妻がうつ病になった際の支援法は?うつの兆候と家族ができるサポートを解説

妻がうつ病になった際の支援法は?うつの兆候と家族ができるサポートを解説

3、うつ病の妻の上手な支え方

うつ病になった妻をどのように支えればいいのでしょうか。

ここが一番のポイントです。

難しいと思うかもしれませんが、実はとっても簡単です。

気負わずに支えていきましょう。

(1)過干渉にならない

医師などから、「頑張りすぎが原因ですね」などと言われてしまえば、「頑張らずに休んだ方がいいよ」とつい声をかけてしまいがちです。

また、薬で症状はある程度抑えられることもあり、「薬はちゃんと飲んだの?」などの言葉もかけがちではないでしょうか 。

妻がうつ病であるということについて、過干渉になりすぎないことが大切です。

やるべきは「見守る」です。

「見守る」とは、何もしないようではありますが、「無視」とは違います。

妻をみてください。信頼して、見守るのです。

(2)今まで通りに

うつ病だからと、妻が今までしていたことをあなたが代わりに頑張って背負う必要はありません。今まで通りに暮らしてください。

ただ、うつ病の症状として、やる気がない、できないということが生じますから、必要に応じて夫であるあなたが対応しておきましょう。

ここで、「妻の代わりにやっている」という意識はすっぱりと捨てましょう。

たとえば子どもの世話や家事などは、妻の代わりではなく、あなたの家庭のためにやっていること。

妻であろうが夫であろうが、やる人は誰でも良いのです。

そして、やれないときは無理をしないこと。

無理をしてしまえば、妻を責める気持ちが湧いてしまいます。

Take it easy. です。

(3)妻が望む環境に

妻が実家を離れて暮らしているのであれば、里帰りも良いでしょう。

育った環境は、心を安定させます。

ただ、夫であるあなたから勧めるべきではありません。

妻の親から、「帰ってくるか?」と聞いてもらいましょう。

(4)大切なことは温かい見守り

うつ病の妻を上手に支えると言うことは、一言でいえば温かい見守りです。

干渉、励まし、叱咤などはやめて、自然に任せて妻の好きなように振るまわせることが大切です。

もしも、妻ががんばりすぎていても、それでいいのです。

あなたも楽しみである飲み会なども、適度に入れてかまいません。

とにかく温かい気持ちで、見守ってください。

しんどくなったら、妻が自分でコントロールするでしょう。

ずっと自分を縛っていたものから解放してあげ、一進一退を繰り返しながら、少しずつ前進していくことをイメージしましょう。

(5)症状が改善の兆しを見せたなら「すごいね」 

うつ病の方は真面目でプライドも高いことが特徴です。

少しでも無気力状態から脱して何か行動ができたなら「すごいね」と共に喜びましょう。

自尊心が満たされて、活力が増していきます。

4、うつ病の妻にしてはいけないこと

では逆に、うつ病の妻にはしてはいけないことをみていきましょう。

(1)励ましすぎない

過度な励ましは危険です。

「病気に負けずに頑張ろう」

「今日は少しでも家事ができるように頑張って」

などと声がけしたくなるのは当然です。

ですが、過度な期待は妻のプレッシャーになってしまいます。

必ずしも励ましがマイナスに作用するとは限りませんから、絶対に励ましてはいけないということではありません。様子をみながら側で支えていきましょう。

(3)無理に外に連れ出そうとしない

外出は、本人の意思に任せます。

「行こうよ」

「一緒に行きたいんだ」

などと誘うことは、しばらくは控えておきましょう。

きっと、自然に外出したくなる日がきます。

勝手な計画はせずに妻の状態を待ってあげましょう。

(3)叱る・問い詰めるのは厳禁

家事や育児ができていないからと叱ったり理由を問い詰める行動は妻を追い詰めてしまいます。

病気の症状の一つだと理解して、広い心で受け止めていきましょう。

妻ができていないならあなたがやればいいだけです。

余計な口出しはせずに自分でできることは自分でこなしていきましょう。

(4)恩着せがましい行動はNG

自分のことは自分でやるようにするのは悪くありませんが、恩着せがましい行動はNGです。

例えば、家事のために仕事を休んで、妻の眼の前であからさまに家事をするなどです。

妻は自分ができていないことを自覚し「自分が悪いんだ」とさらに自分を追い詰めてしまうでしょう。

(5)過保護になりすぎない

うつ病になった妻に対し、過保護になれる男性はきっと素敵な男性です。

「休んでて、俺がやるから」

と、自然に語りかけることができるのですから。

しかし、今までそうしていなかった場合には、あまりお勧めできません。

例えば、妻が買い物に行こうとした場合に「いいから休んでて。僕が行ってくるよ」というよりは、「僕も一緒に行ってもいいかな。欲しいものがちょうどあるんだ」など寄り添いましょう。

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