少しでも有利な状況を作り出すために、長期戦を覚悟して別居というステップを踏むのも有効な戦略になるでしょう。

(4)話し合いでの決着を目指す

「妻の話を聞いてもらえない」「性格の不一致」という理由だけでは裁判離婚が認められる可能性は極めて低いです。

そのため、夫に話を聞いてもらえないストレスが募って離婚したいなら、協議離婚の成立を目指すのが最善の手段と考えられます。

ただし、普段から話を聞く姿勢をもたない夫から合意を引き出すのは簡単ではありません。

そのため、「事前に証拠を揃える」「家を出て別居する」などによって、妻側の覚悟を毅然とした態度で示すのが重要だと言えるでしょう。

(5)合意できない場合は離婚調停・離婚裁判

妻の話を聞かない夫が離婚に合意してくれない状況で、それでも離婚成立を目指すなら、離婚調停・離婚裁判という手続きを申し立てることになります。

ただし、先ほど紹介した法定離婚事由が存在しないケースでは、「話を聞いてもらえない」「性格の不一致」だけでは離婚が認められないのがほとんどです。

そのため、モラハラ疑惑の夫からの合意が得られないケースで離婚を目指すなら、以下のような戦術を練ることになります。

「話を聞いてもらえない」以外に婚姻を継続し難い理由を主張立証する
数年にわたる別居期間や、家庭内別居の事実を証明する
調停や裁判を申し立てる妻側の本気度を見せて、結婚にしがみつく夫を諦めさせて離婚に向けた合意を引き出す

6、妻の話を聞かない夫との離婚をお考えなら弁護士に相談を

妻の話を聞かない夫との離婚を検討しているなら、一般民事の実績豊富な弁護士に相談するのがおすすめです。

なぜなら、離婚案件に力を入れている弁護士に相談すれば以下5点のメリットを得られるからです。

妻が抱える夫に対する不満が離婚に相応しいものかを検討してくれる
裁判離婚の成立可能性を事前にチェックしてくれる
離婚成立に向けて有利な証拠集めのアドバイスをくれる
協議離婚を目指す過程で夫側との話し合いに参加してくれる
慰謝料請求や財産分与の条件設定を駆使して夫側からの合意を引き出してくれる

関連記事: